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1. そもそもキャリアプランとは?
そもそもキャリアプランと聞いて単語の意味は理解できていても、自分のキャリアプランは?と問われると具体的なイメージが浮かばない方も多いのではないでしょうか。
キャリアプランとは、「将来仕事を通じて自分がどのような人間になりたいか」「将来どのような役職や業種・職種でどのような成果を発揮したいか」という長期的な目標(キャリアビジョン)を掲げ、その実現に向けて具体的な行動計画を立てることです。
ただ漠然と「こんな業務がしたい」というレベルではなく、「最初の3年間でこの業務に携わり、こういったスキルを身に着け、30歳で大型案件のプロジェクトリーダーを担当し、その次は40歳で組織のマネージャーとしての活躍を目指して、このようなスキルを磨いていきたい」といったような、かなり具体的な道筋のレベルで描いていくことが重要です。
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2. 面接でキャリアプランを聞かれる理由
なぜ企業は面接時に、学生にキャリアプランを聞くのでしょうか。学生の意欲を測るという観点ももちろんありますが、それ以上に企業側が重要視しているポイントがあるからです。それらについて解説します。
将来的にどのようなポジションで働きたいかを把握するため
まず一つ目は、それぞれの学生がどのようなポジションや職種で働きたいかを把握するためです。
当然ですが、企業は人材の採用に多額のコストをかけているため、学生が入社後短い期間で離職してしまうと、それまでの育成コストが無駄になったり更なる採用コストが発生したりして、人材採用のコスト効率が悪化してしまいます。
企業は、一度採用した人材は、早期離職をせずにできるだけ長く働いてもらいたいと考えています。そのため、事前に学生がどういった職種や環境で働きたいと思っているのかを事前に把握し、学生と企業のミスマッチを避ける狙いがあるのです。
企業が学生のニーズに応えられなかったり、逆に企業のニーズに学生の強みやスキルなどが適していなかったりする場合はミスマッチが発生してしまいます。この状態で入社してしまうと早期離職に繋がりやすくなるでしょう。
企業理解度を確認するため
ミスマッチにも通ずる点ではありますが、面接官がキャリアプランを質問するもう一つの理由は、企業理解度の確認のためです。
どの程度自社の業務内容を理解しているのか、あるいは自社で活躍する未来を描けているのかを、面接官は学生のキャリアプランを聞くことで知ることができます。そのキャリアプランがどれくらい具体的かという判断基準で、学生の企業に対する志望度や本気度を測っているのです。
このように、キャリアプランを面接官が質問してくるのは「自社に適した人物かどうか」と「自社に対して熱意を持ってくれているかどうか」の2点を素早く把握するのに適しているためです。
そのため、自己PRの一部だと思い、志望する企業ごとに具体的なキャリアプランを描いていくのが重要です。
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3. IT業界における面接でのキャリアプランの回答例
キャリアプランを考えることの重要性が分かったところで、実際にキャリアプランを面接官から尋ねられた時にどのように回答すればよいか、具体例を示します。
エンジニア
例えばエンジニア志望の方なら以下の文章を参考にしてみてはいかがでしょうか。
「私は将来、御社の中で最も価値のあるエンジニアの一人になりたいと思っています。まず若手のうちに社内で取り組まれている業務の全体像を把握しながら、資格取得を目標に自身のスキルアップを図っていきます。その後、5年目あたりから徐々に上流工程にも触れていき、社内で行っている開発の下流工程から上流工程まで全てを経験して自分の糧としたいと考えています。そして最終的にはフルスタックエンジニアとして様々なシーンで必要とされる人材になることが目標です。
プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーとしてマネジメントのスキルを伸ばしていくより、自分の好きな開発の仕事にずっと向き合っていきたいという気持ちが強いため、スペシャリストとして活躍して御社に貢献いたします。」
デザイナー
Webデザイナーを志望する場合は以下の文章を参考にしてみてはいかがでしょう。
「私は御社で、ランディングページのデザインを通じてお客様に喜びを提供できる実力を備えたデザイナーになりたいと思います。
Webデザイナーとしての経験は多くないため、入社後数年間は、先輩方から仕事の進め方や技術向上について多くを学び、自分でもデザインの流行チェックやツールの使い込みなど研鑽に努めてまいります。
そして基本的な仕事で成果を残し、より多くの仕事を引き受けられるようになった時、お客様のご要望をしっかりとヒアリングのうえ、具体的なデザインイメージの擦り合わせを丁寧に行います。そして、満足度の高いランディングページを作成し、お客様の売り上げ向上につなげたいと考えています。
こうした経験を御社で積み重ね、社内トップのデザイナーとして御社の売り上げに大きく貢献したいと思います。」
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4. キャリアプランを立てるときの5つのポイント
ここまで、具体的なキャリアプランの例を交えながらキャリアプランを立てる必要性と重要性をお伝えしました。では実際に自分でキャリアプランを立てる際には、どういったポイントが重要なのでしょうか。
①自己分析を行う
最初にやるべきことは、徹底的に自己分析を行うことです。
自己分析とは、過去の経験や感情から自身の強みや弱み、自分の中にある価値観などを棚卸しして、それに基づき自分の将来やりたいことや、なりたい姿を考えることです。
自己分析は自分がどのような業界に向いているのか、どのような職種に興味があるのかといった就活の軸を作るうえで大切になりますし、まさにその営みこそがキャリアプランの作成の土台となるのです。
②企業への理解を深める
次にやるべきことは企業への理解を深めることです。
企業への理解を深めるには企業のWebサイトや会社案内などを閲覧する以外にも、会社説明会に参加したり、OB/OG訪問を行い現場で働く社員の声を聞いたり、といった手段があります。社員がどういった環境で働いているのか、具体的な業務内容や付随するスキルなど、気になることがあればしっかり質問し多くの情報を吸収するようにしましょう。
またその際、今の環境や業務内容にとどまらず、企業として今後どういった業務に力を入れていくのか、どういった人材育成の方針を持っているのかといった、少し未来のことも考えて質問ができるとより深い理解に繋がります。
③現実的かつ実績のある内容にする
自己分析と企業理解の深化ができたら、具体的なキャリアプランを考えていきます。ここで重要なのは、ある程度現実に沿ったプランを立てるということです。例えば、「休学しながらベンチャー企業でプロダクトマネージャとして働いていたことがある」というような飛びぬけた実績がない限り、「新卒で入社して3年で大規模プロジェクトのプロジェクトマネージャーになりたい」というようなキャリアプランは非現実的だと思われ、最悪の場合「何も考えていない」とまで思われてしまうかもしれません。
今の自分を自己分析でよく振り返っているのですから、その内容と分析した企業の様子を組み合わせて現実的なプランを立てていきましょう。
一方で既にインターンでの実務経験や、フリーランスで稼働した経験などがあれば、そういった経験を基に、よりステップアップしていけるようなキャリアプランを描くのも良いでしょう。実績がある場合はそれを存分に活用し、キャリアプランに説得性を持たせると良いでしょう。
④数字を使って計画を立てる
キャリアプランの中に具体的な数字を加えると一気に説得力が増します。さらに職種によっては資格名などを明記するのも良いでしょう。
「入社後5年間のうちにこの資格を取る」
「次の3年間でこのような業務に携わり、××のスキルを磨きたい」というように、数字や固有名詞を用いるだけでなく企業の業務内容などとリンクさせて、できるだけ具体的なイメージが面接官と共有できるレベルまで解像度を上げましょう。
⑤客観性を確認する
最後に作成したキャリアプランを改めて見返してみましょう。客観的に理解しやすい目標になっているでしょうか?それを確かめるには「SMART」という目標設定のフレームワークを活用すると効果的です。
SMARTフレームワークとは、
Specific(具体的なものとなっているか)
Measurable(ゴールに対する進捗や結果が測定可能なものになっているか)
Attainable(現実的な目標になっているか)
Relevant(大きな目的(=この場合企業の目指すべき方向)に結び付いた目標になっているか)
Time-bound(具体的な時間を用いて期限を明確にしているか)
という5項目を用いて、設定した目標が適切であるかを判断するものです。
5項目すべてに自信を持って「はい」と言えるようなキャリアプランを作成すると、面接官もあなたのキャリアプランに納得感を持ってもらえるでしょう。
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5. 面接でキャリアプランを伝えるときに意識すべき3つのポイント
さて、キャリアプランができたところで、それを面接官に効果的に伝えるにはどうすればよいのでしょう?
押さえるべき3つのポイントをお伝えします。
最終的な目標から話す
まず結論から話すようにしましょう。これはキャリアプランに限らず、すべての質問に対して同様の姿勢を取るべきです。一番伝えたいポイントを面接官に最初に伝えることで、話のゴールが明確になり、面接官もその後のあなたの話を理解しやすくなります。
例えば「10年後にプロジェクトマネージャーとして大型案件を責任もって監督したい」というように、キャリアプランのゴールからはっきり伝え、そのあとにそのゴールまでの道筋を自分の言葉で話していくイメージです。
現在努力していることを伝える
キャリアプランを語るうえで、入社後の努力目標は多くの方が伝えられますが、今現在の自分はそのゴールに向かって走っているのか?という点を面接官は気にしています。
いくら入社後の目標を熱心に伝えても、今、その目標に向かって努力していないのであれば、その熱意は偽物とみなされてしまうかもしれません。Webデザイナー志望の学生が、Webデザインに必要なツールの使い方を勉強していなかったら、本当にやる気があるのだろうか?と疑問を抱いてしまうでしょう。
キャリアプランで決めたゴールに向けて、まずは小さなことからスタートしましょう。そして実際の面接の場で自分の言葉で、取り組んでいることについて伝えましょう。
志望企業の必然性を伝える
いくら完璧なキャリアプランだと思っていても、それが真に企業とマッチしているのかを吟味するのはあくまで面接官です。独りよがりに目標を語るのではなく、このキャリアプランを達成するためにはどうしても志望する企業でなければならない、ということを面接官に印象付けるようにします。
企業理解を深めることができていれば、しっかりその必然性を説得できるはずです。面接官の納得を得るためにも、志望する企業の研究は怠らないようにしましょう。
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6. キャリアプラン以外の聞き方をされることもあるため要注意
企業や面接官によってはパッと聞いただけではキャリアプランの質問をされているとは分からないような質問で、キャリアプランを聞き出そうとするケースがあります。
それは、次のような質問の仕方です。
「10年後、自分はどんな人間になっていると思いますか?」
この質問では、これからの10年間をどのように過ごしていきたいか、つまり今後10年の自分のキャリアプランを尋ねられているのです。このような尋ね方をされた時も、落ち着いてまず結論から話すことを心がけましょう。
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7. キャリアプランを立てるメリット
キャリアプランは面接官に質問されるための「対策」として捉えている方もいらっしゃるでしょう。しかし、キャリアプランを立てることにはメリットがたくさんあります。
自己PRにつながる
一つ目は、自己PRに繋がるということです。キャリアプランが具体的に描けているということは、自己分析がしっかりできていて、自分の特徴や強みなどを正しく把握しているということです。つまり、自分の良さを面接官に適切に伝えることができるのです。面接官に自分がどういう人間なのかを上手く伝えられれば印象もよくなります。また、話を傾聴してもらいやすくなるので、面接の雰囲気もよくなる期待が持てます。キャリアプランをしっかり描くことで、色々な面で面接を有利に進められるといって良いでしょう。
就活のモチベーションが上がる
具体的なキャリアプランを描くということは、自分の具体的な体験を基に、実際に自分が働く姿を想像するということです。そのため、その理想を早く実現したいというモチベーションが芽生えます。就活を「なんとなくやっている」「強制的にやらされている」と感じている方は、キャリアプランを作成しながら生き生きと仕事をしている自分の姿を想像して、就活へのモチベーションを上げてみてはいかがでしょうか。そうすれば、自分が行きたい企業ややりたい仕事を積極的に見つけられるようになり、結果としてより自分に合った企業に入社できる可能性が高まるでしょう。
転職のタイミングも掴みやすくなる
キャリアプランが具体的に決まっていると、転職のタイミングもつかみやすくなります。具体的に何歳までにはこういったスキルを身に着けたい、こういった業務を経験したいと予め決めておくことで、もし最初に入社した企業で思っていたキャリアプランの実現が難しいと分かった場合、転職時期を決定しやすいと言えます。
当然のことですが、最初に入社した企業でずっと働き続ける義務はありません。自分が目指す姿が明確にあるのならば、その実現に向けて適宜転職を視野に入れるのは当然あるべき姿です。
具体的なキャリアプランが描けていない場合、転職を考えようにも具体的な目標が定まりきらず、なかなか踏み出せないかもしれません。自身のよりよい社会人生活のためにも、キャリアプランの作成が必要だと考えてください。
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8. 不安な場合はプロに相談
キャリアプランが重要なのは理解できたが、自分一人で作成できるか心配…という方もいらっしゃると思います。そんな方にはレバテックルーキーがおすすめです。
レバテックルーキーはITエンジニア専門の就活エージェントです。ITエンジニア就活のプロが1対1でES添削や面接対策などをサポートしてくれます。場合によっては厳選した非公開求人を紹介してもらえる可能性もあるので、スキルを発揮して活躍したい学生にもピッタリのサービスです。就活の悩みや不安の相談相手として、自分の就活をより良いものにするため、是非レバテックルーキーの活用を検討してみてください。
就活の面接対策には、自己分析を行って自身の強みや弱み、価値観を知り、そのうえでキャリアプランをしっかり立てることが大事です。それが自己PRに繋がったり、就活のモチベーションも上げたりしてくれ、その結果自身に合った企業に入社できる可能性が高まります。
就活アドバイザーに相談してみる