
しかし学生である以上、学業で取り組んだことはすべての就活生にとってアピールしやすい項目であり、当たり障りのない内容を書いていてはライバルとの差別化にはつながりません。そのため学業で取り組んだことをエントリーシートで伝える時には、表現方法や取り上げるエピソードを工夫しながら書く必要があります。
今回の記事では、エントリーシートの「学業で取り組んだこと」についての質問で、魅力的な回答を作るコツについてご紹介します。企業の評価基準や事前に考えるべきこと、作成時の注意点についても触れているので、エントリーシートを書く時にぜひ参考にしてください。
また、本記事ではOpenES以外のエントリーシート作成にも役立つ例文やポイントを紹介していきます。
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1.「学業で取り組んだこと」はOpenESでも重要な質問
学業・ゼミ・研究室などで取り組んだ内容についての質問は、さまざまな企業に簡単にエントリーできる「OpenES」の質問にも含まれている重要な項目です。OpenESでは250文字の文字数制限が設けられており、端的かつわかりやすい文章で伝える必要があります。ゼミや研究室に所属している方であれば、これまでの研究内容をアピールしやすいので、書く内容に迷うことは少ないかもしれません。
しかし学生の誰にとっても書きやすい質問であるということは、差別化がしにくい質問であることも意味します。多くの学生と同じように、学業で学んだことを淡々と書くだけでは、採用担当者に良い印象を与えることはできません。だからこそエントリーシートでは、学業で取り組んだことについてしっかりと考え、まとめることが重要になるのです。
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2.エントリーシートで「学業で取り組んだこと」を企業が聞く理由とは?
そもそも企業はなぜエントリーシートの中で「学業で取り組んだこと」について質問しているのでしょうか。企業側の意図として考えられるのは、以下の3つの理由です。
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・入社後に活かせるスキルを持っているかを調べるため
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・課題への向き合い方を確認するため
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・大学生活の過ごし方を知るため
これらの企業側の意図を踏まえてエントリーシートを書くことが、選考を有利に進めるポイントになりますので、ぜひ参考にしてください。
また、企業は「学業で取り組んだこと」を通じて応募者の人柄や価値観を知ろうとする面もあります。社風との相性を見極めるためにも、学業の取り組み方や考え方が重要視されます。
入社後に活かせるスキルを持っているかを調べるため
エントリーシートの「学業で取り組んだこと」を通じて、入社後に活かせるスキルや知識をすでに持っているかどうかを確認したい意図が挙げられます。たとえば、大学の授業の中でプログラミングについて学び、アプリ開発についての基本的な知識がすでに身についている学生の場合、即戦力のエンジニアを採用したいIT企業から高く評価されやすくなります。
研究室で生成AIについて研究した実績がある学生なら、AI開発企業にエントリーする際にも有利になりやすいでしょう。企業側は新卒採用した社員には手厚く研修を行ってから業務に携わってもらいたいと考えていますが、研修なしですぐに戦力となる人材に出会えたら、積極的に迎え入れたいという心理が働くのです。
また、専門知識だけでなく、学業で身に付けた論理的思考力や分析力などの汎用的なスキルも企業にとっては重要な評価ポイントです。自分の学びを具体的に伝えることで、入社後の活躍をイメージしてもらいやすくなります。
課題への向き合い方を確認するため
「学業で取り組んだこと」についての回答を通じて、企業側は与えられた課題に対してどのように向き合うのかを知りたいという背景もあります。授業で出された課題に対して向き合う姿勢は、社会人として仕事に向き合う姿勢と共通する部分が多いです。
計画性を持って真面目に取り組める学生であれば高評価ですが、課題に取り組むことを先延ばししたり、目的意識を持たずに課題に取り組んだりする姿勢は低評価につながってしまいます。また、学生時代を通じて学んできたことに一貫性がなく、飽き性で長続きしない学生も、エントリーシートではマイナスの印象になります。
課題解決力を示すうえで重要なのは、どんな課題があったのか、それをどう捉え、どのように行動したかを具体的に書くことです。結果が派手でなくても、取り組みの過程や工夫を詳しく伝えることで十分に高く評価される可能性があります。
大学生活の過ごし方を知るため
エントリーシートの「学業で取り組んだこと」の質問を通じて、学生生活の過ごし方について詳しく知りたいと考える企業も多いです。学業に真面目に取り組んでスキルや専門性を身につけてきたのか、それともサークルやアルバイトを中心に取り組んできたのかを知りたいと考えているのです。
学業において一つのことに熱心に取り組んだ経験がなかったとしても、目的意識を持ってサークルやアルバイトに取り組んでいた方なら、学業以外の面で評価してもらえる可能性があります。エンジニアを目指してプログラミングサークルに熱心に取り組んできた場合など、一貫性のある学生時代を過ごしてきた方なら選考でも有利になりやすいでしょう。
また、学業での取り組みと就活での志望動機がつながっていると、企業に「この学生は将来を見据えて大学生活を送ってきた」と感じさせることができます。エントリーシートを作成する際には、学業で学んだことが将来のキャリアにどのようにつながるかも意識して書くと良いでしょう。
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3.エントリーシートの「学業で取り組んだこと」の企業の評価基準
エントリーシートの「学業で取り組んだこと」について、企業がどのようなポイントを見ているのかを理解することは、ES作成において非常に重要です。
単に学んだことを並べるだけでは不十分であり、その経験を通して「どんな姿勢で取り組み、何を学び、どう活かせるのか」までが見られています。以下の3つのポイントを押さえておくことで、採用担当者に響くESに仕上がります。
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・読み手の立場になって書けているか
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・自分の体験をわかりやすく伝えられるか
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・課題解決力や計画力が備わっているか
それぞれの評価基準について、高評価のポイントとともに解説します。
読み手の立場になって書けているか
「学業で取り組んだこと」をはじめ、企業がエントリーシートを読むときには、読み手の立場になって書かれているかを重視しています。採用担当者は短時間で多くのESをチェックするため、結論がはっきりしている文章や、簡潔で要点を掴みやすい構成が好まれます。
例えば、学生からの人気が高い大手企業では、採用担当者が1日に何百枚ものESに目を通すことも珍しくありません。そんな中で、結論が後回しになっていたり、長々とした説明が続く文章は読み手に負担をかけ、印象を残しづらくなってしまいます。
また、専門用語をどう扱うかも重要です。例えばIT系企業への応募であれば、プログラミング言語や技術用語を正しく使うことで「この人は知識がある」と評価されます。一方、IT業界以外では専門用語を一般的な言葉に言い換えるなど、相手に合わせた表現が求められます。
読み手を意識し、「誰が読んでもわかる内容か?」を自問自答しながら書くことが大切です。
自分の体験をわかりやすく伝えられるか
「学業で取り組んだこと」は、自分自身が実際に体験したことを、いかに簡潔でわかりやすく伝えられるかが評価のポイントになります。
社会人になると、口頭だけでなく文章でもコミュニケーションを取る場面が多くなります。メールやチャットで伝えるときも、相手がすぐに理解できる文章を書ける人材は、高く評価されやすいのです。
例えば、ゼミでの研究活動について書く際も、「何を研究していたのか」だけで終わるのではなく、どんな課題に直面し、それをどう解決したかを具体的に述べることが大切です。さらに、行動の結果どう成長できたかを示すと、より説得力が増します。
逆に「学業に全力を注ぎました」といった抽象的な表現では、努力の中身が伝わらず評価が下がってしまいます。読み手が頭の中にイメージを描けるよう、具体的なエピソードを書くことを心がけましょう。
課題解決力や計画力が備わっているか
企業がESで「学業で取り組んだこと」を問うのは、その人が課題解決力や計画性を持っているかを知るためでもあります。社会人になれば、必ずと言っていいほど予期せぬ課題に直面する場面が訪れます。その際、冷静に状況を分析し、解決に向けて行動できる人材は、どの業界でも重宝されます。
例えば、ゼミでの研究中に予想外の問題が起きたとき、どのように情報を集め、どんな対策を講じたかなど、具体的な行動プロセスを伝えることで、課題解決力がアピールできます。
また、計画力も評価ポイントです。期限内にレポートを完成させるために、どのようにスケジュールを立て、進捗を管理したのかなどの話も有効です。結果的に成果が出なかった場合でも、その過程での工夫や行動をしっかり書くことで、前向きに取り組む姿勢が評価されることがあります。
派手な成果よりも、課題に向き合う姿勢や考え方を詳しく伝えることが、高評価への近道です。
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4.エントリーシートで「学業で取り組んだこと」を書く前に考えるべきこと
エントリーシートで「学業で取り組んだこと」を書く際、いきなり文章を書き始めるのはおすすめできません。多くの就活生が「何を書けばいいのか分からない」と悩むポイントだからこそ、事前の準備が非常に重要です。
ここでは、他の就活生と差をつけるために、書く前に考えておくべきポイントを3つご紹介します。
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・ゼミ・研究室・資格などの中からどの内容を書くかを決める
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・アピール根拠となる数値・エピソードを洗い出す
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・自分の長所・短所やガクチカとリンクさせる
それぞれ順番にご紹介していきます。
(中見出し)
「学業で取り組んだこと」で取り上げる内容は、ゼミや研究室の活動、資格取得、授業での経験など多岐にわたります。重要なのは「自分の強みを示せる経験」かつ「志望企業の業務に関連する内容」を選ぶことです。
例えば文学部出身でも、独学でプログラミングを学びIT企業を志望する場合は、文学研究よりプログラミング学習を取り上げる方が、志望動機とのつながりが強く、説得力が出ます。
「自分が一番語りやすいものを選ぶ」という視点も大切です。詳細まで説明できる経験は、面接でも自信を持って話すことができます。ES作成前にいくつか候補を洗い出し、志望企業に最適な題材を絞り込むと良いでしょう。
アピール根拠となる数値・エピソードを洗い出す
採用担当者に「この学生は努力家だ」と感じてもらうためには、ただ経験を書くのではなく、具体的な数値やエピソードを示すことが効果的です。
例えば「TOEICを3か月で200点上げた」「週に10時間レポート作成に取り組んだ」など、数値が入ると説得力が格段に増します。また、なぜその課題に挑んだのかという背景や動機も重要です。
数字は単なる実績を示すだけでなく、努力の過程や成長度を伝える武器にもなります。ESを書く前に、自分が取り組んだ学業の中で数値化できる実績をリストアップしてみるのがおすすめです。
自分の長所・短所やガクチカとリンクさせる
「学業で取り組んだこと」を書く際には、自分の長所やガクチカ(学生時代に力を入れたこと)と一貫性を持たせると、ES全体が統一感を持ち、より魅力的になります。
例えば、学業では独学でプログラミングに取り組んだエピソードを使い、ガクチカではそのスキルを活かしたインターン経験を書く、といったようにストーリーをつなげると、採用担当者に「この人は筋が通っている」と感じさせられます。
ただし注意すべきなのは、全く同じ文章を使い回さないことです。それぞれの項目ごとにエピソードの角度やフォーカスを変えて書くことで、同じテーマでも飽きさせない内容にできます。
事前に、自分のガクチカや長所・短所を整理し、どのように学業の話とリンクできるかを考えておくことが大切です。
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5.エントリーシートで「学業で取り組んだこと」を魅力的に書くコツ
「学業で取り組んだこと」のESをより魅力的にするためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。ここでは、企業の評価基準を踏まえながら、文章の作り方や伝え方のコツを解説します。
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・学業での学びを仕事へどう活かすかを書く
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・結果よりも計画・課題解決にフォーカスを当てる
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・企業の求める人物像を参考にする
これらのポイントを踏まえ、あなた自身が学業で取り組んだことをアピールしていきましょう。
学業での学びを仕事へどう活かすかを書く
エントリーシートは、自分がどんな価値を企業に提供できるかを伝えるための書類です。そのため「学業で取り組んだこと」も、単なる経験談ではなく、入社後にどのように活かせるのかまで書くことが非常に大切です。
例えば、独学でプログラミングを学んだのであれば、「この経験を活かし、貴社のWebサービス開発に貢献したい」という形で具体的にリンクさせると、読み手に「この人が入社したらどう活躍しそうか」がイメージしてもらいやすくなります。
仕事とのつながりを示すことで、単なる自己満足の経験談にならず、企業にとっても魅力的な人材だと思ってもらえる可能性が高まります。
結果よりも計画・課題解決にフォーカスを当てる
企業が「学業で取り組んだこと」に注目する理由の一つは、その人の課題解決力や計画性を知るためです。派手な結果をアピールすることも大切ですが、むしろ「どうやってそこに至ったか」という過程が評価されます。
例えば、「ゼミで発表を成功させた」だけで終わらせるのではなく、「どんな壁があったのか」「どう解決したのか」「どんな工夫をしたのか」まで詳しく述べることが大切です。
結果は出せなかったとしても、その過程での試行錯誤や粘り強さを具体的に書くことで、前向きに努力する姿勢をアピールできます。特に理系の研究などで成果が思うように出なかった場合も、「結果を分析し、次の方法を試した」という話は大きな評価ポイントになります。
企業の求める人物像を参考にする
「学業で取り組んだこと」を書くときは、企業研究も非常に大切です。企業によって求める人物像や評価ポイントは異なります。
例えば、協調性を重視する企業に対して、一人で黙々と進めた勉強の話だけをアピールしてしまうと、あまり響かない可能性があります。一方で「グループワークで意見をまとめた経験」など、企業が求める要素を含んだエピソードを選べば、より効果的です。
求める人物像を知るには、企業の採用ページ、説明会、インターンの情報などを活用すると良いでしょう。そして、文章に盛り込む際は企業名を入れて具体的に書くと、さらに説得力が高まります。
自分が書きたいことだけを書くのではなく、企業が「この人に来てほしい」と思えるような内容に仕上げることが重要です。
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6.エントリーシートで「学業で取り組んだこと」を書く時の注意点
「学業で取り組んだこと」は就活生なら誰もが書くテーマですが、書き方を間違えると逆効果になってしまうこともあります。
ビジネスマナーに反する表現や、読み手への配慮を欠いた文章は、それだけで評価を下げかねません。以下の3つの注意点を押さえて、ES作成に臨みましょう。
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・学業で得られた学びやスキルを必ず書く
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・読み手に合わせて専門用語を使う
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・嘘や盛りすぎは避ける
一つずつ詳しくご紹介していきます。
学業で得られた学びやスキルを必ず書く
「学業で取り組んだこと」でよくある失敗例は、単に「取り組んだ事実」を説明して終わってしまうケースです。
例えば「○○ゼミで□□について研究しました」と書いただけでは、「だから何?」と思われてしまいます。採用担当者が知りたいのは、「その経験を通してどんなスキルや考え方を得たのか」「それが仕事にどう活かせるのか」という点です。
特に理系の研究などは内容が専門的になりがちですが、学んだ知識だけでなく、その過程で身につけた課題解決力や分析力など、汎用的なスキルをしっかりアピールしましょう。
読み手に合わせて専門用語を使う
ゼミや研究室での経験を書くと、どうしても専門的な用語が多くなりがちです。しかし、応募先がその分野の企業とは限りません。
例えば、AI開発企業に応募するなら専門用語を使うことで知識をアピールできますが、非IT系企業では専門用語が多すぎると理解の妨げになってしまいます。
大切なのは「相手が誰か」を意識して、難しい言葉には簡単な説明を添えるか、言い換えることです。「専門用語を使わない=良い」というわけではなく、読み手への配慮が評価されるポイントとなります。
嘘や盛りすぎは避ける
就活では「少しでも良く見せたい」という思いから、話を大きくしたり、実績を盛ったりしたくなることもあるかもしれません。
しかし、ESに書いた内容は面接で必ず深掘りされます。もし嘘や誇張がバレれば、信用を失うだけでなく、入社後もギャップに苦しむ可能性があります。
アピールしたい気持ちは大切ですが、あくまで「事実ベース」で書くことが最も重要です。自信がない部分があっても、誠実に書いた方が結果的に評価されることが多いです。
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7. 「学業で取り組んだこと」の例文集
ここからは実際に「学業で取り組んだこと」を書く際に参考になる例文を紹介します。
単なる例文の羅列ではなく、「どこが評価ポイントか」「どう書けばさらに良いか」も解説しますので、自分のES作成に役立ててください。文字数はOpenESの目安(約250文字)と、一般的なESの目安(300〜400字程度)の両方を想定しています。
例文1:ゼミ活動
私は法学部のゼミで「環境法」の研究に力を入れました。国内外の環境政策を比較し、持続可能な社会の実現に向けた法制度を提案するプロジェクトを担当しました。
特に欧米諸国の環境規制の分析に苦戦しましたが、国際条約のデータベースを活用し、法律文書を独自に整理することで解決しました。さらに議論を活性化するため、事前に資料をまとめ、メンバー全員が意見を出しやすい場を作る工夫をしました。
その結果、論文がゼミ発表会で優秀賞を受賞し、チームで成し遂げる達成感を味わいました。この経験を活かし、貴社でも情報を整理しながら周囲を巻き込み、課題解決に貢献したいと考えています。
〇解説
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・課題→工夫→成果→未来への活かし方の流れが明確
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・チームワークと主体性の両方を伝えられている
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・専門用語が簡潔に説明され、誰が読んでも理解しやすい
【例文2】研究室
理系の私は化学工学の研究室で「触媒を用いた反応効率向上」の研究に取り組みました。最初の実験では期待するデータが得られず、原因の特定に苦労しましたが、実験条件を細かく分け、反応温度や触媒濃度を変えながら再実験を重ねました。
データ分析にはPythonを活用し、収集データをグラフ化することで問題点を明確化しました。最終的には触媒の構造改良に成功し、反応速度を従来比で20%向上させる結果を得ました。
この経験を通じて、粘り強く問題解決に取り組む姿勢と、複雑な事象を簡潔に伝える力を身につけました。貴社でも、データ分析を活かした課題解決に貢献したいと考えています。
〇解説
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・理系らしい課題解決プロセスを具体的に記載
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・数値による説得力が非常に高い
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・結果が出なかった時の行動も示しており、粘り強さをアピール
【例文3】資格取得
私は将来、財務分野で活躍するため、大学2年次に日商簿記2級の取得を目指しました。当初は簿記の仕組みに苦労しましたが、テキストだけでなく、動画教材や友人とのディスカッションを活用することで理解を深めました。
また、毎日の学習時間を確保するためにスケジュールアプリを使い、計画的に勉強を進めた結果、合格ラインを大きく超える90点で合格しました。この経験で培った計画力と粘り強さを、貴社での業務にも活かしたいと考えています。
〇解説
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・課題解決と計画性が伝わる内容
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・数値(点数)で努力の成果を明示
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・文系学生でも書きやすいテーマ
【例文4】留学
私は大学3年次にアメリカのカリフォルニア大学へ1年間留学し、現地で国際ビジネスを専攻しました。留学当初は語学力に自信が持てず発言をためらっていましたが、授業外で積極的に現地学生と交流し、毎日英語で日記を書くなど工夫を続けたことで、次第に自信を持って意見を述べられるようになりました。
特にマーケティングの授業では、日本企業の海外進出をテーマにプレゼンを行い、「説得力がある」と教授から評価されました。この経験を通じ、異文化の中での適応力と主体性を養いました。貴社の海外展開にもこの経験を活かしたいと考えています。
〇解説
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・留学の課題と解決の具体例がわかりやすい
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・海外ビジネスへの関心を志望動機に繋げている
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・グローバル企業志望に有効なネタ
【例文5】学内コンテスト
私は大学のビジネスプランコンテストにチームで参加し、地方創生をテーマにした宿泊施設とワーケーションスペースの複合施設を提案しました。市場調査から収益計画、運営体制まで現実性を重視し、資料には写真や図表を用いて視覚的な訴求を工夫しました。
その結果、全32チーム中3位に入賞しました。プレゼンテーションスキルや論理的な思考力を鍛えられただけでなく、メンバー間で意見をまとめあげる調整力も身についたと感じています。この経験を活かし、貴社で新規事業の立ち上げにも挑戦したいです。
〇解説
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・コンテストの具体的内容が詳細
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・結果と学びが明確
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・プレゼン・調整力を志望動機に繋げている
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8. 「学業で取り組んだこと」が書けない時の対処法
「学業で取り組んだことを書け」と言われても、ピンとこない人は少なくありません。特に「目立った成果がない」「何を書けば良いか分からない」と感じる人も多いでしょう。
そんな時に試してほしい対処法を3つ紹介します。
企業が求めるスキルから逆算する
何も思いつかない時は、まず志望企業の「求める人物像」や「必要スキル」から逆算する方法がおすすめです。
例えば「計画性が欲しい」と書かれている企業なら、どんな小さな課題でも計画を立てて取り組んだ経験を思い出してみましょう。資格勉強、レポート作成、グループワークなど、探せば必ず何かしらのエピソードがあるはずです。
「学業=専門分野だけ」と思わず、企業目線でアピールできる話を探してみてください。
内定者のESを参考にする
内定者のESは非常に参考になります。同じ分野の学生がどんなテーマを書いているか、どう表現しているかがわかるからです。
ただし、文章をそのまま真似するのは厳禁です。構成や伝え方を参考にして、自分の言葉に置き換えるようにしましょう。
最近では「OpenES」や就活サイトで内定者のES例が多数公開されているので、ぜひ活用してください。
ガクチカからヒントをもらう
「学業で取り組んだこと」がどうしても思い浮かばないときは、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)をヒントにするのも有効です。
ガクチカは学業以外も含めた幅広いテーマなので、そこから学業に関連付けられる要素を探すのがおすすめです。
例えば、アルバイトで培った分析力をゼミのレポートに活かした話、サークルの調整役を務めた経験をゼミ討論に活かした話など、意外とつながるものです。視点を変えて考えてみましょう。
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9.まとめ
エントリーシートの頻出質問である「学業で取り組んだこと」は、入社後に活かせるスキルや専門知識を持っているか、課題に対してどのような姿勢で向き合うのかを調べたいという企業の意図があります。また、読み手の立場になって読みやすい文章を書いていることや、自分の体験を端的な表現で伝える力があることも評価されるポイントです。
ただし学業で取り組んだことについての質問は、他の就活生との差別化が難しい部分ですので、アピールするエピソードを事前に洗い出したり、長所やガクチカの項目とリンクさせたりして、全体の構成を事前に考えておくことが重要になります。エントリーシートが完成した時には、学業を通じて得られた学びやスキルがきちんとアピールできているか、読み手に合わせた専門用語を使えているか、そして嘘や創作が混ざっていないかをセルフチェックするようにしてください。
本記事で解説してきた書き方を参考に、採用担当者から評価されるエントリーシートを作成しましょう。
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