ガクチカがない…と悩んだ時の5つの対処法！おすすめテーマや今から作るコツを解説

• 1.企業がガクチカを質問する意図とは？
• 2.ガクチカがない…と悩んだ時の5つの対処法
• 3.ガクチカがない…と感じる方におすすめのテーマ
• 4.就活でアピールできるガクチカを今から作るコツ
• 5.ガクチカをES・面接で伝える時の注意点

1.企業がガクチカを質問する意図とは？

エントリーシートや面接で企業が質問する項目には、それぞれ明確な意図が込められています。たとえば志望動機についての質問であれば、学生の志望度を確かめるため。自己PRでは入社後に活かせるスキル・経験があるかを確かめるために尋ねているケースが多いです。では、ガクチカについての質問では、企業はどのような意図を持っているのでしょうか。

ここではガクチカを質問する企業の意図として、以下の3つについてご紹介します。
 

• ・学生のモチベーションの源を知るため

  ・業務へ取り組む姿勢を予測するため

  ・入社後に役立つスキル・経験があるかを知るため

企業側の意図をもとに評価されやすい伝え方をマスターし、選考を有利に進めましょう。

学生のモチベーションの源を知るため

企業はガクチカについて質問することで、学生がどのようなモチベーションで行動を起こすタイプなのかを知ろうとする意図があります。人から褒められることがモチベーションになるのか、成長を実感できることが原動力になるのか、あるいは高い目標を与えられることで燃えるタイプなのかを判断することで、自社にマッチした人物かどうかを見極めようとしているのです。

たとえば、個人で仕事に取り組むよりもチームで仕事に取り組む方がモチベーションが高まる人物であれば、チームワークを重視して業務に取り組む企業からは高く評価されます。大きな目標を達成することが求められる営業職の募集では、高い目標を与えられるほど燃えるタイプの学生が欲しいと考えるはずです。

あなた自身にとっても、自分のモチベーションが高まりやすい職場からの内定を受け取ることで、入社後にミスマッチを感じることなく働き続けられるでしょう。

業務へ取り組む姿勢を予測するため

ガクチカを質問することにより、企業は入社後にどのように働いてくれるのかをイメージしようとする意図があります。学生がガクチカに取り組む姿勢は、その学生が企業に入社してから業務に取り組む姿勢と共通する側面を持ちます。そのため、ガクチカの内容を読んで入社後に活躍しているイメージがありありと思い浮かぶ学生は、もっと話を聞いてみたいと思われやすいのです。

なお、企業はガクチカを通じて業務に取り組む姿勢をチェックしているため、実はガクチカで得られた成果・結果については重視していません。あくまでも結果に至るまでの過程が重点的に評価されるので、華々しいガクチカをアピールする必要はないことを覚えておくと、「ガクチカがない」と悩みにくくなるでしょう。

入社後に役立つスキル・経験があるかを知るため

ガクチカの内容が企業の業務と密接に関わったものであれば、入社後に役立つスキル・経験を持っていることがプラスの評価につながることがあります。たとえば、スマホアプリ開発企業に応募する際に、別のスマホアプリ開発企業でインターンに参加した経験があれば、インターンの際に身につけたスキル・経験が重視されます。すでに業務で使用するスキル・経験を身につけている学生であれば、即戦力として活躍してくれると期待するからです。

ただし、スキルや経験が評価されるのはあくまでも例外的なケースであり、原則としてガクチカで評価されるのは物事へ取り組む姿勢や過程の部分です。力を入れた結果身につけたスキル・経験だけを羅列しても、企業からは好印象を持たれにくくなることに注意しましょう。

2.ガクチカがない…と悩んだ時の5つの対処法

続いて、ガクチカがない…と悩んだ時に、アピールするエピソードを見つけるための5つの対処法について解説していきます。
 

• ・失敗したが努力した出来事を振り返る

  ・好きなことや趣味から考える

  ・家族や友人に質問してみる

  ・企業の求める人物像から連想する

  ・今から新たな取り組みを始める

上から順番に解説していきますので、それぞれの対処法を試しながらガクチカのアピール方法を考えてみましょう。

失敗したが努力した出来事を振り返る

ガクチカでアピールできる成功体験がなくて困っている場合には、成功体験ではなく失敗体験を振り返ってみるのもおすすめです。ガクチカでは、取り組んだ成果よりも過程が重視されるため、結果として失敗に終わった経験でもアピールチャンスになることがあります。課題を乗り越えるために工夫・試行錯誤を行ってきた出来事であれば、ガクチカとして伝えることで好印象を与えることができます。

また、失敗体験をもとに同じ分野で努力して、成功体験に結びついたエピソードも効果的です。たとえば、部活動の大会で負けてしまった失敗経験をもとに、練習方法を工夫して成績を伸ばし、1年後の大会で勝ち進むことができたという経験を伝えることにより、効果的にガクチカをアピールすることができます。

好きなことや趣味から考える

ガクチカがないと感じている場合には、好きなことや趣味など、あなた自身が誰に言われることもなく続けている活動について考えてみると良いでしょう。就活でアピールするのにふさわしくないと思った経験であっても、課題や困難を乗り越える姿勢をアピールできれば、選考を有利に進めることができます。

たとえば、趣味で取り組んできたゲーム経験に関しても、自分自身で課題を設定し、情報収集やデータの分析を繰り返すことで成績を高めるという過程をアピールできれば、学業やアルバイトのガクチカに劣らないエピソードとなります。ゲーム業界やクリエイティブ業界など、ゲーム経験がプラスに働く企業であれば、なお効果的です。

家族や友人に質問してみる

ガクチカがうまく見つからない場合に、家族や友人などに質問する「他己分析」を活用する方法もあります。あなたのことを客観的に見ることができる第三者に尋ねてみることで、自分自身では気づかなかった強みや価値観、就活でのアピールポイントが見つかる場合があります。

他己分析の際には、家族や友人に対して「自分にまつわる印象的なエピソードがないか？」と質問してみると良いでしょう。あなた自身では努力したとは言えない活動であっても、周囲の目から見て多大な努力をした活動のように見えることもあります。そうした活動には、あなた自身の強みや長所が活かされている可能性も高いので、積極的に活用してみてください。

企業の求める人物像から連想する

ガクチカがない時のヒントを得る方法として、企業の求める人物像をチェックすることも効果的です。ガクチカの回答では、企業が求める人物像にどれだけマッチしているかが一つの評価ポイントになるため、求める人物像に寄せたエピソードを選ぶことで選考で高評価を得やすくなります。

たとえば、その企業ではコミュニケーション力の高い人物を求めていると判明したのであれば、あなた自身のコミュニケーション力が活かされたエピソードを考えてみるのがおすすめです。ただし、求める人物像に寄せすぎてオリジナリティが失われてしまったり、創作した体験談をアピールしたりしないように注意してください。

今から新たな取り組みを始める

ガクチカは「学生時代に力を入れたこと」を尋ねる質問なので、就活中の取り組みもアピール材料となります。そのためガクチカがないと感じる場合に、今から新しい活動を始めるのも有効です。本格的な就活に入る前であれば、アルバイトや留学に取り組んでみても良いですし、インターンや資格取得の勉強であれば就活対策も兼ねることができます。

たとえ短い期間の活動であったとしても、課題や困難に対してどのように向き合ったのかを具体的にアピールできれば、採用担当者に好印象を与えられます。今からガクチカを作るコツについては後述していますので、ぜひ参考にしてみてください。

3.ガクチカがない…と感じる方におすすめのテーマ

現在では「ガクチカがない…」と感じている方であっても、テーマを絞ってエピソードを探してみることにより、就活に役立つアピール材料が見つかることもあります。ガクチカとの相性が良いテーマには、以下の3つが挙げられます。
 

• ・これまでの学生生活で長く携わってきたこと

  ・学生生活を豊かにするために取り組んだこと

  ・時間を効率的に使うために工夫したこと

一つひとつ詳しくご紹介します。

これまでの学生生活で長く携わってきたこと

ガクチカのエピソードを探すためには、これまでの学生生活でより長い時間を使ってきた活動について考えてみることがおすすめです。学生時代に長く携わってきた経験であれば、失敗・経験の回数も多く、ガクチカでのアピール材料となりやすいことが理由です。大学の授業で毎日のように取り組んできた学業や、長期的に続けているアルバイトなどが挙げられるでしょう。取り組んだ時間が短い活動と比較して、紹介できるエピソードや出来事、工夫した内容などが見つかりやすいので、まずは期間に着目してテーマを探してみてください。

学生生活を豊かにするために取り組んだこと

普段の学生生活を豊かなものとするために、自主的に取り組んだ経験もガクチカとの相性が良いテーマです。ただなんとなく時間を過ごすのではなく、有意義な学生生活になるように工夫したことを伝えることにより、向上心の高さをアピールすることも可能になります。たとえば、独学でプログラミングを学んだり、週1冊と目標を決めて読書に取り組んだりといった内容が考えられます。「この活動に取り組んだことで、学生生活が充実した」と言えるものを振り返ってみましょう。

時間を効率的に使うために工夫したこと

時間を効率的に使うために工夫したことを題材とすることで、効果的なガクチカを作ることもできます。たとえば、アルバイトでシフト通りに仕事を終わらせるため、優先順位をつけながら仕事に取り組んだ経験も、ガクチカのアピール材料となります。少ない勉強時間で定期試験に合格できるよう、勉強方法を工夫した経験なども考えられます。決められた時間内で課題を終わらせることは、入社後の業務でも欠かせないスキルとなりますので、採用担当者から高く評価されやすいガクチカが完成します。

4.就活でアピールできるガクチカを今から作るコツ

次に、エントリーシートや面接でアピールできるガクチカを、今から作るためのコツについても解説しましょう。今から短期間でも力を入れて取り組んだ経験は、抽象的なガクチカや創作で作り上げたガクチカと比べて、高く評価されやすくなります。ここでは今から取り組んでガクチカのアピール材料となる活動として、以下の3つをご紹介します。
 

• ・長期インターンを申し込む

  ・目的を持ってボランティアに参加する

  ・資格・検定取得のための勉強を始める

一つずつ順番にご説明しましょう。

長期インターンを申し込む

就活の一環として長期インターンに取り組むことにより、就業体験や業界研究を兼ねてガクチカのアピール材料を用意することができます。時給が発生し、入社後の業務の一部を経験できるプログラムであれば、入社後の働き方にも結びつけた効果的なガクチカを作成できるようになるでしょう。インターンに参加する中で、自分の弱みを克服したり、入社後にも活かせるスキルを学んだりした場合には、ガクチカで積極的にアピールしてみましょう。

目的を持ってボランティアに参加する

ボランティア活動に参加することも、ガクチカの定番エピソードの一つです。ボランティア活動をアピールすることにより、社会に貢献しようとする意識や、責任を持って業務に取り組む姿勢を伝えられることがメリットです。ただし、就活で有利になるために嫌々ながら参加するボランティアは、どうしてもエピソードが薄くなりやすく、採用担当者にも伝わってしまいます。そのため今からボランティアに参加する場合には、「過去に災害に巻き込まれた時にボランティアの方に助けられた経験から、自分でもボランティア活動に従事して恩返ししたいと考えた」など、明確な目的を持って参加するようにしてください。

資格・検定取得のための勉強を始める

ガクチカでアピールする活動として、資格・検定を取得するための勉強が挙げられます。その資格・検定をまだ取得していなかったとしても、努力したプロセスを伝えることにより採用担当者に好印象を与えることができます。ただし、単に勉強をがんばっていることを伝えても印象に残りづらいため、具体的な勉強方法や学習計画、合格のために工夫している内容を重点的にアピールすることが大切です。

5.ガクチカをES・面接で伝える時の注意点

最後に、エントリーシートや面接でガクチカについて回答する時に、避けるべき注意点についてご紹介します。基本的なビジネスマナーやモラルに違反した学生であると思われないためにも、次の3つのポイントに気をつけながら回答を作るようにしてください。
 

• ・エピソードに嘘や誇張を混ぜない

  ・ガクチカと自己PRの重複を避ける

  ・どの企業でもアピールできる抽象的なガクチカは避ける

それぞれ詳しく解説していきます。

エピソードに嘘や誇張を混ぜない

ガクチカの回答を作る時には、嘘や誇張を混ぜないように注意してください。実際には経験していないことや考えていないことをアピールして、採用担当者により高く評価してもらおうと考える方は多いですが、嘘や誇張を混ぜることには非常に大きなリスクやデメリットが伴います。ガクチカについて深掘りして質問された時にスムーズに答えられず、評価を落としてしまうケースは珍しくありません、場合によっては、一旦獲得した内定が取り消されてしまう可能性もあります。

また、自分がより良く見えるように着飾って就活した結果、自分の身の丈以上の活躍が求められる企業に入社してしまい、入社後に苦労するケースも多いです。「こんなはずじゃなかった…」と入社後に後悔し、再度就職活動を始めることになれば、選べる就職先の選択肢も大きく狭まってしまいます。ガクチカのエピソードを盛ることは簡単ですが、後になって不利にならないよう、等身大のあなた自身をアピールすることを心がけましょう。

ガクチカと自己PRの重複を避ける

エントリーシートや面接で質問される「自己PR」はガクチカとよく似ているため、ほとんど同じ内容を書いてしまって評価を下げてしまうケースもあります。どちらもあなたの性格や人柄について知ろうとする質問ですが、自己PRはあなたの強みやスキルを尋ねているのに対して、ガクチカでは課題に向き合う姿勢やプロセスがチェックされるという違いがあります。

ガクチカと自己PRで、どちらもアルバイト経験について伝えることは問題ありませんが、まったく同じ回答とならないように切り口やエピソードを変えながら作成するのが大切です。コピペや手抜きと思われて評価を下げないよう、それぞれの質問で答えが重複しないように注意しましょう。

どの企業でもアピールできる抽象的なガクチカは避ける

どの企業でも通用するような抽象的なガクチカを伝えるだけで終わってしまうと、エントリーシートや面接の受け答えを使い回しているのではないかという印象につながります。たとえば「アルバイトに力を入れて、お金を稼ぐことの大切さを知った」といった内容のガクチカでは、採用担当者から良い評価を受けることは難しいでしょう。

就活でアピールするガクチカは、応募する企業の求める人物像や事業内容に合わせて、一つひとつ作成することが大切です。ガクチカを作成する手間を省くために別の企業で使ったものを流用すると、最終的には就活に失敗するリスクが高まることに注意してください。

まとめ

ガクチカがないと悩む場合には、成功体験ではなく失敗体験について振り返ってみたり、あなた自身の好きなことや趣味から考えてみたりするのが効果的です。ガクチカで扱うテーマとして、学生生活で長く携わってきたことや、時間を効率的に使うための工夫などが有効なので、当てはまるエピソードがあれば積極的に取り入れてみましょう。

ガクチカがない方は今から作ることも可能で、長期インターンや目的を持ったボランティアなどは、就活でのアピール材料としても強力です。ただし、ガクチカを作る時には嘘や誇張を混ぜないように注意し、自己PRなどのよく似た項目との書き分けを意識する必要があります。本記事を参考に、就活を成功に導くガクチカを作成しましょう。

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