エントリーシートの学歴欄の書き方|中学・高校・在学中はどう書く?

時には、正しい書き方のルールを知らないばかりに、思わぬところで評価を下げてしまうケースも少なくありません。
そこで本記事では、エントリーシートの学歴欄について、どこから書くべきかという基本的なルールから、採用担当者がチェックしている意外なポイント、そして履歴書との違いまで、具体的な記入例を交えながら徹底的に解説します。浪人・留年、休学・留学した場合の書き方や、職歴欄の書き方など、就活生が悩みがちなポイントを幅広く紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

- 1.エントリーシートの学歴の基本的な書き方
- 2.エントリーシートの学歴欄でチェックされているポイント
- 3.エントリーシートと履歴書の「学歴」欄の違い
- 4.エントリーシートの学歴の記入例
- 5.エントリーシートの学歴で注意したいポイント
- 6.エントリーシートの職歴の書き方
- 7.まとめ
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1.エントリーシートの学歴の基本的な書き方
エントリーシートの学歴欄は、あなたのこれまでの歩みを正確に伝えるための項目です。基本的なルールを押さえ、丁寧で分かりやすい記述を心がけましょう。ここでは、まず絶対に守るべき3つの基本ポイントを解説します。
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・「学歴・職歴」欄に「学歴」と書き始める
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・学歴に書くのは中学卒業から
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・在学中なら「卒業見込み」と書く
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・学歴欄が足りない場合の対処法
これらのルールを守るだけで、採用担当者に好印象を与え、無駄な減点を避けることができます。
「学歴・職歴」欄に「学歴」と書き始める
学歴を記入する際は、まず「学歴・職歴」欄の中央、1行目に「学歴」と明記することから始めます。これは、学歴・職歴欄において、これから学歴について記述することを明確に宣言するための、ビジネス文書における基本的なマナーです。この一行があることで、読み手にとっては「ここから学歴がまとまっている」と直感的に把握できるので、読みやすい書類になります。細かな部分ですがこうした丁寧な配慮ができるかどうかで、あなたの誠実さが伝わりますので、忘れずに必ず記入するようにしましょう。
学歴に書くのは中学卒業から
学歴をどこから書くべきか迷う方も多いですが、一般的には「中学校の卒業」から書き始めるのがルールです。小学校の卒業や中学校の入学から書く必要はありません。中学校卒業、高等学校入学、高等学校卒業、大学入学、という順で、時系列に沿って正確に記入していきましょう。そうすることで採用担当者は義務教育以降の経歴をスムーズに把握できます。大学院に在籍している場合は、大学卒業の次に大学院の入学年月も追記してください。
在学中なら「卒業見込み」と書く
大学や専門学校に在学中の場合は、最後の学歴の欄に「卒業」と書くのではなく、「卒業見込み」と記入するのが正しい書き方です。たとえば「〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 卒業見込み」といった形になります。あくまでも就活中は、卒業が確定していない段階なので、「卒業」と書いてしまうと「就活浪人なのか?」「第二新卒の応募か?」と、読み手を混乱させる原因になります。
学歴欄が足りない場合の対処法
転校や編入、あるいは留学経験が豊富で、エントリーシートの学歴欄に書ききれないというケースもあるかもしれません。その場合は、すべての経歴を無理に詰め込もうとせず、主要な学歴を優先して記入しましょう。一般的には、最終学歴から遡って、スペースに収まる範囲で記載するのが適切です。中学卒業・高校入学・高校卒業の順で学歴の記載を削り、最新の学歴を優先的に書くようにしてください。
もしアピールしたい特定の経歴がある場合は、学歴欄だけではなく、自己PRやガクチカ(学生時代に力を入れたこと)の欄で具体的に説明するのが効果的です。
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2.エントリーシートの学歴欄でチェックされているポイント
採用担当者は、学歴欄から単に出身学校を知りたいだけではありません。その短い記述の中から、あなたの基本的な人柄や、社会人としてのポテンシャル、そして職種への適性を読み取ろうとしています。つまり、学歴欄はあなたの「人間性」と「スキル」を伝える最初のプレゼンの場なのです。
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・正式名称で書かれているか
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・ビジネス文書の書き方が身についているか
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・経歴に矛盾がないか
ここでは採用担当者が特に注目している上記3つのポイントを、人事の視点に立ってより深く解説します。また、学歴欄に関連して「学歴フィルター」が存在するのかどうかに関しても触れています。
正式名称で書かれているか
学校名や学部・学科名を、普段使っている略称ではなく「正式名称」で書くことは、ビジネスパーソンとしての基本であり、最も厳しくチェックされるポイントです。たとえば「〇〇高校」ではなく「学校法人〇〇学園 〇〇高等学校」と書くこと。「〇〇大学 経済学部」ではなく「〇〇大学 経済学部 経済学科」と書くなど、省略なしの正式名称を記載しましょう。
特に学部名・学科名は大学の公式サイトなどで必ず確認してください。正式名称を正確に書けるということは、あなたが「細部まで注意を払える、丁寧で誠実な人物である」ことの証明になります。逆にここに細かな間違いや記載漏れがあると、「仕事においても細部の確認を怠るのではないか」という評価に繋がりかねません。
ビジネス文書の書き方が身についているか
学歴欄は、応募者が「ビジネス文書の基本的なルール」を理解し、実践できるかを示す最初の場でもあります。西暦か和暦かの表記統一、誤字脱字の有無、そして「卒業」「卒業見込み」といった適切な言葉遣いといった細かな点まで、採用担当者はプロの目で厳しくチェックしています。
ここでミスが多いと、「基本的なビジネスマナーが身についていない」「仕事においても注意力が散漫で、ミスが多いのではないか」というマイナスの印象を与えてしまいます。単なる学歴欄と軽視するのではなく、会社の看板を背負って公式な文書を作成するだけの、最低限のスキルがあることを示す意識を持ちましょう。
経歴に矛盾がないか
採用担当者は、エントリーシートに書かれた学歴と、同時に提出される履歴書、そして面接で話す内容との間に、矛盾や違和感がないかを注意深く確認しています。入学・卒業年月日に間違いがあったり、学部名が異なっていたりすると、単なるケアレスミスでは済まされず、あなた自身の「人物性」が疑われる原因になります。
エントリーシート・履歴書は、提出前には必ず全ての項目を見直し、矛盾や間違いがないことを確認しましょう。卒業年月が1年ずれているなど意図的でない単純なミスであっても、採用担当者の不信感を生むきっかけになってしまいます。細部への注意力があることを示すためにも、丁寧なチェックを心がけてください。
「学歴フィルター」は存在するのか?
エントリーシートの学歴欄を記載する時に気になるのが、「学歴フィルター」が実際に存在するのかどうかという点でしょう。実際に学歴フィルターの有無について企業が公言することはありませんが、採用活動の効率化の観点から、一部の企業で応募者を大学名など一定の基準を設けて絞り込んでいる可能性は否定できません。
しかし、この点について学生側が過度に不安になる必要はなく、ましてや嘘の学歴を記載したりするのは絶対に避けるべきです。学歴フィルターがあるにしろないにしろ、就活生にとってやるべきなのは、たとえどのような学歴であってもエントリーシート全体の完成度を最大限高めることです。
丁寧で正確に学歴欄を記述することはもちろん、自己PRや志望動機で論理的思考力や熱意を力強く示すことができれば、学歴という情報だけでは測れない魅力を伝え、担当者の目に留まる可能性は十分にあります。
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3.エントリーシートと履歴書の「学歴」欄の違い
就職活動ではエントリーシートと履歴書の両方を提出することが多く、どちらにも学歴欄があるため、その違いに戸惑うかもしれません。基本的には、どちらもあなたの経歴を正確に伝えるという目的は同じであり、書き方のルールや書くべき内容も共通しています。しかし、それぞれの書類が持つ役割を理解して、その微妙なニュアンスの違いを覚えておくと良いでしょう。
エントリーシートは主に、自己PRや志望動機を通じてあなたの個性やポテンシャルを伝えるための書類であり、学歴欄はその人物像を補強する基本情報という位置づけです。一方、履歴書は公的な記録としての側面が強く、学歴はあなたの経歴を客観的な事実として証明するための、よりフォーマルな情報となります。
そのためエントリーシートではスペースの都合で省略した学歴も、履歴書では正確に記載する必要があることにご注意ください。
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4.エントリーシートの学歴の記入例
これまでの解説を踏まえ、具体的な学歴の記入例を見ていきましょう。以下の例は、一般的なエントリーシートのフォーマットに記入するケースを想定しています。
(記入例)
学歴
2019年3月 〇〇区立〇〇中学校 卒業
2019年4月 私立〇〇高等学校 普通科 入学
2022年3月 私立〇〇高等学校 普通科 卒業
2022年4月 〇〇大学 経済学部 経済学科 入学
2026年3月 〇〇大学 経済学部 経済学科 卒業見込み
職歴
なし
以上
西暦・和暦はどちらで書いても構いませんが、エントリーシート全体で必ず統一してください。学校名はすべて正式名称で、学部・学科名まで正確に記載します。レイアウトや年月と内容の間のスペースなども参考に、見やすく分かりやすい学歴欄を作成しましょう。
職歴の書き方については後述しますが、新卒採用なら「なし」で問題ありません。記入すべき経歴についてすべて記入したら、最後の行に「以上」と記載します。
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5.エントリーシートの学歴で注意したいポイント
学歴欄の作成は、一見すると単純な作業に見えますが、実は就活生が陥りやすい細かな落とし穴がいくつか存在します。基本的なルールを押さえた上で、さらに一歩進んだ注意点を理解することで、あなたのエントリーシートはより完璧なものになります。
西暦・和暦は必ず統一する 学校名は正式名称を調べて書く 浪人・留年は書かなくてOK 休学・留学した場合の書き方
ここでは特に注意が必要な上記4つのポイントを、理由や具体例を交えながら詳しく解説します。エントリーシート提出前の最終チェックリストとしても、ぜひご活用ください。
西暦・和暦は必ず統一する
学歴欄を記入する際、西暦(2025年)と和暦(令和7年)のどちらを使用しても基本的には問題ありませんが、企業によってはどちらかを指定している場合もあるため、募集要項は必ず確認しましょう。指定がない場合は、どちらか一方に必ず統一することが絶対のルールです。
エントリーシート内で表記が混在していると、注意力が不足している、あるいはビジネスマナーが身についていないと判断されかねません。読み手にとっても、毎回西暦・和暦に変換して考える必要があるため、大きな負担をかけてしまいます。学歴欄だけでなく、生年月日や資格取得日など、日付を記入するすべての項目で表記を統一するように、提出前に何度も確認する癖をつけましょう。
学校名は正式名称を調べて書く
「〇〇高校」のような略称は、日常会話では一般的でも、エントリーシートのような公式なビジネス文書では不適切です。必ず「〇〇高等学校」のように、正式名称で記入してください。これは中学校・大学、学部・学科名についても同様です。
「〇〇市立」「〇〇県立」といった公立・私立の区分や、学部・学科の正式名称は、記憶が曖昧になっていることも多いでしょう。「確かこうだったはず」という思い込みで提出するのではなく、必ず学生証や卒業証書、あるいは学校の公式サイトで正確な名称を確認する習慣をつけましょう。
浪人・留年は書かなくてOK
浪人や留年をした経験について、学歴欄で「浪人」「留年」と文字で明記する必要はありません。入学と卒業の年月日を時系列に沿って正確に記入すれば、採用担当者は事実関係を客観的に理解できるからです。たとえば、高校卒業と大学入学の間に1年の空白期間があれば、浪人経験があることが自然に伝わります。あえて「〇〇予備校入学」と書いたり、備考欄で留年の理由を説明したりする必要はありません。
もし面接でその期間について質問された場合には、引け目を感じることなく、浪人・留年した時期に打ち込んだことや、その経験から何を得たのかを前向きに答えられるように準備しておけば十分です。
休学・留学した場合の書き方
大学在学中に休学や留学をした場合、その事実を学歴欄に簡潔に記載することが望ましいです。特に留学経験は、語学力や異文化理解力のアピールに繋がるため、積極的に記載しましょう。書き方としては、大学名の次の行に「〇〇年〇月から〇〇年〇月まで〇〇大学へ交換留学」のように一行で簡潔に事実を述べます。
休学した場合も同様に、「家庭の事情により」や「語学習得のため」といった簡単な理由を添えて記載すると、採用担当者の不要な憶測を防ぐことができます。ただし、自己PR欄などで休学・留学について詳しく語る場合は、学歴欄では事実のみの記載に留めても問題ありません。
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6.エントリーシートの職歴の書き方
学歴欄とセットになっていることが多い「職歴」ですが、社会人経験のない新卒の就活においては、この欄をどう書けばよいのか迷う学生は少なくありません。ここでは就活生が職歴欄を記入する際の基本的なルールと、多くの学生が経験しているであろうアルバイトやインターンシップの適切な扱いについて解説します。
新卒採用の場合は原則「なし」と記入
アルバイト・インターン経験も記入しない
応募企業で活かせる経験は自己PRで伝える
これらの書き方のポイントを順番にご紹介します。
新卒採用の場合は原則「なし」と記入
新卒採用に応募する場合、職歴欄には原則として「なし」と記入するのが正解です。ここで言う「職歴」とは、一般的に企業の正社員・契約社員・派遣社員として雇用され、1年以上の長期間にわたって勤務した経歴を指します。そのため、そうした経験がない新卒の学生は「なし」と書くだけで問題ありません。
空欄のままにしたり「特になし」と曖昧に書いたりするのではなく、「なし」と一言だけ書くのが、ビジネスマナーに則った書き方です。そしてその一行下の右端に「以上」と書くことで、「これ以降に記載事項はない」ということを明確に示します。
アルバイト・インターン経験も記入しない
多くの学生が飲食店や塾講師などのアルバイトや、企業でのインターンを経験していると思いますが、これらは社会通念上、職歴には含まれません。そのため就活の職歴欄に記入するのは適切ではありません。
もしアルバイト・インターン経験をアピールしたい場合は、職歴欄という限られた項目ではなく、自己PRやガクチカ(学生時代に力を入れたこと)の欄を使い、そこで得たスキルや学び、具体的なエピソードを交えて詳しく説明するのが効果的です。
応募企業で活かせる経験は自己PRで伝える
アルバイトやインターンシップで得た経験が、応募する企業の業務に直接活かせると確信している場合、その熱意を伝えたいと思うのは当然のことです。しかし、そのアピールをするべきなのは職歴欄ではありません。
たとえば、IT企業に応募する際に、長期インターンでプログラミングスキルを磨いた経験を伝えたいのであれば、自己PR欄や志望動機の欄を使って、「貴社の主要技術である〇〇を用いた開発に3ヶ月間携わり、〇〇という機能の実装に貢献しました」など、具体的な成果や学び、そして入社後の貢献イメージまでをセットで語ると良いでしょう。新卒では原則として使わない職歴欄であえて書くのではなく、自己PRで正しく過去の経験をアピールしましょう。
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7.まとめ
エントリーシートの学歴欄は、単なる経歴の記録ではなく、あなたの誠実さや丁寧さ、そして基本的なビジネススキルを採用担当者に示すための、最初のアピールの場です。決して軽視することなく、細心の注意を払って作成しましょう。
正式名称を使うこと、西暦・和暦を統一することなど、基本的なルールを徹底するだけで、採用担当者に好印象を与え、他の就活生と差をつけることができます。浪人や留学といった経験も、嘘偽りなく、ルールに沿って正確に記載するようにしてください。
この記事で解説したポイントを参考に、細部まで気を配って丁寧にエントリーシートを作成してみてください。
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