ガクチカを30秒で効果的に伝えるコツ！面接で好印象につながる話し方

• 1.30秒のガクチカでは面接官の興味を引けるかが重要

• 2.企業が30秒でガクチカを答えるように求める理由

• 3.ガクチカを30秒で効果的に伝えるためのコツ

• 4.30秒のガクチカを用意するための5つのステップ

• 5.ガクチカを30秒で伝える時に気をつけたい注意点

• 6.ガクチカを30秒でアピールする場合の回答例

1.30秒のガクチカでは面接官の興味を引けるかが重要

企業の面接でガクチカについて質問される時には、時間指定なく答えて良いものもあれば、1分や30秒の時間指定が設けられることもあります。特に30秒という短い時間で答えるよう求められたパターンでは、どれだけ面接官の興味を引き、自分のエピソードに関心を持ってもらえるかが重要になります。

30秒の時間制限をオーバーするのはNGであることに加え、30秒の時間であなた自身のアピールポイントを語り切れないことにも注意しなければなりません。短い時間でガクチカをアピールするコツをしっかり押さえておき、面接本番でもしっかりとスピーチできるよう、面接の練習を重ねておくことが大切です。

2.企業が30秒でガクチカを答えるように求める理由

面接で30秒の時間指定を設けてガクチカを質問する時、企業にはどのような目的があるのでしょうか。ここでは企業が30秒の時間制限を設ける理由について、次の3つについて解説します。
 

• ・短い時間で端的に伝えられるかを知りたい

  ・学生のエピソードをもとに深掘りしたい

  ・手短にアピールポイントを把握したい

一つひとつ詳しくご紹介しましょう。

短い時間で端的に伝えられるかを知りたい

ガクチカの回答で30秒の時間指定を設ける背景として、伝えたいことを端的にまとめて話す力があるかどうかを見ようとする意図があります。企業で働き始めると、基本的なビジネススキルの1つとして、上司に対して企画書を提出したり、取引先に対して要点を押さえてやりとりしたりと、短くまとめて伝える能力が求められます。

面接の時点で正社員と同じレベルのコミュニケーション力を求めているわけではありませんが、基本的なビジネススキルの土台が備わっているかどうかをチェックしています。時間制限を設ける企業の場合、ガクチカの内容も大事ですが、端的に伝えるコミュニケーション力を重視していることが予想できます。

学生のエピソードをもとに深掘りしたい

30秒の時間指定を設けてガクチカを質問する場合、エピソードの大枠を学生に話してもらい、そのエピソードの細部について、深掘り質問で詳しく知ろうとするパターンも考えられます。エントリーシートに書かれているガクチカの内容を確認する意味で、簡単に回答をまとめてもらい、この後の質問でエピソードをより詳しく把握しようとしています。

こちらのパターンの企業では、30秒で伝えるガクチカの内容よりも、その後の深掘り質問への返答が重視されます。企業側からの質問に的確な受け答えができれば、面接官に対して非常に良い印象を与えることができます。30秒でガクチカを伝える練習とともに、深堀り質問への十分な対策が必要となるパターンです。

手短にアピールポイントを把握したい

企業によっては、ガクチカのアピール内容を選考ではあまり重視しておらず、手短に確認するために30秒で答えるように求めていることも考えられます。ガクチカの内容よりも、自己PRや志望動機を重視しているなど、ほかの回答内容が重点的に深掘りされるパターンです。

ガクチカの内容をおろそかにして良いわけではありませんが、もしかするとガクチカのエピソードに力を入れるよりも、自己PRや志望動機に力を入れた方が、合格できる可能性が高まるかもしれません。

3.ガクチカを30秒で効果的に伝えるためのコツ

続いて、ガクチカを30秒の時間内で効果的に伝えるためのコツについて、以下の3つの項目ごとに解説します。
 

• ・150文字〜200文字程度の原稿を用意する

  ・伝えたいことを1つに絞って話す

  ・続きが気になる内容を盛り込む

これらのポイントを踏まえて、ガクチカのスピーチ原稿を作成してみましょう。

150文字〜200文字程度の原稿を用意する

一般的に人が30秒で話せる文字数は、150文字〜200文字程度とされています。30秒で答えるガクチカのスピーチ原稿は、この文字数を目安にまとめておくと良いでしょう。エントリーシートでの一般的なガクチカの文字数は約400文字ですので、エントリーシートの半分以下のボリュームで書く感覚で、原稿を用意しておきましょう。

ただし、話す内容や話し方によっては、150文字〜200文字の原稿では30秒よりも長い・短いスピーチになる可能性もあります。あくまでも文字数は目安として考えて、実際に声に出して話しながら時間を計測し、原稿の長さを調整しましょう。

伝えたいことを1つに絞って話す

ガクチカを30秒で回答する場合、複数のエピソードに触れていては、時間を大幅に超過してしまいます。30秒間のスピーチでは1つのエピソードについて紹介するだけに留め、エピソードの細部についてもなるべく省いて伝えると良いでしょう。

30秒指定のあるガクチカを求める企業の中には、エピソードの細部について追加質問で深掘りするケースがあるほか、「ほかにも力を入れた活動はありますか？」など、ガクチカをもう1つ質問してくるケースもあります。これらの質問に答える中で、アピールしたい追加エピソードや、エピソードの細部について補完することができるので、深掘り質問への回答方法も準備しておくと良いでしょう。

続きが気になる内容を盛り込む

30秒という短い時間で採用担当者に印象を残すためには、インパクトのある内容や続きが気になる内容をガクチカに盛り込むことが重要です。ほかの学生があまり経験していない珍しいアルバイトについてのエピソードや、輝かしい成果を収めた部活動でのエピソードなど、面接官が前のめりになって聞きたくなるようなスピーチが望ましいです。

ただし、インパクトを求めすぎて事実を誇張したエピソードを話したり、比喩表現を使いすぎてわかりにくい内容にならないように注意してください。インパクトのある表現が難しく感じられる場合には、面接官にわかりやすく伝わることを重視してまとめてもOKです。

4.30秒のガクチカを用意するための5つのステップ

30秒でスピーチするガクチカを作るためには、本番でいきなりエピソードを組み立てるのではなく、以下の5つのステップでスピーチ原稿を作成するのが効果的です。
 

• ・学生時代に力を入れたことをまとめる

  ・具体的なエピソードを探す

  ・直面した課題への乗り越え方をまとめる

  ・紙に書き出して原稿を作る

  ・声に出して練習しながら微修正する

それぞれのステップについて、詳しく解説しましょう。

学生時代に力を入れたことをまとめる

まずは時間制限を気にすることなく、ガクチカのアピール内容をまとめてみましょう。ガクチカでアピールする内容や、学業・アルバイト・部活動など、どんな活動でも構いません。趣味の活動や、一人暮らしの経験なども、ガクチカでの強力なアピール材料となりえます。

企業がガクチカの内容で重視しているのは、どれだけ華やかな成果を残してきたのかではなく、あなたがどんな人柄・価値観を持った学生なのかという点です。エピソードのインパクトや強さではなく、あなた自身の人物面が伝わるような内容を心がけましょう。

具体的なエピソードを探す

ガクチカのテーマや方向性が決まったら、具体的なエピソードについて洗い出してみましょう。採用担当者に評価されやすいガクチカは、話に具体性があり、オリジナリティにあふれる回答です。たとえば、「7人のアルバイトスタッフのバイトリーダーとして、毎日25日にスタッフ全員分のシフト管理を行いました」など、数字を積極的に盛り込みながらエピソードを紹介するのも効果的です。

5W1Hで当時の状況について描写するなど、自分が置かれた状況について丁寧に伝えるのも大切です。文字数がオーバーしてしまうようであれば、詳細な描写は深掘り質問の時の回答として、原稿を用意しておくと良いでしょう。

直面した課題への乗り越え方をまとめる

ガクチカで企業に評価されやすいポイントである、直面した課題とその乗り越え方についても、言語化しながらまとめておきましょう。入社後の業務で壁にぶつかって乗り越えるように、ガクチカの課題で壁に直面して乗り越えた経験は、面接官からも高く評価されるポイントです。

ガクチカに取り組む中でどんな困難に出会ったのか、その困難を乗り越えるためにどのように工夫・努力したのかを伝えることで、面接官には入社後の働くイメージが伝わり、選考で有利に働きやすくなります。

紙に書き出して原稿を作る

ガクチカの回答の材料となる上記の内容について、ここからは紙に書き出しながら、30秒に収まるようにまとめていきましょう。ガクチカのスピーチ内容について、頭の中で考えてまとめるよりも、紙に書き出して言語化しながらまとめる方が、論理的な文章を作りやすくなります。

その際には、ガクチカで必ず伝えたいこと、深堀り質問で伝えても問題ないことなど、優先順位をつけながらスピーチ内容を考えるのがおすすめです。必ず伝えたいメッセージは面接官の印象に残るように、第一声で回答するのも効果的です。

声に出して練習しながら微修正する

30秒の原稿としてまとめたガクチカは、実際に口に出してスピーチする練習を重ねながら、文字数や表現方法などを微修正しましょう。150文字〜200文字の文字数に収まっていたとしても、話すスピードが速いせいで、大幅に時間が余ってしまうことも考えられます。

面接の本番では、緊張から話すスピードがやや早口になってしまう傾向があります。そのためスピーチの練習の段階で文字数が足りないようであれば、もう少し内容を付け足しておくと効果的です。

5.ガクチカを30秒で伝える時に気をつけたい注意点

ガクチカの回答の面接の30秒で回答する時には、アピールの仕方や話し方によって減点されてしまわないように、以下の3つのポイントに注意しながら伝える必要があります。
 

• ・原稿を丸暗記して話さない

  ・インパクトよりもわかりやすさを重視する

  ・時間を気にしすぎて焦らないように

これらの注意点と対策について、一つひとつご紹介します。

原稿を丸暗記して話さない

30秒のガクチカを話すだけであれば、事前に用意した原稿を丸暗記してスピーチすることもできるかもしれません。しかし暗記した原稿をそのまま話そうとすると、頭の中にある原稿を棒読みして話している状態になり、自信がないスピーチのような印象につながります。

また、暗記した文章の一部を忘れてしまうと、続きのエピソードも思い出せず、面接中にパニック状態になる危険性もあります。面接で話すガクチカの内容を暗記する時には、文章全体ではなく要点やキーワードを覚えておき、話しながら文章を組み立てるようにしましょう。

インパクトよりもわかりやすさを重視する

30秒という短い時間でガクチカをアピールするためには、インパクトのあるエピソードを伝えることも重要です。しかしインパクトにこだわるあまり、面接官に伝わりにくいガクチカとなってしまっては意味がありません。インパクトを出すために、事実とは異なるエピソードを伝えてしまうのも同様にNGです。

30秒でガクチカについて話す時には、むしろわかりやすさを重視しながら伝えるほうが、面接官に好印象を持ってもらえる可能性が高いです。短い時間に伝えたいことを詰め込みすぎて、わかりにくいスピーチとなっていないかを確認しながら、ガクチカをアピールしましょう。

時間を気にしすぎて焦らないように

面接官から30秒と時間指定された場合、30秒の制限時間を1秒でもオーバーしてはいけないと感じるかもしれません。しかし面接官もストップウォッチで厳格に計測しているケースは少なく、5秒程度であれば30秒を超えてしまっても問題はありません。

制限時間を気にするあまり、焦って早口になってしまったり、伝えるべきことをその場で省いてしまったりすると、何が言いたいのか伝わりにくいガクチカになってしまいます。大幅な時間超過には注意が必要ですが、数秒程度のズレは許容範囲と考えながらスピーチすると良いでしょう。

6.ガクチカを30秒でアピールする場合の回答例

最後に、30秒でアピールするガクチカの回答例について、以下の4つのテーマごとにご紹介しましょう。
 

• ・アルバイトのガクチカ例文

  ・学業のガクチカ例文

  ・サークル活動のガクチカ例文

  ・ゼミ活動のガクチカ例文

それぞれの原稿の全体の流れや文章構成も参考にしながら、30秒のスピーチ原稿を作成してみてください。

アルバイトのガクチカ例文

私は学生時代に塾講師のアルバイトに力を入れてきました。一人ひとりの生徒と向き合い、どこでつまずいているのか、どこを改善すれば成績が伸びるのかを分析しながら指導した結果、好成績を得て親御さんにも感謝されました。

塾講師のアルバイトで培った経験を活かし、御社のプログラミングスクール事業でも講師として活躍したいと考えています。

学業のガクチカ例文

私が学生時代に力を入れたのは、授業の単位を効率的に取得することです。大学3年生からは長期インターンに参加するため、必要な単位を2年生までに取得することを計画しました。

必要な単位を効率的に取得するために、先輩や友人から情報収集し、提出課題はその日のうちに取り組むことを心掛け、大学3年生の春までに必要な単位を9割取り終えることができました。御社に入社後も、担当する業務を効率的に進めるために工夫しながら働きたいと考えています。

サークル活動のガクチカ例文

私は学生時代に卓球のサークル活動に力を入れてきました。中学時代から続けてきた卓球の楽しさを、より多くの新入生に伝えるため、配布するチラシのデザインやSNSアカウントの運用を通じ、新入生歓迎会を実施しました。

その結果、前年の約2倍の人数の新入生が加入し、卓球の楽しさを伝えられました。御社に入社後は、新入生歓迎会の際に工夫した広報活動の経験を活かし、マーケティング職として活躍したいと思います。

ゼミ活動のガクチカ例文

私は学生時代にゼミ活動に力を注いできました。SNSの登場と消費者の購買活動の変化についてを研究テーマに選び、SNSユーザーへのアンケートや取材をもとに卒業論文を制作しました。

ゼミ活動では、一人で課題に取り組むよりもメンバーと協力して取り組む方が、1/2の時間で目標を達成できることを実感しました。それ以来、チームワークを重視して課題に取り組むことを大切にしており、御社に入社後もチームワークを大切にしながら業務に取り組みたいです。

まとめ

面接で30秒の時間制限があるガクチカを答えるよう求められた場合、企業側には短い時間で端的に伝える能力があるかを調べたいという意図があります。まずはエピソードの大枠について知り、追加質問で深掘りしたいと考える企業や、ガクチカ以外の回答を重視する企業なども考えられます。

ガクチカの回答を30秒で効果的にまとめるためには、150文字〜200文字程度のスピーチ原稿を用意し、伝えたいことを1つに絞って話すことがコツです。インパクトを重視してガクチカを伝えることも効果的ですが、わかりにくい表現になってしまわないように注意しながら原稿をまとめてください。

また、原稿を丸暗記して話したり、時間を気にしすぎて焦ったりしないよう、十分に面接の練習を重ねてから本番に臨みましょう。

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