
しかし一方で、「ゲームエンジニアはやめとけ」と言われることが多いのも事実です。激務の割に薄給であることや、競争が激しくゲーム会社への就職が困難なことなどが、ネガティブな意見が集まる理由に挙げられます。
本記事では、「ゲームエンジニアはやめとけ」と言われる理由について7つの観点から解説します。ゲームエンジニアはやめとけと言われやすい人の資質・性格のほか、ゲームエンジニアとして働くメリット・魅力についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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1.ゲームエンジニアはやめとけと言われる7つの理由
就職先としてゲームエンジニアを選ぶのはやめとけと言われる理由には、以下の7つが挙げられます。
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・激務に対して給料が見合わないから
・競争が激しく第一志望に入社するハードルが高いから
・ゲーム業界以外で活かせるスキルが身につかないから
・興味がないゲーム制作にも取り組む必要があるから
・趣味でゲームを楽しめなくなるから
・職場の人間関係で苦労しやすいから
・エラー・トラブルの対処で消耗しやすいから
上から順番に解説しますので、ゲームエンジニアにネガティブな意見が集まりやすい背景を理解しておきましょう。
激務に対して給料が見合わないから
ゲームエンジニアはやめとけと言われるのは、激務に対して給料が見合わないことが理由の一つです。ゲーム業界は納期に追われることが多く、特に発売直前の時期には残業・休日出勤が常態化しやすい傾向にあります。ゲームエンジニアの平均年収は、一般的な会社員と比較すると高水準に設定されているものの、長い労働時間を元に時給換算すると、ゲーム会社の仕事が割に合わないと感じる方も多いのです。
特に中小規模のゲーム会社では、予算の制約から給与水準が低くなりやすい傾向にあり、「好きなことをしているのだから」と、やりがい搾取と呼ばれる状況に置かれやすいことも懸念点に挙げられます。労働時間に対する給料の高さ、もしくは働きやすさを重視する方には不向きなことを理由に、「ゲームエンジニアはやめとけ」と言われることがあるのです。
競争が激しく第一志望に入社するハードルが高いから
ゲーム業界の中でも、ユーザーからの知名度が高い大手ゲーム会社への就職競争は、非常に激しい状況が続いています。ゲーム開発に関わる仕事は、多くの学生からの憧れの的になっているため、ゲーム業界の人気企業には毎年大量の応募が殺到します。大手ゲーム会社の中には、数百人の応募者に対して採用枠はわずか数名というケースも珍しくありません。
新卒採用で重視されることが多い人物面・価値観だけではなく、即戦力として活躍できるプログラミングスキルや、ポートフォリオの充実度、面接での受け答えなど、あらゆる面で高いレベルが求められるでしょう。第一志望の会社に入れなかった場合、妥協して中小規模のゲーム会社に入社することになりますが、そこでは待遇面や開発環境に不満を感じることも多く、結果的にモチベーションの低下につながることがあります。
ゲーム業界以外で活かせるスキルが身につかないから
ゲーム開発で使われる言語・技術や開発ツールは、一般的なシステム開発で用いられるものとは異なる部分も多いです。たとえば、ゲームエンジンの操作スキルやゲーム特有のプログラミング技術は、ゲーム業界では重宝されますが、IT業界など転職しようとした際に直接活かせないことがあります。
ゲーム業界でのキャリアアップを目指し、ゲーム開発向けの言語や開発環境に特化してしまうと、その後別の業界でのキャリアに興味が出てきた際に、転職先の選択肢が狭まる可能性があります。また、ゲーム開発では見た目や操作感などの「ユーザー体験」を重視するため、論理的思考力やマーケティング感覚など、一般的なIT企業で重視されるスキルを十分に磨く機会が得られないこともあります。
将来的なキャリアの選択肢を考えると、ゲームエンジニアは汎用性の高いスキルを身につけにくい環境だからこそ、「ゲームエンジニアはやめとけ」という意見につながるのです。
興味がないゲーム制作にも取り組む必要があるから
ゲームエンジニアとして働く場合、自分が好きなジャンルや興味のあるゲームだけを作れるわけではありません。会社の方針や市場のトレンドによって、自分が普段プレイしないようなジャンルのゲーム開発に携わることも多いです。そうした現実を知らないまま入社してしまうと、理想と現実のギャップに苦しみ、早期離職に至るリスクも出てくるため、「ゲームエンジニアはやめとけ」と言われることがあるのです。
アクションゲームが好きなエンジニアがソーシャルゲームの開発チームに配属されたり、RPGが好きな人がスポーツゲームの制作を担当したりすることは珍しくありません。一つのプロジェクトが長期間続くことも多く、同じゲームの開発に何年も関わることで、日々の仕事に飽きを感じる人もいます。
自分の興味や関心と異なるプロジェクトでも、プロとして高いモチベーションを維持し続けることが求められるため、精神的に大きな負担になることもあります。
趣味でゲームを楽しめなくなるから
ゲームエンジニアとして就職してしまうと、趣味の時間でゲームを純粋に楽しめなくなることも、やめとけと言われる理由に挙げられます。多くの人がゲームが好きでこの業界に入りますが、皮肉なことに、仕事としてゲーム開発に携わることで趣味としてのゲームの楽しみ方が変わってしまうのです。ゲームをプレイする際に、純粋な気持ちで楽しむのではなく、つい技術的な観点から分析してしまったり、「このゲームはどうやって作られているのだろう」と考えてしまったりします。
また、長時間ゲーム開発に携わることで、プライベートでもゲームをプレイすることに苦痛を感じるようになる人も少なくありません。仕事でゲームに関わる時間が長いため、休日はゲーム以外の活動で気分転換したいと思うようになることが多いのです。好きだったはずのゲームが仕事と結びついてしまった結果、純粋な楽しみではなくなってしまうことを指摘して、ゲームエンジニアへの就職はやめとけと言われるのです。
職場の人間関係で苦労しやすいから
職場の人間関係で苦労しやすいことも、ゲームエンジニアはやめとけと言われる原因になっています。ゲーム開発は一人で成立するものではなく、ゲームエンジニア・プログラマー、デザイナー・イラストレーター、プランナーなど、さまざまな専門性を持つ人たちのチームワークで成り立っています。そうしたチームでの共同作業よりも個人プレーを好む方にとっては、ゲームエンジニアとしての人間関係の構築で苦労しやすいのです。
また、ゲーム業界には独特の組織文化やコミュニケーションスタイルがあり、いわゆるオタクっぽい人が多く活躍している世界でもあります。そうした環境の中で、周囲とコミュニケーションの取り方が異なる人や外向的な性格の人にとっては、職場の人間関係で苦労しやすくなるかもしれません。
エラー・トラブルの対処で消耗しやすいから
エラー・トラブルの対処で消耗しやすいという現場の大変さを知っている先輩からは、ゲームエンジニアはやめとけと言われることが多くなるでしょう。ゲーム制作では、さまざまなプログラムを組み合わせた複雑なシステムを扱うため、予期せぬバグやエラーが頻繁に発生します。特に発売直前の段階では、さまざまな環境でのテスト・デバッグが行われ、多くの問題が報告されます。これらの問題を短期間で解決する必要があるので、テスト・デバッグ担当のゲームエンジニアは非常に大きなプレッシャーにさらされることになります。
また、ゲームは見た目や操作感など、数値化しにくい「感覚」の部分も重要なため、「なんとなく動きがおかしい」といった曖昧な問題に対処しなければなりません。リリース後に発見された重大なバグの修正のために、チームメンバー全員が召集されて緊急対応が求められることもあり、ワークライフバランスを図ることが難しく感じることもあるでしょう。
このような自分だけではコントロールできない対応を何度も要求されることで、精神的な疲労・ストレスが溜まり、燃え尽き症候群に陥ってしまうこともあるのです。
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2.ゲームエンジニアになるのはやめとけと言われやすい人の共通点
ゲームエンジニアの仕事自体の特性だけではなく、就職しようとする学生の性格・資質によって、「ゲームエンジニアの仕事は合わないからやめとけ」と言われることもあります。具体的には、次のような共通点に当てはまる人は注意が必要です。
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・ゲームの「作り手」としての熱意に欠ける
・消去法でゲームエンジニアを選んでいる
・業界研究・職種研究が不足している
一つひとつ順番に解説しますので、自分に当てはまるものがないかを確認してみてください。
ゲームの「作り手」としての熱意に欠ける
ゲームエンジニアとして成功するには、単にゲームが好きというだけでなく、「作り手」としての情熱が不可欠です。そのため、ただゲームをプレイするのが好きで、実際に作る過程に興味がない人には、「そんな覚悟でゲームエンジニアになるのはやめとけ」と言われることが多くなるでしょう。
ゲーム開発は、一般的なイメージ以上に地道な作業の連続であり、華やかな完成品の裏には、膨大な試行錯誤と根気のいる作業があります。同じ機能を何度も調整したり、細かいバグを地道に修正したりと、コツコツと作業を積み上げる忍耐力が求められるのです。「自分の好きなゲームを作りたい」という漠然とした憧れだけでは、日々の業務の中で挫折・後悔を感じやすくなるでしょう。
消去法でゲームエンジニアを選んでいる
「自分の興味があることといえば、ゲームだ」と、消去法的な考え方でゲームエンジニアを選ぼうとする場合にも、周囲からはやめとけと言われることが多くなるでしょう。「とりあえずゲーム業界なら楽しそう」と考えている場合、入社後の大変さに直面した時に、現実と理想のギャップに苦しむことになりがちです。ゲーム開発の現場では、単なるゲーム愛好家としての知識や経験だけでなく、プロフェッショナルとしての技術力と責任感が求められます。
また、一般的なIT企業と比べて待遇面では劣ることも多いため、純粋に条件面で比較すると不利な選択になることもあります。特に新卒採用で就職先を決める際、表面的な魅力や漠然としたイメージだけで判断すると、入社後に「思っていたのと違う」と感じることも少なくありません。ゲームエンジニアという職業に対して、明確な目的意識や情熱がないまま、安易な気持ちで応募するのは、周囲から「ゲームエンジニアはやめとけ」とアドバイスされやすくなるでしょう。
業界研究・職種研究が不足している
ゲーム業界は、外から見るイメージと実際の仕事内容に、大きな隔たりがある業界です。十分な業界研究・職種研究に取り組むことなく、軽い気持ちで飛び込むと厳しい現実に直面することがあります。たとえば「ゲームエンジニア」という職種一つをとっても、プログラマー的な仕事やマネージャー的な仕事など、さまざまな専門分野があります。
それぞれの立場で求められるスキルや役割は大きく異なるため、自分の適性や興味と本当にマッチしているのかを見極めることが重要です。また、大手ゲームメーカーと中小企業、コンシューマーゲームとスマホゲームなど、会社の規模や扱うプラットフォームによっても働き方は大きく変わります。
業界の現状や将来性、具体的な仕事内容について十分に理解せずに進路を決めると、入社後のミスマッチにつながりやすくなるからこそ、安易な気持ちでゲームエンジニアを目指そうとする人に対しては、諌める声が集まりやすいのです。
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3.ゲームエンジニアとして働くメリット・魅力
ここまでゲームエンジニアのネガティブな側面を中心に解説してきましたが、一方でゲームエンジニアとして働くメリットも数多く存在します。ここではゲームエンジニアという仕事の魅力について、下記の3つの観点から解説します。
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・目に見える形で成果が得られる
・趣味を仕事にしながら働ける
・リモートワーク・フリーランスとの相性が良い
これらのメリットも理解した上で、今後のキャリアプランを作成してみてください。
目に見える形で成果が得られる
ゲームエンジニアの仕事の大きな魅力は、自分の書いたコードや作った機能が実際のゲームとして形になり、多くの人に遊んでもらえることです。一般的なシステム開発、特に企業向けのシステム開発の現場では、自分の成果が大きなシステムの一部になるだけで、外部からは成果が見えにくいことも多いです。一方でゲーム開発では、自分が担当した部分が画面上のキャラクターの動きやエフェクト、ゲームの進行など、目に見える形で表現されます。
また、自分が関わったゲームが発売されると、ゲーム配信などのコンテンツを通じてプレイヤーの反応を直接見ることができるので、「このシーンがおもしろかった」「この機能が使いやすかった」といった感想が大きなやりがいにつながることもあります。家族や友人に「このゲームを作ったのは私だよ」と、胸を張って言える魅力もあります。
このように自分の技術力が形となって世に出ることは、ゲームエンジニアならではのやりがいと言えるでしょう。
趣味を仕事にしながら働ける
多くのゲームエンジニアにとってゲームは単なる仕事ではなく、幼い頃からの趣味、もしくは情熱を注ぐ対象でもあります。子どもの頃から好きだったゲーム自体を仕事にできるのは、大きな幸せと感じる方も多いです。新しいゲームの仕組みを考えたり、おもしろい機能を実装したりする過程自体が楽しく感じられることもあるでしょう。
ゲーム業界で働くことで、最新のゲーム技術や開発手法に触れる機会も多く、趣味としてのゲームへの理解も深まります。職場の同僚にも同じくゲーム好きな人が多いため、休憩時間にゲームの話で盛り上がったり、一緒に新作ゲームを分析したりする楽しさもあります。
趣味と仕事の境界があいまいになることで、「働いている」という感覚よりも「好きなことに打ち込んでいる」という感覚で日々を過ごせることは、ゲームエンジニアの大きな魅力の一つです。
リモートワーク・フリーランスとの相性が良い
ゲームエンジニアの仕事は、リモートワークやフリーランスとの相性が良い働き方でもあります。必要なのは基本的にパソコンと開発環境だけなので、場所を選ばず仕事ができるという利点があります。特にコロナ禍以降、多くのゲーム会社がリモートワークを導入し、その効果を実感したことで、柔軟な働き方を認める企業が増えています。
また、ゲーム開発では成果物が明確なため、オフィスにいる時間の長さよりも、実際に完成させた機能やコードの質で評価されやすい成果主義の傾向が強いので、場所・時間に縛られない働き方と相性が良いのです。
フリーランスのゲームエンジニアとして独立できれば、自分のライフスタイルに合わせて働く時間を調整できるため、家庭との両立や、副業としてのインディーゲーム開発も可能になるでしょう。これはゲームエンジニアを含めた、IT業界・ゲーム業界ならではの魅力と言えます。
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4.まとめ
「ゲームエンジニアはやめとけ」と言われる背景として、本記事では以下の7つの理由をご紹介してきました。
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・激務に対して給料が見合わないから
・競争が激しく第一志望に入社するハードルが高いから
・ゲーム業界以外で活かせるスキルが身につかないから
・興味がないゲーム制作にも取り組む必要があるから
・趣味でゲームを楽しめなくなるから
・職場の人間関係で苦労しやすいから
・エラー・トラブルの対処で消耗しやすいから
一方でゲームエンジニアには、自分の成果が目に見える形となって多くのプレイヤーに遊んでもらえるやりがい、趣味を仕事にできる幸せや、リモートワークやフリーランスと相性が良いなどの魅力があるのも事実です。
ゲームエンジニアを目指すなら、こうしたメリット・デメリットをしっかりと理解した上で、自分の理想の働き方にマッチしているかどうかを判断してから就活に臨むようにしましょう。
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