【前編】開発役員から直接レビューも。GA technologiesのプログラミング選考の真意

【前編】開発役員から直接レビューも。GA technologiesのプログラミング選考の真意
新卒エンジニア採用を積極的に進める株式会社GA technologies。近年導入した独自の採用プロセスと育成プログラムは、その画期的な内容で多くの注目を集めている。今回は、株式会社GA technologiesの新卒採用と育成の要となる、『GA TRYOUT』と『GA Boot Camp』にフォーカスする。プログラムの内容や経験者のリアルな声だけでなく、そのようなプログラムを実施する意図や学生が参加するメリットについて、堀川さんと赤間さんのお二人に詳しく伺った。     

■企業紹介
株式会社GA technologies(ジーエーテクノロジーズ)は、「テクノロジー×イノベーションで驚きと感動を生み、世界を前進させる。」を理念に掲げ、AI不動産投資「RENOSY(リノシー)」の開発・運営など、不動産をはじめ、さまざまな産業のビジネス変革に取り組むテック企業です。


■お話を伺った方
堀川 佳夢偉
執行役員
2017年、株式会社GA technologiesに入社。「SUPPLIER by RENOSY」をはじめとしたRENOSY事業プロダクト開発部門長を経て、現在はアジアビジネスのエンジニアリングを統括する。『GA TRYOUT』ではメンターを担当し、学生へのフィードバックも行う。

赤間 滉一
エンジニア チーフ
東京経済大学 経営学部 マーケティング学科を2021年に卒業。学生時代に『GA TRYOUT』『GA Boot Camp』を経験し、2021年に株式会社GA technologiesへ新卒入社。入社後は、「AGNT by RENOSY」をはじめとした複数のRENOSY事業プロダクト開発に従事する傍ら、新人の育成にも携わっている。


 
 



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堀川 佳夢偉  執行役員。RENOSY事業プロダクト開発部門長を経て、現在はアジアビジネスのエンジニアリングを統括する。

ひとりあたり300時間かけて採用。新卒エンジニア採用にここまで力を入れる理由

ーーGA technologies(以下、GAテクノロジーズ)は新卒エンジニア採用と育成にかなり力を入れていますよね?
堀川: はい。私たちが新卒採用に力を入れる理由としては、世界のトップ企業という、非常に大きなビジョンを達成するにあたって、企業理念や行動指針を深く理解し、体現してくれるのが新卒だと考えているからです。その上で、新卒の吸収力の大きさや感性、そしてそこから生まれるフレッシュな発想を求めています。

彼らが素朴に疑問に思ったことや感じたこと、これらが企業を活性化させて勢いを生んだり、文化を醸成すると考えています。GAテクノロジーズグループ全体としても、新しい感性や勢いも含めて新卒を大事にしているというところは変わらないですね。

採用に至るまでのすべての時間を換算すると、ひとりあたり約300時間かけて採用していることになり、その採用プロセスの中では、執行役員も学生と約1か月間向き合います。私たちはそれだけ新卒のポテンシャルに期待していますし、ここまでしているのは、他社でもなかなかないと思います。
 
ーーその採用・育成プロセスの一環として、『GA TRYOUT』と『GA Boot Camp』があるわけですね。

堀川:その通りです。『GA Boot Camp』は、内定承諾者が一人前のエンジニアになるために必要な知識・技術を習得する育成カリキュラムです。約10~12ヶ月程度をかけて、入社後に即戦力エンジニアとして活躍できるレベルまで成長することをゴールにしています。

この『GA Boot Camp』を最大28日間に凝縮したのが、『GA TRYOUT』という最終面接前に受けていただくプログラミング選考です。

プログラミング選考と言っても、プログラミングの知識やスキルだけでなく、マインドやコミュニケーションなどを含めて、本当にGAテクノロジーズで活躍できるかどうかを約1ヶ月かけて判断しています。こちらは私が責任者となって実施しています。
 
ーー『GA TRYOUT』も『GA Boot Camp』も大変力を入れて取り組んでらっしゃると伺いました。

堀川:選考中の学生に対しても内定承諾者に対しても、誠実に妥協せずに接するようにしています。実際に、『GA TRYOUT』も『GA Boot Camp』も、役員クラスのエンジニアが責任者として実施しており、フィードバッカーとして現場にも入っています。

GAテクノロジーズは「会社として新卒エンジニアのスキルアップや成長に責任を持つ」スタンスを大事にしています。そのため、どれだけ多忙だったとしても、翌営業日中には学生のアウトプットに対してフィードバックを返すようにしていますし、ときには厳しいフィードバックをすることもあります。それは妥協せずに接することが、学生の成長にとって最適だと考えているからです。

こうした考えのもと、採用・育成活動を続けているからこそ、GAテクノロジーズのエンジニア組織は着実に大きくなっていますし、エンジニアとして事業に貢献できる部分も増えてきているのだと自負しています。

 
ーー『GA TRYOUT』は約1ヶ月もの時間をかけるプログラミング選考とのことですが、エンジニアとしてのスキルを測るのであればコーディングテストでも十分ではないのでしょうか?

堀川:『GA TRYOUT』を選考過程に組み込んでいるのは、GAテクノロジーズと学生の相互理解を深め、マッチング精度を最大限高めるためです。コーディングテストのように、プログラミングスキルを測ることのみを目的にはしていません。1ヶ月という長い期間を通じて選考を行うので、お互いに見せたくない部分を隠したり誤魔化したりすることは難しいと思います。

『GA TRYOUT』のカリキュラムには、毎日のメンターからのレビューや相談・質問のやり取りに加え、複数回の社員との面談の機会など、様々なコミュニケーションが発生します。

1ヶ月間にわたって密にコミュニケーションを取るので、受けてくれている学生にとっては、実際に働いているエンジニアとの交流を通じて企業理解を深めるいい機会になると思いますし、GAテクノロジーズとしては、『GA TRYOUT』を通じて学生の人となりやエンジニアとしての成長ポテンシャル、社風とマッチするかどうかを最大限ジャッジすることを図っています。学生のプログラミングスキルだけではなく、ベースとなる価値観や人となりなどの性格的な側面も重視していますね。

そのため、一般的なプログラミング選考とは異なり、成果物だけでなくそれを作る過程も重要視しています。例えば、開発過程のどのタイミングでプルリクエストを上げるのか、メンターに相談を上げるのか、メンターからのフィードバックを元に適切な振り返りを行い改善に繋げられているのか。開発過程を見ることで、学生の価値観やエンジニアとしての成長ポテンシャルを見ているんです。

例えば、もし選考時点ではまだまだ技術的に未熟であったとしても、考え方や性格の部分でポテンシャルを感じる場合があれば、合格になるケースはよくあります。入社後即戦力とはいかないかもしれませんが、1年後、2年後に活躍するだろうという未来が見えれば、ぜひ採用したいですね。

もちろん過去にもそういった評価で入社した新卒エンジニアはいますし、早期から活躍してマネージャーに昇格したメンバーもいます。やはり大事になるのは、ベースとなる人間性の部分だと思いますね。
 
ーー選考過程で、エンジニアとしてのスキル・経験よりも、人間性や価値観を重視しているのはなぜでしょうか?

堀川:これは私の考えですが、技術力は後からでも身につけることができると思っているんです。それよりも重要なのは、その学生がエンジニアとして成長するポテンシャルをどれだけ秘めているかです。

私自身もGAテクノロジーズにはデザイナーとして入社しているのですが、そこから紆余曲折あって今ではこのようにエンジニアとして執行役員の立場を任されるようになりました。入社時点で開発スキルが秀でていることは大して重要ではなく、大事なのは入社後に必要に応じて求められたスキルを身につけることができるかどうかなんです。

ではエンジニアとして成長できるかどうかは何によって決まるのか。これはGAテクノロジーズの行動指針であるGA VALUESにもある通り、「謙虚さ」と「素直さ」であると考えています。そしてこれは個人の価値観に依存するもので、なかなか変えるのが難しいと感じています。

技術的な側面は後からでも身につけることができ、1年後には大きく変わっている可能性すらあります。それに対して、人間性・価値観は短期間で変えることが難しい一方、エンジニアとして成長できるかどうかの重要な要素です。

これらを踏まえ、選考では学生の人間性の部分、具体的には「謙虚さ」や「素直さ」といった部分をよく見るようにしているのです。

 

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貴重な学びを惜しみなく。「GA TRYOUT」でお互いに見極める1ヶ月間

ーーでは改めて、『GA TRYOUT』とはどのような選考なのでしょうか?

堀川: 『GA TRYOUT』は、新卒採用で行っている1ヶ月間の技術選考です。学生は、こちらが用意したカリキュラムに基づいて課題に取り組み、私たちにレビュー依頼までしていただきます。

いただいた依頼に対して、私たちが翌日中にレビューをお返しします。このサイクルを毎日繰り返すのですが、このレビューを返すメンバーがGAテクノロジーズで活躍する現場エンジニアや、執行役員である私なのです。
 


全くプログラミングに触れたことがない人でも、GitやRubyがある程度使えるようになるカリキュラムです。一方で、開発経験がある学生にとっても学びの多いプログラムだと自負しています。

というのも、私たちのエンジニア組織は、ユーザー目線に立ち、プロダクトやエンジニアリングによって事業に価値提供することを重視しています。こうした目線でのフィードバックによって、開発経験がある方でもおそらく今まで受けたことがないような視点が得られると思いますよ。

また、うまくできなかったときにどのようなコミュニケーションをとるのか、どのような姿勢で課題に向き合うのかなども選考の対象にしています。

 
赤間 滉一  エンジニア チーフ。学生時代に『GA TRYOUT』『GA Boot Camp』を経験し、2021年に株式会社GA technologiesへ新卒入社。
 
ーーちなみに赤間さんは、どのような思いで選考に臨んだのでしょうか?

赤間: 私は文系出身で開発も未経験だったので、自分が選考を通過できるのかなぁという不安がありましたね。

ですが、中途半端な気持ちで臨んだら絶対に受からないと感じていたので、「『GA TRYOUT』に進んだら、他社の選考は全部辞退しよう」とあらかじめ決めていました。

当時は大学4年生の6月だったので、大手企業の最終選考まで進んでいるものもあったのですが、すべて辞退して『GA TRYOUT』に全集中する選択をしました。

いま考えると相当危ない橋を渡っていたなと思いますし、プレッシャーも半端なかったですが、なぜか覚悟だけはあったんですよね(笑)。
 
ーー実際に受ける中で、どんなところが難しかったですか?

赤間: 技術的な内容というよりも、カリキュラムの抽象度がやや高い部分ですかね。

実は『GA TRYOUT』を受ける前にプログラミングスクールに通っていたので、そこでの課題との比較になってしまうのですが、スクールでは具体的な指示をもとに淡々と開発することが多い一方、 『GA TRYOUT』では、抽象的な指示のみ与えられるケースが多く、与えられたお題を自分自身で具体的なものに変換する力を求められていそうだと感じました。

具体的な何かをひたすらこなすような課題ではなく、「この指示に対してどういうアウトプットをするのが正解なのか」というのを、1個1個しっかりと自分で考えないといけないんです。

このような思考力を求められるのは、私にとって人生で初めての経験だったので、かなり大変でした。 いま振り返ってみると、「具体化と抽象化を繰り返す力」というのが『GA TRYOUT』で直面した大きな課題でしたね。


堀川:赤間さんの言う通り、『GA TRYOUT』では、抽象的な課題を具体的な方法にどう結びつけるかが結構重要だったりします。カリキュラムの具体的な内容を少しだけ明かすと、『GA TRYOUT』の終盤では、自分のタスク管理ができるようなタイムトラッキングツールを作っていただきます。

ですが、 この課題には「要件を満たしていれば 実装方法は自由」「仕様に対して適切だと思える実装をすること」という但し書きがあって、学生はだいたいここで「どうするのが適切なんだろう」と戸惑ってしまうんですね。

それまで『GA TRYOUT』で取り組んだ課題の流れ、『GA TRYOUT』の残り時間、自分のスキル、そして相手が何を求めているかなどを総合的に判断しないといけないので、考えることが多く難易度が高いんです。 もし私が学生の立場だったら、受けるのを躊躇するくらい大変であることは間違いないですね(笑)。
 
ーー『GA TRYOUT』を受けた感想はどうでしたか?

赤間:私が『GA TRYOUT』を受けて最初に感じたのは、感謝の気持ちが一番大きかったですね。 1ヶ月間、本当に毎日コードレビューをいただけるんですよ。 内定も出ていない学生に対してここまでリソースを割いてもらえるという事実に、当時は驚くと同時に感動しました。

『GA TRYOUT』では、エンジニアによるレビューだけでなく、メンターがついてくださったり、それとは別に人事の方のサポートもあったりして、「内定前からこんなにたくさんのメンバーに時間を割いていただける会社って他にはないだろうな」と思いながら受けていましたね。
 
ーー『GA TRYOUT』を乗り越えると、学生はどんな力が身に付きそうでしょうか?

赤間:私の場合ですが、日々のフィードバックを通じて、自分がどこに課題を抱えているのかを深く理解できました。特に具体性の少ない指示に対して、自分で考え抜く力が身につきましたね。この経験は、今も仕事の場面で活かせていますし、自分にとって大きな自信と成長の糧になっていると実感しています。


堀川: ビジネスに直結するような思考ができるようになることですかね。 実務でも課題を認識した後、それを解決するために抽象的なものを具体化してタスクに落とし込むことは、どの会社でも当たり前のようにやっていることですよね。『GA TRYOUT』ではこれを何回も繰り返すので、学生のうちからビジネスパーソンとして必要なスキルを身につけることができ、学生のみなさんにとっても大きなメリットになると思います。
 

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前編では、株式会社GA technologiesが新卒採用にここまで力を入れる理由や、最大28日間もの長い時間をかけて行うプログラミング選考『GA TRYOUT』の意図、そして具体的な内容について詳しく伺いました。


そして後編では、内定者が入社後エンジニアとして活躍するためのプログラム『GA Boot Camp』について深堀するだけでなく、エンジニアとして活躍したい学生に向けたメッセージもいただきました。後編もどうぞお楽しみに。


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