面接で答えられないと選考に落ちる? 回答に困った際の対処法や予防策を解説

面接で答えられないと選考に落ちる? 回答に困った際の対処法や予防策を解説
面接で質問にうまく答えることができないといったことは就職活動の中で誰もが経験することです。なぜいつもの会話のように自然な受け答えができないのでしょうか。本記事では、面接で答えられなくなってしまう原因やその対処法を紹介します。

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1. 面接で答えられないと選考に落ちる?

まず、必ずしも質問に答えられなかったからといって選考で落ちることはありません。逆に、すべての質問にうまく答えられたからといって採用されるとも限りません。
面接官がチェックしているのは、完璧な受け答えをできるかどうかだけではなく、答えそのものやそこに至る考え方、性格、人間性など多岐にわたります。そのため、うまく質問に答えられなかったことが合否に直結することはありません。

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2. 面接で質問に答えられないときに面接官が見ているポイント

面接官が受け答えばかりを重視するわけではないとはいえ、答えられない質問を受けたあとには「落ちてしまうのではないか」と心配になります。
答えに詰まったときこそ、面接官は「直面する問題をどう解決するか」を見ています。ここでは、答えられないときにどう評価されるのか、具体的なポイントを3つご紹介します。

誠実な対応が取れるか

答えに詰まったときに見られるポイントのひとつは、誠実な対応が取れるかどうかです。
つい長時間考え込んでしまったり、咄嗟に見当違いな回答をしてしまったりしては良い評価が得られません。あえて「わかりません」と正直に答えたり、考え込む前に「少し考えさせてください」と言って承知を得たりと、面接官とのコミュニケーションを重視した誠実な対応を取ることが大切です。

誠実な受け答えは評価が落ちるのを防げるだけでなく、かえって高評価を得られることもあります。とくに新卒採用では、このような「正直さ」や「誠実さ」に重きを置いて評価する企業は少なくありません。

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臨機応変に対応できるか

すぐに答えを出すことが難しい状況では、臨機応変に対応できるかが重視されます。
答えに詰まりやすい質問の例として、明確な回答のないものがあります。具体的には「友人からどんな人だと言われますか?」といった人柄を深掘りしようとするものから、「犬派?猫派?その理由は?」といった一見意図がわからないような質問までさまざまです。

面接官は、このような突拍子のない質問をすることで、素早く的確に対応できるかを見ています。とりわけ営業職や接客業では、こういったアドリブに重きを置く企業が多い傾向です。
そのため、質問に対してその場で論理的に答えることができると、対応力があると評価されて合格へ大きく前進できます。

質問の意図をつかめないために答えられないという場合には、質問の意味を聞き返すのもよいでしょう。時間を稼いで思考を整理しつつ、面接官とのコミュニケーションを通して求める答えを探ることができます。

ストレス耐性があるか

面接では、応募者のストレス耐性をチェックするために、あえて難しい質問を出す場合があります。
質問の内容にかかわらず、まずは慌てたり委縮したりせずに落ち着いた態度を保つことが大切です。返答の内容以前に、ハキハキした受け答えで前向きな印象を与えることができれば、高い評価が得られるでしょう。

近年、応募者のストレス耐性を気にする企業は増加傾向にあります。企業側はストレス耐性が極端に低い人を採用してしまうことにリスクを感じているためです。
採用後にストレスを原因として社内のコミュニケーションや仕事が滞ったり、その人の心身の健康に重大な問題を生じたりしては、応募者・企業双方にメリットがありません。

一昔前まではストレス耐性を見極めるために圧迫面接を行うという企業も一定数ありました。しかし現在は、口コミサイトやSNSの利用が一般的となったこともあり、企業の悪い印象が簡単に広まってしまうことや、委縮させてしまうことで本来の人柄が見えにくくなるといった理由から圧迫面接を行う企業は減少傾向にあります。

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3. 面接で答えられなくなってしまう原因

ご紹介したように、答えに詰まった状況でも評価を得られることはあるものの、即答できるに越したことはありません。スムーズな受け答えができるよう、答えられなくなってしまう原因を理解した上で対策しましょう。

質問内容が難しい

答えられない原因のひとつは、そもそも質問内容が難しいことです。
自己分析をしてさまざまな自己PRを考え、十分な練習をしていても、面接官の質問は思わぬ角度から飛んでくることがあります。
とくにコミュニケーション能力が重視される職種では、あえてすぐに答えを出すことが難しい質問を出すことで咄嗟の対応力を試します。

例えば「あなたを動物に例えるなら何ですか?」や「宝くじが当たったらどう使いますか?」「印象に残っている最近のニュースとその理由」といったものが、答えにくい質問として挙げられます。
なお、このような質問は実績や知識などの実務面が重視される中途採用に比べて、未経験者を前提とした新卒採用で多く見られます。

過度に緊張してしまう

過度の緊張は思考を妨げ、答えを準備していた質問であっても詰まってしまうことがあります。
面接は非日常的な場であることに加え、その成否によって自分の人生が決まるといっても過言ではありません。そんな状況では、自身を強くアピールしようとすればするほど緊張してしまうのは当然です。
面接官は応募者が緊張することを想定しているため、緊張を隠そうと焦る必要はありません。ゆっくりと話すことを意識して少しずつ気持ちを慣らし、緊張をほぐしましょう。

なお、ある程度の緊張感をもって臨むことは大切です。緊張しやすい体質であることが低評価につながるとは限らず、それでも誠実に受け答えができる人材と見なされれば、高い評価を得られる可能性があります。

事前準備ができていない

当然のことながら、事前準備ができていなければ、質問にうまく回答できる確率も下がります。前提としてマナーを身につけておくことはもちろん、自己分析やその企業について調べておく必要があります。

ここを疎かにしてしまうと、前述のような難しい質問だけでなく志望動機や自己PR、会社や業界に関する最低限の知識を問うような定番の質問にも答えられない事態になりかねません。
基本的な質問で答えに詰まっていると、学習意欲や自社への興味がないと判断され、評価を落とす原因となります。

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4. 面接で答えられないときの対処法

事前に準備や練習をしていても、質問に詰まってしまうことは少なくありません。
すぐに答えられないとき、面接中にできる対処法を知っていれば悪印象を与えることなく解決できることがあります。

考える時間をもらう

質問を受けたとき即座に答えられないと感じたら、素直に考える時間をもらうことを打診しましょう。多くの場合、丁寧に「少し考える時間をいただけませんか?」と申し出れば拒否されることはありません。

抽象的で難しい質問であっても、時間さえあれば回答できそうなときには、焦らず考えて適切な回答を選びましょう。
自分の要求を口に出さずに黙って考え込んでいると、コミュニケーションを取りにくい印象を与えます。できれば「30秒ください」など具体的な時間を挙げて了承を得るのがよいでしょう。

ただし、志望動機などの準備をしていれば即答できる質問や、業務知識など事前に調べられたような問題に時間をかけるのは悪印象を与える可能性があります。

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質問された内容をオウム返しする

回答に時間が必要な場合には、オウム返しも有効です。
その際には、ただ「〇〇ですか…そうですね…」とそのまま返すより、「それは〇〇という意味ですか」と質問の意図をかみ砕いて聞き返すほうがよいでしょう。面接官と会話しつつ、質問の意図に沿った回答を考えることができます。

ただし、会話として不自然なオウム返しを繰り返すと、ただの時間稼ぎと見られてしまうので注意が必要です。

考えた上でわからないと伝える

考えた上でどうしても答えられない場合、「わからない」と素直に伝えるのもひとつの手段です。
しっかりと考えた上でわからないと伝えるのは、いい加減な回答をするより良い印象を持ってもらいやすいでしょう。
より長く考える必要がある質問は後日回答を連絡するよう約束する、知識不足で答えられない場合には該当分野の勉強をすることを伝え、誠意を表しましょう。

なお、質問されて即座にわからないと答えてしまうのは、質問に向き合う気がないと思われる可能性があります。
また、この対処法はいわゆる定番の質問においてはNGです。どうしても答えが出せないときの最後の手段に使いましょう。

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5. 面接で答えられないときのNG行動

面接中、言葉に詰まってしまっても慌てず対処していけば、だんだんと道は拓けてくるはずです。しかしながら、ついやってしまう行動や回答には、悪印象を持たれかねないものもあります。ここではそのNG行動例についてご紹介します。

黙り込んでしまう

答えられないからといって、なにも返事をせず黙り込むのはNGです。
質問のあとで沈黙が続くと、面接官は「考えているのか、それとも聞こえていないのか」と戸惑ってしまいます。黙って考えたあとで適切な答えを出せたとしても、コミュニケーションがとりにくい人だという印象を与える可能性があります。
面接ではまず、相手との対話を成立させることが重要です。考える時間が必要であればそれを伝え、こちらから意思疎通を図りましょう。

咄嗟に嘘をついてしまう

返事を急ぐあまり、咄嗟に嘘をつくのはNGです。
一度嘘をつくと、それを深掘りするような流れになればさらに嘘を重ねる必要があります。いくつもの面接をこなしてきた面接官は嘘を見つけることにも長けているため、欺くのは容易ではありません。

あまりに自身を誇張すると、経歴詐称を疑われる可能性もあります。不信感を持たれてしまえば、信用を取り戻すのは困難です。些細な脚色であっても、それがリスクに見合ったものか時間をかけてよく考えましょう。

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「わからない」と即答する

質問に対して、「わからない」と正直に伝えることは決して悪いことではありません。しかし、考えもせずにわからないと即答すれば「自己分析が足りていない」「考える能力が乏しい」という評価を下される可能性があります。

「わからない」と答える場合においても、少なくともまずは考える素振りや意思表示をしましょう。素直さだけでなく、誠意をもって「わからない」ことを伝えることが大切です。

ズレた回答をしてしまう

考えがまとまらないまま行う回答は、聞き手に意図が伝わらない恐れがあります。
即答しようと勢いまかせに話し始めると、場当たり的に話の主旨が変わり、結論がぼやけた印象になりがちです。
意図の読み取りにくい回答を長々と続けていると、受け答えが雑で誠意がない、真剣さが伝わっても意思疎通ができないといった印象を持たれてしまいます。

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6. 「面接の答えられない」を防ぐには? 予防策3選

面接時に答えられない状況での対処法を知っておくことは大切ですが、そもそもそのような状況に陥らないよう、できる限りの対策をしましょう。
十分な事前準備をしておけば、最後まで答えに詰まることなく面接を終えられる可能性が高まります。

自己分析や企業研究を行う

面接する前には、自己分析や企業研究を行いましょう。まず最低限、自己PRや志望動機などの質問に答えるためには重要な準備です。

自己分析では、過去の学生生活や人生を振り返って自分の価値観や強み、弱みを探します。また自身の将来像を明確に持って、現在の自分がどういう人間かを分析し、理解しましょう。
企業研究では、志望する企業のホームページや求人をはじめとする各種情報になるべく目を通し、理念や事業内容を調べます。また、説明会やOB・OG訪問などを通じて社員と接し、企業情報から読み取れない社風などを知っておくことも大切です。

自身と会社をよく知ることで、自分がどこに魅力を感じるのか、そこでどんな仕事をしたいのか、さらにその仕事を通じてどのような将来を期待するのかが明確になります。これらをしっかりと言語化しておくことで、基本的な質問であれば自然に答えられるようになるでしょう。

また、自身のアピールポイントや企業が求める人材像を知っていれば、抽象度が高く難しい質問でも、短い時間で的確な答えを出すことができます。

模擬面接を行う

受け答えが不慣れな場合には、実際の状況を想定した模擬面接が有効です。
自己分析などを十分に行って答えを準備していても、実際に言葉で人に伝えるのは容易ではありません。友人や家族、キャリアセンターなどを利用して模擬面接を行い、詰まりやすい箇所や自分で気づけないような問題点を指摘してもらいましょう。

客観的に自身の面接内容を見直すため、スマホなどを用いて撮影することも有効です。問題があれば対策して再度練習しましょう。

模擬面接と見直しを繰り返すことで、回答内容や話し方を改善しつつ、面接の雰囲気に慣れて落ち着いた返答ができるようになります。少ない練習では不測の事態でかえって緊張してしまう可能性もあるため、さまざまな状況や質問内容を想定しておくことが大切です。

なお、面接においては伝える内容だけでなくマナーや態度も重要です。
入室時からシミュレーションし、ノックやお辞儀といった基本からあいさつの発声、着席時の姿勢、表情などにも気を配りましょう。

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「よく見せないといけない」という考えを捨てる

「自分をよく見せないといけない」という考え方は、面接において必ずしも良い結果を生みません。他の応募者と差をつけるためにも、弱さも含んだ等身大の自分で面接に臨むことが大切です。

自分をよく見せることに固執すると、例えば過剰なアピールや嘘で誇張してしまうケースがあります。面接官に嘘や虚飾を見透かされれば、取り返しのつかない悪印象を与えることはもちろん、たとえ入社できても実務において自分の能力とのギャップに苦しむことになるかもしれません。

また、よく見せるために自分の弱みを隠すと、結果的に重要なアピールポイントを伝えられないことがあります。
誰しも弱みがあり、失敗を経験することを面接官は理解しています。そのため、多くの場合は失敗経験を伝えることで評価を落とすことはありません。自己PRでは自分の弱みや失敗をもとに、それを克服したり、反省したりした経験を伝えることが、かえって強みをアピールすることにつながります。

一方で、部活動やプロジェクトでリーダーを経験したといった成功のみを語っても、そこに至るプロセスが曖昧では実際の能力に疑問が残ります。成功経験は型にはまったアピールに留まることが多く、他者との差別化が難しいため、印象に残らない結果となってしまいます。

あえて弱みを見せると、自分を強力に印象付けられる以外にも、素直さや正直さを伝えることができます。また、弱みを知った上でそれに好感を持ってくれるような社風や理念を持つ企業は、自分に合った仕事に取り組める可能性も高いでしょう。

就活の面接におけるマナーについてより幅広く知りたいという方は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:就活の面接で知っておきたいマナーとは? メールの返信マナーも紹介

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7. まとめ

面接において答えに詰まってしまうのは誰にでも起こりうる事態です。そのため、ただそれだけで面接の合否が決まることはありません。
しかし、それに付随するNG行動によって評価が下がってしまい、結果的に不合格となってしまうことはあります。
そういった事態に陥ったときに冷静に対処できるよう、本記事で紹介した対処法やNG行動をしっかりと理解し、面接に臨みましょう。

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