- 1. Kotlinとは?
- 2. Kotlinの5つの特徴
- 3. 押さえておきたいJavaとの違い
- 4. KotlinとScalaの違い
- 5. Kotlinを学びたい学生におすすめの勉強方法
- 6. まとめ
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1. Kotlinとは?
Kotlinの概要やできることについて解説します。
JavaやC#と同じオブジェクト指向言語
Kotlinは2011年に公開されたプログラミング言語で、JMLというJava仮想マシン上で動作する静的型付けのオブジェクト指向言語です。
オブジェクトは「モノ」を意味し、オブジェクト指向とはプログラムをモノの作成と操作として考えるプログラミングの概念のようなものです。例えば、ゴルフゲームを作ると仮定した時には、ゴルフクラブをモノとして定義することから始めます。JavaやC#も同じオブジェクト指向言語です。
オブジェクト指向言語のメリットは、プログラムの全体を把握しやすいことです。そのため、チームでの開発に適しています。
Kotlinを習得することができると、JavaやC#のような他のオブジェクト指向言語にも応用できるようになるので、初めてのプログラミング言語にはおすすめです。
Androidアプリ開発といえばKotlin
KotlinはAndroidアプリ開発言語として公式に認定されたプログラミング言語です。Androidアプリの開発ができる「Android Studio」という開発ツールで、環境構築が簡単に行えることから、Androidアプリ開発現場でシェアが拡大しています。
Androidアプリ開発に使用される言語にはJavaがありますが、Kotlinはよりシンプルな記述でコードを書くことができるようにJavaを改良して作られたプログラミング言語です。Javaとの互換性もあり、Javaで開発されたアプリをKotlinで作り直すことも容易です。
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2. Kotlinの5つの特徴
Kotlinの5つの特徴について解説します。
Java仮想マシン(JVM)で動作する
Java仮想マシンとは、Javaのプログラムを実行するためのソフトウェアのことで、一般的にJVMと呼ばれています。
JVMがどんなOS・プラットフォームにも依存しないようにJavaプログラムを解釈して、どんなOSでも動作するようにコードを変換して動かします。
JVM上で動作する言語はJVM言語と呼ばれ、KotlinもそのJVM言語です。
そして、KotlinはJavaとの互換性があり、Javaのプログラムコードと併存することができます。もともとJavaで作られたアプリにKotlinで新規機能を追加することも可能です。
オブジェクト指向言語
Kotlinは静的型付けのオブジェクト指向言語です。オブジェクト指向言語には、静的型付けと動的型付けの2種類があります。
静的型付けのオブジェクト指向言語は、コンパイルが必要な言語のことを指し、コンパイルした際にソースコードのエラーを確認することができます。
記述が簡潔
KotlinはJavaよりもコードをシンプルに書くことができるので、初心者でも習得しやすい言語です。同じ動作をするプログラムで比較すると下記のようになります。
Java
public class HelloWorld {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello World!");
}
}
Kotlin
fun main(args:Array<String>) {
println("Hello World!!")
}
例えば、Javaではコードの行末にセミコロンをつける必要がありましたが、Kotlinでは行末のセミコロンは不要です。
他にもプログラムの記述がシンプルになるような工夫がされているので、可読性が高くエラーが発生しないようなソースコードで実装することができます。
クラスなしで関数を定義できる
クラスありきでプログラムを実装するJavaやC#とは異なり、スクリプトのようにクラスなしで関数を定義することができます。
型の宣言が特殊
Javaでは型の宣言時に「型名 変数名;」のように型名を先に書きますが、Kotlinでは「: データ型名」のように後ろに型名を記述します。
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3. 押さえておきたいJavaとの違い
KotlinとJavaとの違いについて解説します。
コンパイル速度が高速
Kotlinはコードの書き方によっては、Javaで書いたコードよりも早く実行させることができます。
その書き方とは、ラムダ式という記述方式かつ、インライン関数を用いることです。
ラムダ方式とは、無駄なコーディングを減らすために関数を簡略化して記述する方式のことです。Javaでラムダ方式を用いてコーディングした場合、指定した処理が呼ばれるたびにクラスを作成し、インスタンス化して処理を実行します。
一方でKotlinは、ラムダ方式で指定した処理をインスタンス化しないまま実行するため、その分Javaよりも高速にコンパイルすることが可能です。
コードがシンプル
Kotlinは文法がシンプルなため、Javaよりも短いコードで実装することができます。
Javaでは何行も書かなければいけない処理も、Kotlinでは半分以下の記述で実装できることも多いです。
コードを記述する量が減るということは、作業時間の短縮とソースコードの可読性向上につながります。
また、ソースコードの可読性が向上することで、改修時にバグを発生させるリスクも少なくなります。これらは初心者の方にとっても大きな利点となるでしょう。
バグが起こりにくく安全
KotlinはJavaよりもシンプルな文法であり、コードも簡潔に済むため、バグが起こりにくく安全性が高い言語です。
プログラム実行前にコンパイルが必要なJavaは比較的安全と呼ばれる言語ですが、そんなJavaにも唯一の欠点があります。それは、Null参照によるエラーです。これによってシステムに障害を発生させるおそれがあります。
しかしKotlinでは、Null参照によるエラーを未然に防ぐ文法になっているので、Javaよりも安全性が高く安定したシステムを開発することができます。
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4. KotlinとScalaの違い
ScalaはKotlinと同じようにJVMで動作し、Javaのライブラリのほとんどをシームレスに利用することができる言語です。
どちらの言語も「JVM上で動作する」「Javaとの互換性を持つ」という共通した特徴を持っていますが、どのような違いがあるのでしょうか?
KotlinはJavaで動作することを考えて設計された言語
KotlinはJVM上で動作することはもちろん、Javaとの互換性・相互運用性があるように設計、開発された言語です。そのため、Javaと同じ静的型付けオブジェクト指向言語という特徴を持ちます。
Javaの方からKotlinのコードを簡単に呼び出すことができる仕様も備わっていれば、Javaで作られた既存のソースコードにKotlinで追加機能を加えることも可能です。
また、KotlinはJavaよりもコードの記述が簡潔な言語なので、プログラミング初心者が初めて習得する言語に適しています。
ScalaはJavaで動作することを重要視されていない言語
一方でScalaは、JVM上で動作することを考えて開発された点は同じですが、Javaとの相互運用性を目的とした言語ではありません。
そのため、Javaで作られた既存アプリにScalaで追加機能を加えることは、できなくはありませんが、Javaとの相互運用性を目的として作られたKotlinと比較すると圧倒的に難しいと言えます。
また、Scalaはオブジェクト指向言語でありながら、関数型プログラミング言語という特徴を持ちます。関数型プログラミング言語とは、関数型の機能などが使用できる言語のことです。
そんなオブジェクト指向と関数型のハイブリッドな言語ですが、Kotlinと比較すると学習コストは高いといわれており、初めてプログラミングを勉強する方には適していない言語です。
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5. Kotlinを学びたい学生におすすめの勉強方法
これからKotlinを学びたいと考えている学生におすすめの勉強方法について解説します。
Kotlin公式サイトのチュートリアル
Kotlinの公式サイトでは、初心者向けにチュートリアルを公開しています。
アメリカの会社が開発した言語なので公式サイトは全て英語ですが、最新で正しい情報を得ることができるためおすすめです。
チュートリアルでは、入門に必要な情報からAndroidアプリケーションの作成までをいくつかのステップに分けて学習することができます。
動画で学べるドットインストール
ドットインストールは、さまざまな種類のプログラミング言語や、IT開発技術のノウハウについて動画で解説しているプログラミング学習用のオンラインサイトです。
Kotlinの学習講座も用意されており、一連の動画をみるだけで、Kotlinのインストール方法からメソッドの記述方法などの開発に必要なスキルまでを学習することができます。
Kotlin初心者向けの入門サイト
「Kotlin 入門」で検索すると、Kotlin初心者のための入門サイトが多数表示されます。なかでも「@IT」で連載されている入門サイトでは、Kotlinの基礎構文から応用技術までをわかりやすく解説しています。
Kotlinを学習する前に、他の言語に触れたことがある人にはとても参考になるサイトです。
プログラミングスクール
プログラミングを学んだことがない初心者の方にはプログラミングスクールがおすすめです。他のプログラミングに触れたことがない人にとって、Kotlinで採用されているオブジェクト指向の概念について理解するのは非常にハードルが高いです。これは、プログラミング経験者でも苦戦するポイントでもあるので当然のことですが、独学ではかなり時間がかかってしまうでしょう。
プログラミングスクールなら、受講者が挫折しないよう手厚くサポートしてもらえるため、早く確実に学習を進めることができます。
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6. まとめ
Kotlinは2011年に公開された新しい言語でAndroidアプリの開発に使用されています。世界中で高い人気を持つJavaとの連携を考慮して開発されたJVM言語であり、Javaよりもコードがシンプルで安全性が高い点や、 Java仮想マシン上で動作する点が特長です。学習コストが低いことから、これからプログラミングを勉強する学生もおすすめの言語です。特に将来スマホアプリ開発に携わりたいと考えている方は、学生のうちから触れておくことをおすすめします。
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