エントリーシート「得意科目」の書き方を例文で解説!評価ポイントも

しかし、得意科目の欄は単に成績の良い科目を記載するだけの項目ではありません。採用担当者は、あなたが選んだ科目やその理由から、学習に対する姿勢や物事への取り組み方、そして将来的な業務への適性を読み取ろうとしています。つまり、得意科目の書き方次第で、あなたの人柄や能力を効果的にアピールできる重要な機会なのです。
本記事では、エントリーシートの得意科目について、企業が注目している評価ポイントから、具体的な書き方のコツ、そして実際に使える例文まで、分かりやすく解説します。

- 1.エントリーシートの得意科目で企業が評価しているポイント
- 2.エントリーシートの得意科目の基本的な書き方
- 3.エントリーシートの得意科目の例文7選
- 4.エントリーシートの得意科目で注意したいNGパターン
- 5.まとめ
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1.エントリーシートの得意科目で企業が評価しているポイント
採用担当者は、得意科目の項目から単純に学業成績の良し悪しを知りたいわけではありません。科目の選択理由や学習への取り組み方を通じて、あなたの人物像や仕事への適性を多角的に判断しようとしているのです。
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・学生の人柄・価値観
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・基礎的な学習能力・知的好奇心
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・業務に活かせる知識・ポテンシャルがあるか
ここでは企業が特に重視している上記3つの評価ポイントを詳しく解説します。
学生の人柄・価値観
得意科目の選択とその理由は、あなたの価値観や興味・関心を表す、重要な手がかりとして捉えられます。たとえば、数学を得意科目に挙げて「論理的思考を重視している」と説明する学生と、国語を選んで「人の心情を読み取ることに興味がある」と答える学生では、採用担当者が抱く人物像は大きく異なります。
企業は、自社の企業文化や求める人材像と合致する価値観を持った学生を求めているため、得意科目を通じてそのマッチ度を測ろうとしているのです。また、なぜその科目が得意になったのかという理由から、困難に直面した時の対処法や、目標達成のための取り組み方なども読み取れます。
「継続的な努力を重ねて成果を上げた」「友人と協力して理解を深めた」といった経験談は、仕事における行動パターンを予測する情報として、選考の判断材料になるのです。
基礎的な学習能力・知的好奇心
エントリーシートの得意科目から、採用担当者はあなたの基礎的な学習能力や知的好奇心の高さも判断しています。新しい知識やスキルを効率的に身につけられる人材かどうか、そして自ら進んで学習に取り組む姿勢があるかどうかを見極めているのです。
特に、その科目を得意になるまでの具体的なプロセスや、工夫した学習方法について詳しく説明できる学生は、「自分なりの学習スタイルを確立している」「課題解決能力がある」と高く評価されます。入社後も継続的に成長し続けられる人材かどうかを、学生時代の学習姿勢から推測しようとしているからです。
常に新しいことを学び続ける必要がある現代では、学習に対する前向きな姿勢は、どの業界・職種においても重要な評価ポイントとなっているのです。
業務に活かせる知識・ポテンシャルがあるか
企業が得意科目を通じて最も知りたいのは、その知識やスキルが実際の業務にどの程度活かせるかという点です。直接的に業務で使用する専門知識はもちろん、間接的に役立つ思考力や問題解決能力も評価対象となります。
たとえば、IT企業への応募で「情報処理」を得意科目に挙げれば、即戦力としてのポテンシャルをアピールできますし、営業職への応募で「心理学」を選択すれば、顧客の心理を理解する能力があることを示せるでしょう。
また、一見すると業務に関係ないような科目でも、その学習を通じて身につけた能力が仕事に活かせることを論理的に説明できれば、高い評価を得られる可能性があります。たとえば「体育」を得意科目として、チームワークやリーダーシップ、目標達成への粘り強さをアピールする学生も少なくありません。
重要なのは、得意科目そのものではなく、その学習過程で培った能力や経験をいかに業務に結び付けて説明できるかという点です。
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2.エントリーシートの得意科目の基本的な書き方
エントリーシートで得意科目を効果的にアピールするためには、ただ科目名を書くだけでは不十分です。なぜその科目が得意なのか、どのような学習に取り組んだのか、そして入社後にどう活かしたいのかを論理的に説明することが重要です。
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・高校・大学どちらの科目名でもOK
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・なぜ得意なのか理由を具体的に書く
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・得意科目から得た学びと入社後の活かし方を伝える
ここでは得意科目を書く際の基本的なポイントを上記3つに分けて解説していきます。
高校・大学どちらの科目名でもOK
得意科目として記載する科目は、高校時代のものでも大学時代のものでも、どちらでも問題ありません。重要なのは科目名そのものではなく、その科目を通じて何を学び、どのような能力を身につけたかを具体的に説明できることです。高校時代の基礎科目である「数学」「英語」「国語」なども、学習への取り組み方や得られた成果を詳しく説明できれば、十分アピール材料になります。
一方で、大学の専門科目は、より深い知識や専門性を示せるため、応募する業界や職種と関連がある場合は積極的に活用しましょう。「経営学」「プログラミング」「心理学」といった科目は、それぞれの業界・職種で高く評価される可能性が高いです。
なお、複数の科目で迷った場合は、応募企業の事業内容や求める人物像により合致するものを選ぶと良いでしょう。たとえば、チームワークを重視する企業であれば「体育」で協調性をアピールし、論理的思考力を求める企業であれば「数学」で分析能力を強調するといった戦略を取るのがおすすめです。
なぜ得意なのか理由を具体的に書く
エントリーシートの得意科目を記載する際は、必ずその理由を説明することが重要です。「昔から好きだった」「成績が良かった」といった抽象的な理由では、採用担当者にあなたの人柄や能力を伝えることは難しいでしょう。どのような学習方法を取り入れたのか、どんな困難を乗り越えたのか、どのような成果を上げたのかを、数字や具体的なエピソードを交えて説明しましょう。
たとえば「英語が得意」と書く場合、「毎日30分間の音読を1年間継続し、TOEICスコアを500点から750点まで向上させました」といった具体的な取り組みと成果を示すことで、継続力や目標達成能力もアピールできます。また、学習過程で工夫した点や、困難な状況をどのように克服したかを説明することで、問題解決能力や創意工夫する力も伝えられます。
「数学の応用問題が苦手だったため、基礎問題を繰り返し解いて土台を固め、徐々に難易度を上げていく学習法を編み出しました」といった内容は、入社後の仕事の進め方のイメージとしてもアピールできます。
得意科目から得た学びと入社後の活かし方を伝える
得意科目の説明では、その学習を通じて何を学んだのか、そしてその学びを入社後にどのように活かしたいのかまで言及するのが有効です。単に知識を身につけただけではなく、学習の中で培った能力や姿勢が、実際の業務にどう貢献できるかを具体的に示しましょう。
たとえば「心理学」を得意科目とする場合、「人の行動や感情のメカニズムを理解することで、顧客のニーズをより深く把握し、効果的な提案ができると考えています」といった形で、学んだ内容と業務への応用を結び付けて説明するのが理想です。また、「継続的な学習を通じて粘り強さを身につけた」「複雑な理論を理解するために論理的思考力を鍛えた」「グループワークを通じてコミュニケーション能力を向上させた」など、得意科目の学習がもたらした副次的な効果も重要なアピールポイントです。
企業研究を通じて得た情報を基に、その会社の業務内容や求める人材像と関連付けながら説明できれば、さらに効果的な回答になるでしょう。
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3.エントリーシートの得意科目の例文7選
ここからは、実際にエントリーシートで使える「得意科目」の回答例文を7パターンご紹介します。それぞれ異なる科目について、理由と入社後の活かし方を含めた回答例となっているので、自分の経験に置き換えながら参考にしてください。
国語
私の得意科目は国語です。高校時代から読書が好きで、現代文の授業では文章の内容を理解することが得意でした。特に定期テストでは、筆者の言いたいことを正確に読み取ることができ、クラスでも上位の成績を維持していました。
また、作文や小論文を書く際には、相手に分かりやすく伝えるために構成を考えて書くことを心がけ、作文コンクールで入賞した経験もあります。古典の授業も最初は苦手でしたが、現代語訳と照らし合わせながら繰り返し読むことで、昔の人の考え方や文化を理解できるようになりました。
この学習を通じて、相手の気持ちや立場を考えながら話すことの大切さを学びました。入社後は、この国語で身につけた読解力を活かして、お客様の要望をしっかりと理解し、分かりやすい資料作りや報告書の作成に取り組みたいと考えています。また、さまざまな相手とのコミュニケーションでも、相手の気持ちを汲み取りながら円滑な関係を築いていきたいです。
数学
私の得意科目は数学です。高校時代は数学が苦手で、定期テストでは平均点を下回ることが多くありました。しかし、大学受験を機に基礎から見直すことを決意し、教科書の例題を繰り返し解く学習法を始めました。
毎日1時間の勉強を半年間続けた結果、模試の点数を40点から75点まで上げることができました。特に二次関数や確率の問題では、公式を暗記するだけでなく、なぜその公式が成り立つのかを理解することで、応用問題にも対応できるようになりました。また、分からない問題があっても、まずは自分で考え抜いてから解答を見るという習慣をつけることで、粘り強く取り組む姿勢を身につけました。
この経験を通じて、物事を順序立てて考える力や、目標に向かって継続的に努力する大切さを学びました。入社後は、この論理的に考える力を活かして、仕事上の問題を整理し、効率的な解決策を見つけることに貢献したいと考えています。また、コツコツと努力を積み重ねる姿勢を大切にし、長期的な目標達成に向けて取り組んでいきたいです。
英語
私の得意科目は英語です。もともと英語はあまり得意ではありませんでしたが、大学に入ってから「英語を使って海外の人と話してみたい」と思い、集中的に勉強を始めました。授業の予習・復習をしっかり行うことはもちろん、毎日少しずつ英単語を覚えることを続けました。
また、大学の友人と一緒に英語の映画を観たり、英会話カフェに参加したりして、実際に英語を使う機会を増やしました。最初はうまく話せず恥ずかしい思いもしましたが、友人と励まし合いながら続けたことで、少しずつネイティブの相手とも英会話ができるようになりました。2年生のときにはTOEICで550点を取ることができ、自分の成長を実感できました。
この経験から、コツコツ努力を続けることの大切さや、失敗を恐れずに挑戦する姿勢を学びました。入社後は、この英語力とチャレンジ精神を活かして、海外のお客様とのやり取りや、英語を使った業務にも積極的に取り組みたいと考えています。
体育
私の得意科目は体育です。大学では必修の体育の授業でバドミントンを選択し、友人とペアを組んで練習に励みました。最初はラリーが続かず苦戦しましたが、授業後に友人と自主練習を重ねることで、徐々にラリーが続くようになり、最終的にはクラス内の大会で準優勝することができました。
この経験から、目標に向かってコツコツ努力することの大切さや、仲間と協力して取り組む楽しさを学びました。また、体育の授業を通じて、体を動かすことで気分転換ができ、勉強とのメリハリをつけることもできました。入社後も、周囲と協力しながら前向きに物事に取り組み、体力や明るさを活かしてチームに貢献したいと考えています。
心理学
私の得意科目は心理学です。大学の授業で「性格診断」や「友人関係の心理」など身近なテーマを学び、友人との会話やサークル活動で実際に役立てることができました。たとえば、グループワークで意見がぶつかったとき、相手の立場や気持ちを考えて話を聞くように心がけた結果、みんなで協力して課題を進めることができました。
心理学を学んだことで、人と接するときに相手の気持ちを考えたり、円滑なコミュニケーションを取る力が身についたと感じています。入社後もこの経験を活かして、周囲と良い関係を築きながら営業職の仕事に取り組みたいです。
情報処理
私の得意科目は情報処理です。大学の授業で初めてパソコンを使ったプログラミングに取り組み、最初はエラーが多くて苦戦しましたが、友人と一緒に課題に取り組んだり、先生に質問したりしながら少しずつ理解できるようになりました。
特に印象に残っているのは、グループで簡単な家計簿アプリを作成した経験です。役割分担をして、私は入力画面のデザインや動作確認を担当しました。みんなで協力して一つの作品を完成させたときは大きな達成感がありました。
この経験から、分からないことがあっても諦めずに調べたり、周囲と協力することの大切さを学びました。入社後は、情報処理で身につけた基礎的なパソコンスキルや協調性を活かして、仕事の効率化やチームでの業務に貢献したいと考えています。
簿記・会計
私の得意科目は簿記・会計です。大学2年時に日商簿記検定2級の取得を目指し、独学で学習を開始しました。最初は借方・貸方の概念すら理解できませんでしたが、実際の企業の決算書を分析しながら学習することで、会計の実務的な意味を理解できるようになりました。毎日1時間の学習を6ヶ月間継続し、資格試験では一発合格を果たすことができました。
その後、管理会計論やファイナンス理論の授業でさらに知識を深め、企業の財務状況を多角的に分析する能力を身につけました。特に印象的だったのは、ゼミでの企業分析プロジェクトで、財務諸表から企業の成長性や収益性を評価し、投資判断の根拠を論理的に説明できたことです。
この経験により、数字に基づいて客観的に判断する姿勢と、複雑なデータから本質的な情報を読み取る分析力を培いました。入社後は、この会計知識と分析能力を活かして、金融業界に強いエンジニアとして貴社に貢献したいと考えています。
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4.エントリーシートの得意科目で注意したいNGパターン
エントリーシートで得意科目を記載する際には、避けるべきNGパターンがいくつか存在します。自己PRのために書いた内容が、逆に採用担当者にマイナスの印象を与えてしまうケースも少なくありません。
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・嘘の内容または「特になし」と書く
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・理由が抽象的で具体性に欠ける
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・仕事内容・事業内容とマッチしない科目を書く
ここでは特に注意が必要な上記3つのNGパターンを、具体例とともに詳しく解説します。
嘘の内容または「特になし」と書く
得意科目の回答で最も避けるべきなのは、実際には得意ではない科目を書いたり、「特になし」と記載したりすることです。嘘の内容を書いた場合、面接で詳しく質問された際に答えられずに嘘が発覚してしまう可能性が高く、企業からの信頼を失う重大なリスクがあります。たとえば「英語」を得意科目として挙げたものの、実際にはTOEICを受験したことがない、基本的な英会話もできないといった状況では、面接官からの質問に適切に答えることができないでしょう。
また、「特になし」という回答は、学習に対する意欲が低い、自己分析が不足しているという印象を与えてしまいます。どんな科目でも、真剣に取り組んだ経験があれば、それを得意科目として挙げることは可能です。
成績の良し悪しよりも、その科目にどのように向き合い、何を学んだかが重要だからです。「数学は苦手だったが、基礎から丁寧に学び直すことで理解できるようになった」といったプロセスも立派なアピール材料になるので、必ず回答を埋めるようにしてください。
理由が抽象的で具体性に欠ける
得意科目を挙げる際に、その理由が抽象的で具体性に欠ける回答に終始してしまうのも避けたいパターンです。「昔から好きだった」「なんとなく得意だった」「成績が良かった」といった理由では、採用担当者にあなたの人柄や能力を伝えることができません。このような抽象的な理由では、なぜその科目が得意になったのか、どのような努力をしたのか、どんな能力を身につけたのかが全く分からないため、評価のしようがないのです。
効果的な回答にするためには、具体的な学習方法、取り組んだ期間、達成した成果、そして学習過程で身につけた能力など明確に示す必要があります。「英語が得意」と書く場合でも、「毎朝30分間のリスニング練習を1年間継続し、TOEICスコアを500点から750点に向上させました。この経験により、継続力と目標達成能力を身につけました」といった具体的な説明ができると、採用担当者はあなたの努力や能力を正確に把握し、的確に評価を下せるようになるでしょう。
仕事内容・事業内容とマッチしない科目を書く
応募する企業の事業内容や職種と全く関連性のない科目を選ぶことも、なるべく避けた方が良いでしょう。たとえば、IT企業のシステムエンジニア職に応募する際に「音楽」を得意科目として挙げ、その理由も業務との関連性を示せない場合、採用担当者は「この人は本当にIT業界で働きたいのだろうか」と疑問を抱く可能性があります。
ただし、一見関係ないような科目でも、その学習過程で培った能力が業務に活かせることを論理的に説明できれば、むしろ独自性のあるアピールになることもあります。「音楽」を得意科目とする場合でも、「楽器の練習を通じて身につけた継続力と集中力を、プログラミング学習に活かしたい」「合奏経験で培ったチームワークを、システム開発プロジェクトで発揮したい」といった形で、業務との関連性を示せれば効果的な回答になるので、ぜひ試してみてください。
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5.まとめ
エントリーシートの得意科目は、単なる学業成績のアピールではなく、あなたの人柄や学習能力、そして仕事への適性を伝えられる機会です。採用担当者は、得意科目に選んだ理由や学習プロセスから、あなたがどのような価値観を持ち、どんな能力を身につけているのかを読み取ろうとしています。
企業に評価される効果的な回答を作成するためには、なぜその科目が得意なのかを具体的なエピソードを交えて説明し、その学習を通じて培った能力を入社後にどう活かしたいかについても言及することが重要です。
「得意科目がない」と悩んでいる方も、これまでの学習経験を振り返れば、必ず真剣に取り組んだ科目があるはずです。この記事で紹介したポイントを参考に、自分らしい得意科目の回答を作成し、採用担当者に好印象を残せるエントリーシートを完成させてください。
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