システムエンジニアの仕事はAIに奪われる?それでも需要が高い理由

システムエンジニアの仕事はAIに奪われる?それでも需要が高い理由
AIの技術が急速に進化している現代において、「システムエンジニアという職業に将来性はあるのだろうか」「今からエンジニアを目指しても大丈夫なのだろうか」と疑問に思われる就活生の方も多いでしょう。

そこで本記事では、システムエンジニアの仕事が本当にAIに奪われるのか、どのような業務が代替されやすいのか、そしてそれでもシステムエンジニアの需要が高い理由について詳しく解説していきます。これからのAI時代にエンジニアとして活躍するための対策や、AIを味方につける方法についてもお伝えします。
無料
まずは登録してみる

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

1. システムエンジニアはAIに奪われる・代替されるのか?

結論から言えば、システムエンジニアの仕事の一部は確かにAIに代替されつつありますが、完全にAIに仕事が奪われることは考えにくいです。

AIの進化により、プログラムのコードを自動生成したり、簡単なテストを実行したりといった作業は、非エンジニアであっても簡単に指示・実行できるようになってきています。

しかしシステム開発はプログラミング作業だけで完結するわけではなく、クライアント企業とのコミュニケーション、ビジネス要件の理解、全体設計の判断、チームマネジメントといった、人間にしかできない重要な役割が数多く存在します。

確かにAIは、道具として非常に便利な存在ですが、システムエンジニアの創造性や判断力、コミュニケーション能力を完全に代替することはできません。むしろ、AIを上手に活用できるシステムエンジニアの価値が、今後高まっていくと考えられます。

システムエンジニアの仕事の一部はAIに代替されつつある

実際にシステムエンジニアの業務の中で、AIによって代替され始めている部分があります。

たとえば、プログラムのコードを書く作業では、GitHub CopilotやClaude CodeといったAIツールが、開発者の指示に基づいてコードを自動生成できる環境が整っています。簡単なバグの発見や修正、ドキュメントの作成、テストコードの生成といった定型的な作業も、詳細なプロンプトを用意しなくても、手軽に実行できるようになっています。

その結果、システムエンジニアはこれまで時間がかかっていた単純作業から解放され、より創造的な業務に集中できるようになりました。AIにはシステムエンジニアの仕事を奪うという側面があるのも事実ですが、それ以上にエンジニアの作業を効率化し、より高度な仕事に専念できるようにする道具として機能しているのです。

完全にAIに仕事が奪われることは考えにくい

なぜシステムエンジニアの仕事が、完全にAIに奪われることはないと言えるのか。その理由は、システム開発には人間にしかできない業務が多く存在するからです。

たとえばクライアント企業との打ち合わせで、建前の裏に隠れた相手の本当のニーズを引き出すことは、AIには難しい作業です。ビジネス全体を理解した上でどのようなシステムを構築すべきかを判断することや、プロジェクトチームをまとめてマネジメントすることも、人間の経験と感性が必要とされます。

AIは与えられた指示に基づいて作業をすることは得意ですが、曖昧な要望を整理したり、創造的な解決策を提案したりすることは苦手です。その意味では、これからのシステムエンジニアには、AIを使いこなしながら人間にしかできない価値を提供することが求められると言えるでしょう。

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

2. AIに代替されやすい・されにくいシステムエンジニアの仕事

システムエンジニアの業務の中でも、AIに代替されやすい仕事、代替されにくい仕事が存在します。今後のキャリア形成やスキルアップを考える上で、容易にAIに代替されてしまう人材にならないよう、これらの違いについてしっかりと押さえておきましょう。

AIに代替されやすい仕事

AIに代替されやすい業務としては、まずシンプルなコーディング作業が挙げられます。定型的なプログラムのコードを書く作業は、まさにAIが得意とする分野です。単体テストのコード生成や実行、簡単なバグの発見と修正といった作業も、AIツールによって効率化されていくことでしょう。

ほかにもドキュメントの作成や既存のコードに対するコメントの追加、データベースのクエリ作成なども、AIが支援しやすい業務です。

これらの業務に共通しているのは、明確なルールやパターンに基づいて実行できる作業であることです。

AIに代替されにくい仕事

一方で、AIに代替されにくい業務も数多く存在しており、代表的なのはクライアント企業との要件定義やヒアリングです。相手の曖昧な要望を整理し、本当に必要な機能を引き出すことは、人間のコミュニケーション能力が不可欠です。

また、システム全体の設計や、ビジネス目標に合わせた技術選定といった戦略的な判断も、AIには難しい作業です。

プロジェクトマネジメントやチームの調整、プロジェクトメンバーの育成といった人材マネジメントも、人間のエンジニアにしかできません。セキュリティ設計における高度な判断や、複雑な障害の原因究明と対応、クライアント企業との交渉や提案といった業務も、まだまだAIでは代替できない領域です。

これらに共通するのは、エンジニアとしての経験や創造性、感情的な理解が必要とされる業務であることです。

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

3. システムエンジニアの将来性がなくなると言われる背景

SNSをはじめとするインターネット上では、「AIの進化でシステムエンジニアの将来性がなくなる」といった情報を目にすることがあります。このような意見が出てくる背景には、いくつかの理由があります。ここではAIによってシステムエンジニアの将来性がなくなるといわれる背景について、3つの観点から解説します。
 

  • ・生成AIツールの急速な進化

  • ・コード生成に特化したAIモデルの普及

  • ・大手テック企業がエンジニアを解雇し始めているから

生成AIツールの急速な進化

ChatGPTやGemini、Claudeといった生成AIツールの登場により、プログラムのコードを自動生成したり、自然言語のみでプロダクトを完成させることも可能になりつつあります。これらのツールは著しい勢いで進化しており、高性能なモデルであれば、より複雑で高度なコードを、自律的に生成できるようになっています。

このような技術の進化を目の当たりにして、「AIがエンジニアの代わりにプログラムを書けるようになるのではないか」と感じる人が増えているのです。実際にこれらのツールを使えば、経験の浅いエンジニアでも一定レベルのコードを書くことができるようになっており、エンジニアの敷居が下がっているとも言えます。

しかし、これは「エンジニアが不要になる」という意味ではなく、「エンジニアの仕事の質が変わる」ということであり、エンジニアとしての将来性が急速に低下することは考えにくいのです。

コード生成に特化したAIモデルの普及

GitHub CopilotやClaude Codeといった、コード生成に特化したAIツールも広く普及しています。これらのツールは、開発者が書いているコードの文脈を理解し、次に書くべきコードを提案してくれるという特徴があります。

このような技術により、プログラマーのコーディング速度は大幅に向上しています。また、エラーの発見やコードの最適化も、AIが強力にサポートしてくれるようになりました。

このような状況を見て、「単純なコーディング作業しかできないプログラマーは不要になる」という意見が出てきています。確かに、定型的なコードを書くだけの作業は減少していますが、AIが生成したコードを正しく評価し、適切に修正・統合できるエンジニアの価値は、依然として高まっているのです。

大手テック企業がエンジニアを解雇し始めているから

近年になってGoogleやMicrosoft、Amazonといった大手テック企業が、大規模な人員削減を実施したというニュースが報じられています。これらの企業がエンジニアを含む従業員の解雇を行ったことで、「AI時代にはエンジニアが不要になる」という不安が広がっているのも事実です。

しかし、これらの人員削減の理由はAIの進化だけではなく、コロナ禍を経ての急速な人員増加の反動や、経済状況の変化、事業の見直しといった複合的な要因が絡んでいます。

また、削減されているのは特定のポジションや重複している業務を担当している人材が中心であり、高度なスキルを持つエンジニアが次々と解雇されている、というのは正しくありません。

AIを使いこなし、AI時代以前よりも高い生産性を発揮できるエンジニアは、依然として業界内で高い評価を得ているのです。

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

4. システムエンジニアの需要は高まり続ける理由

システムエンジニアがAIによって淘汰されるのではないかという意見がある一方で、AIの普及によってシステムエンジニアの需要が高まり続けるという意見もあります。その背景としては、次のような理由が挙げられます。
 

  • ・開発現場でのAI活用にはSEの経験が不可欠だから

  • ・案件獲得はAIには不可能だから

  • ・AI開発自体にもSEが必要とされるから


これらのポジティブな理由も踏まえた上で、これからのキャリア形成を考えてみてください。

開発現場でのAI活用にはSEの経験が不可欠だから

AIツールが生成したコードを実際のプロジェクトで使用するには、システムエンジニアの経験と判断によるフィルターが欠かせません。

AIが生成したコードが正しく動作するか、セキュリティ上の問題がないか、既存のシステムと適切に統合できるかといった評価は、最終的には人間のエンジニアが行う必要があるからです。

また、AIに適切な指示を出すためにも、プログラミングやシステム設計の知識が必要です。

AIはあくまで道具であり、その道具を使いこなすためには、システムエンジニアとしての実務経験が欠かせないのです。AIの登場によって、エンジニアの役割は「コードを書く人」から「AIを使ってシステムを構築する人」へと進化したと言えます。

案件獲得はAIには不可能だから

システム開発のビジネスにおいて、案件を獲得することは非常に重要です。どうしてもプログラミング作業などの現場仕事がイメージされがちですが、そうしたプロジェクトを開始するためには、まずクライアント企業との信頼関係を築き、相手のニーズを理解し、適切な提案を行うことで契約を勝ち取らないといけません。

また、プロジェクトの途中で発生する仕様変更への対応や、クライアント企業との交渉、チーム内の調整といった業務も、人間のコミュニケーション能力が必要とされます。

単純な技術力だけでなく、コミュニケーションスキルや対人折衝スキルを持つシステムエンジニアは、今後も高く評価され続けるでしょう。AIが発達しても、人と人との関係性によって成り立つビジネスの本質は変わらないのです。

AI開発自体にもSEが必要とされるから

AIそのものを開発し、AIを活用したシステムを構築するためには、そもそもシステムエンジニアの力が不可欠です。

機械学習モデルの開発、AIシステムのインフラ構築、AIと既存システムとの連携といった業務は、高度な技術力を持つエンジニアが担当しています。AIが正しく動作するためのデータ整備や、AIの出力結果を評価することも、エンジニアの重要な仕事です。

むしろAI技術の発展に伴い、AI関連のエンジニアの需要は急速に高まっています。特にAIと従来のシステム開発の両方の知識を持つエンジニアは、非常に貴重な人材として高い需要があります。AIの発展はエンジニアの仕事を奪うのではなく、新たな仕事の機会を生み出している側面もあるのです。

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

5. AI時代にシステムエンジニアとして活躍するための対策

AIによってシステムエンジニアの仕事が今すぐに奪われることは考えにくいですが、かといってAIを嫌って手作業に拘り続けたり、就活の適性検査のカンニング行為のためにAIを使ったりと、間違った扱い方をしてしまえば自身のキャリアの将来性が閉ざされてしまいます。
 

  • ・AI活用スキルを身につける

  • ・上流工程、マネジメントにシフトする

  • ・コミュニケーション力、課題解決力を磨く

  • ・専門性を高めてスペシャリストになる


ここでは今後のAI時代にシステムエンジニアとして活躍するために押さえておきたい、上記4つの対策を解説します。

AI活用スキルを身につける

AI時代のシステムエンジニアにとって、AI活用スキルは必須のスキルとなることでしょう。ChatGPTやGitHub Copilot、Claude Codeといった生成AIツールを使いこなし、開発効率を大幅に向上させる意識が欠かせません。

また、AIが生成したコードを正しく評価し、AIならではの癖や傾向を感覚的に覚えながら、適切に修正・改善できる能力も重要です。

さらに、機械学習やデータ分析の基礎知識を身につけて、AI関連のプロジェクトに参加するチャンスをうかがうのも有効です。AIを敵として恐れるのではなく、強力な味方として活用できるエンジニアが、これからの時代に活躍していけるのです。

上流工程・マネジメントにシフトする

AIに代替されにくい業務として、要件定義や全体設計といった上流工程や、プロジェクトマネジメントが挙げられます。これらの業務はクライアント企業のニーズを理解し、ビジネス全体を見据えた判断が必要とされるため、人間にしかできない業務です。

エンジニアとしてのキャリアを積む中で、コーディング中心の下流工程から、設計や企画といった上流工程へとシフトしていく意識が不可欠です。

また、チームをまとめるリーダーシップや、プロジェクト全体を管理するマネジメント能力を磨き続け、AIに代替されない価値を提供することが大切です。

コミュニケーション力・課題解決力を磨く

AI時代にもシステムエンジニアとして活躍するために、コミュニケーション力・課題解決力を伸ばすこともおすすめです。

クライアント企業とのコミュニケーションや、チーム内での調整は、システム開発においては非常に重要な業務です。相手の話を丁寧に聞き、本当のニーズを引き出す力や、専門用語を使わずにわかりやすく説明する能力は、システムエンジニアにとって大きな武器となります。

また、問題が発生したときに、その原因を分析し、創造的な解決策を提案する課題解決力も重要です。AIはデータに基づいた提案はできますが、人間関係や組織の事情を考慮した柔軟な解決策を生み出すことは苦手です。技術力だけでなく、このようなヒューマンスキルを磨くことで、AI時代にも価値あるエンジニアとして活躍し続けられるのです。

専門性を高めてスペシャリストになる

特定の技術分野において深い専門知識を持つスペシャリストになることも、これからのAI時代には有効なキャリア戦略です。

たとえば、セキュリティ、クラウド、データベース、特定のプログラミング言語など、自分の得意分野を作り、その分野のエキスパートを目指すのがポイントです。AIは幅広い知識を持っていますが、深い専門性や実務経験に基づいた高度な判断はできません。

特定分野のスペシャリストとしての価値を獲得することで、AIでは代替できない存在となることができるでしょう。また、複数の専門分野を掛け合わせ、さらに希少価値の高いエンジニアを目指すのも効果的です。

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

6. システムエンジニアのためのAI活用方法

最後に、システムエンジニアとしてAIを活用し、プログラミング学習の効率化や業務効率化を図るためのテクニックについてもご紹介しましょう。
 

  • ・生成AIでプログラミング学習を効率化

  • ・AIツールで業務を自動化

  • ・メール、チャット対応の負担軽減


まずは簡単な作業からAIに依頼してみて、就活生として、あるいはシステムエンジニアとして、より重要なタスクに取り組めるような状態を目指してみてください。

生成AIでプログラミング学習を効率化

プログラミングを学ぶ際にChatGPTやGeminiといった生成AIを活用することで、学習効率を大幅に向上させる使い方ができます。わからないコードの意味を質問したり、エラーの原因を聞いたり、より良い書き方を提案してもらったりすることで、より実践的なプログラミングスキルを身につけられるでしょう。

学習したい技術について、専門書やネット上の解説よりも噛み砕いた、わかりやすい説明を出力してもらうことも可能です。人間のプログラミング講師とは異なり、24時間いつでも返答が得られるのは大きなメリットなので、積極的にプログラミング学習に活用してみてください。

AIツールで業務を自動化

GitHub CopilotやClaude CodeといったAIツールを使うことで、コーディング業務を効率化するのも有効です。これらのツールを使うことで、自分が手作業で書いているコードの続きを予測して提案してくれるため、タイピングの時間を大幅に削減できます。

また、定型的なコードのテンプレートを生成したり、テストコードを自動で作成したりすることも可能です。コードレビューにAIを活用することで、基本的なバグや不具合を早期に発見して対処することもできるでしょう。

これらのツールを使いこなすことで、単純作業の時間を減らし、要件定義やシステム設計といったより重要な業務に多くの時間を割けるようになるでしょう。

メール・チャット対応の負担軽減

システムエンジニアの業務では、クライアント企業やチームメンバーとのメール・チャットのやり取りが多く発生します。これらの対応には、精神的なコストが発生するものですが、AIを活用すればストレスを最小限に抑えてコミュニケーションを取れるようになります。

たとえば、受信したメールの要点をAIに要約してもらったり、返信文の下書きを作成してもらったりすることで、従来よりも大幅な時間短縮ができるのです。

また、ドキュメントの下書きをAIに作成させ、それを自分でチェックして修正することで、手作業で全て作成するよりも大幅に負担を軽減させることができます。

ただし、最終的な文面は必ず自分で確認し、相手に応じた適切な表現に調整しなければなりません。AIを活用することで、コミュニケーションを取る際の負担を減らし、より高いパフォーマンスで業務に集中できるようになるでしょう。

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

\ITエンジニア特化の就活支援サービス/

レバテックルーキーに登録する

7. まとめ

システムエンジニア(SE)の仕事は、AIによって一部代替されつつありますが、完全に奪われることは考えにくいのが現状です。定型的なコーディングやテストはAIが得意とする一方、要件定義や全体設計、顧客との深いコミュニケーションといった「人間にしかできない業務」は今後も不可欠だからです。

むしろAI時代においてSEの需要は高まり続けており、特にAIを使いこなせるエンジニアの価値は飛躍的に向上します。今後活躍するためには、AI活用スキルを習得した上で、上流工程やマネジメント、対人スキルに磨きをかけることが重要です。

AIを脅威と捉えるのではなく、強力なパートナーとして活用し、人間ならではの付加価値を提供できるSEを目指しましょう。

ITエンジニアを目指す新卒学生向け就活エージェントならレバテックルーキー

レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。

就活アドバイザーに相談してみる