
一般的に大手企業・有名企業であるほど就職偏差値は高くなり、エンジニア就活の難易度も高まります。しかし就職偏差値が高いからといって、自分の理想のキャリアを歩めて働きやすい環境であるとは限りません。
本記事では、新卒でエンジニア就職を目指す方に向けて、IT業界の就職偏差値をランク別にご紹介します。業界別の偏差値や人気のエンジニア系職種、そして高偏差値の企業から内定を取るポイントについても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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1.新卒エンジニア向け就職偏差値をランク別に紹介!
まずは新卒エンジニア向けの就職偏差値を、S〜Cのランク別に紹介します。ここで紹介している就職偏差値はあくまでも目安であり、実際の入社難易度は募集職種や就活生自身の人物要件によっても変動します。
そのため就職偏差値の高い企業を選んで応募する、もしくは偏差値が低い企業に絞って探すのではなく、あくまでも理想のキャリアとのマッチ度や社風・風土との相性をもとに、応募企業を決めるようにしましょう。
Sランク(偏差値70以上)
まずはエンジニアとしての就職偏差値が70以上と言える、最難関のIT企業の一例をご紹介します。主にGAFAM、もしくは「マグニフィセント・セブン(M7)」などと呼ばれる、米国の大手IT企業が中心となっており、各日本法人について取り上げています。
いずれも新卒エンジニアの採用枠は非常に狭い、もしくは時期によっては採用活動を行っていないケースもあることに注意しながら、求人情報をチェックしてみましょう。
グーグル合同会社
グーグル合同会社は、米国のアルファベット社傘下のIT企業です。Google検索をはじめ、スマホ向けOSのAndroid、パソコン向けOSのChrome OS、クラウド基盤のGoogle Cloudなど、人々のITインフラを支える幅広いサービスを展開しています。
アマゾンジャパン合同会社
国内のECサイトを代表する「Amazon.co.jp」の運営に加えて、クラウドサービス「AWS」や「Alexa」シリーズのデバイスなど、物流テクノロジーを中心に幅広い事業を展開しているIT企業です。全国の配送拠点におけるマネジメント人材の求人が豊富です。
日本マイクロソフト株式会社
就活生にとってはMOS試験で馴染みのあるExcel・Wordなどの「Office」ソフトやWindowsOSなどを開発するマイクロソフト社の日本法人です。クラウド領域では「Azure」、AI分野の「Copilot」など、ソフトウェア開発企業として幅広い製品を手掛けています。
Apple Japan合同会社
iPhone、iPad、Macといったハードウェアに加えて、「iOS」「macOS」などのソフトウェアをトータルに手がけるApple社の日本法人です。同社のソフトウェアエンジニアを目指すなら、iOS・macOS開発に欠かせないプログラミング言語「Swift」の習得が必須となります。
Meta Platforms Technologies Japan合同会社
旧Facebook Japan合同会社が改組した企業で、「Facebook」「Instagram」「WhatsApp」といったSNSアプリを手がける企業として高い知名度を誇ります。業界を代表するVRデバイスである「Meta Quest」の開発を手がけるなど、ハードウェア領域で活躍するエンジニアも少なくありません。
Aランク(偏差値60〜69)
次に、エンジニアの就職偏差値が平均を上回る、AランクのIT企業についてご紹介します。AランクのIT企業は日常生活でも馴染みのある大手企業が中心で、多くのライバルの応募が殺到する就職先となっています。
毎年新卒採用を実施しており、就活イベントにも積極的な企業が多いですが、国内での就職偏差値はトップクラスなので、十分な就活対策を済ませておきましょう。
富士通株式会社
国内最大級のICT企業の一つで、ソフトウェア・ハードウェアを問わず幅広い分野でサービスを提供しているのが特徴です。新卒採用では「ソリューションエンジニア」「データサイエンティスト」などを募集しており、一部の職種ではコーディングテストも実施していることに注意が必要です。
株式会社リクルート
人材業界でトップクラスの知名度を誇るIT企業で、就活サイト「リクナビ」のほか、住宅情報サイト「suumo」、旅行情報サイト「じゃらん」など、幅広い分野のWebサービスを手掛けています。ベンチャー精神・スタートアップ精神が根付いた企業として、エンジニア採用でも社風とのマッチ度が重視されます。
LINEヤフー株式会社
LINEとYahoo! JAPANが統合して誕生したIT企業であり、国内でもトップクラスの月間アクティブユーザー数を誇るメッセージアプリ・ポータルサイトを運営しています。エンジニア志望者向けには、技術ブログや公式noteを通じて情報発信を行っているので、参考にしてみると良いでしょう。
株式会社NTTデータグループ
国内最大手のSIerとして、官公庁や金融機関、大手企業を中心に、大規模なシステム開発プロジェクトに携わるIT企業です。海外売上比率は5割を超え、グローバルに活躍するSIerとしての地位を築きつつあります。全職種を対象とした開発・プログラミングに関する基礎研修を実施するなど、エンジニアを育成する環境も充実しています。
株式会社メルカリ
フリマアプリ「メルカリ」の運営を中心に、決済サービスの「メルペイ」、暗号資産の取引サービスなど、先端分野での事業展開を進めているメガベンチャー企業です。同社で働く社員について情報発信するメディア「mercan」を通じて、組織文化や社風の理解を深めることができるでしょう。従来の新卒採用とは異なり、同社では「通年採用」で随時エントリーを受け付けているので、常に最新の選考情報をチェックしておくと安心です。
Bランク(偏差値50〜59)
ここからはエンジニアの就職偏差値が平均的もしくはやや平均を上回る、50〜59程度のBランクIT企業について一例をご紹介します。
前述してきた企業と比べると入社難易度は下がるものの、業界での確固たる地位を築いている企業が多く、容易に内定を取れるわけではないことにご注意ください。着実に内定を獲得するためにも、十分な企業研究を通じて企業の強みを理解し、面接などの就活対策に取り組みましょう。
株式会社日立製作所
家電メーカーとしての印象が強い総合電機メーカーですが、金融機関や官公庁向けのDX推進に力を入れており、エンジニア採用にも積極的な企業です。海外研修を奨励する組織文化があり、語学研修にも手厚い補助が用意されています。将来はグローバルに活躍できる組み込みエンジニアを目指したい方にも適しています。
日本電気株式会社(NEC)
「NEC」のブランドでも知られるITインフラに強い企業で、5G技術や海底ケーブルなどの開発に強みを持ちます。特に顔認証技術では世界1位の評価実績を誇るなど、技術力の高さに注目が集まっている企業です。年齢・社歴を問わず大規模プロジェクトに参加できる「適時適所適材」制度を取り入れるなど、人材育成の改革を進めている企業でもあります。
株式会社サイバーエージェント
動画配信サービス「ABEMA」や、『グランブルーファンタジー』『ウマ娘 プリティーダービー』などの人気タイトルを誇るゲーム開発事業に力を入れているメガベンチャー企業です。エンジニア志望の学生向けのインターンシップが充実するなど、さまざまな就活イベントを開催しているため積極的に参加してみると良いでしょう。
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
ゲーム開発事業やスポーツ関連事業、医療・介護事業などさまざまな分野で事業展開している企業です。1日で内定獲得が可能な1day選考をはじめとして、長期インターンや短期就業型のインターンも開催しているので、企業・職種への理解を深めるためにも、積極的に就活イベントをチェックしてみてください。
SCSK株式会社
住友商事グループ傘下のSIerであり、ITコンサルティングサービスからシステム導入後の保守・運用まで、トータルにITソリューションを提供しているのが強みです。「よくばれジブン。」というテーマのもとで新卒採用を実施しており、職種を指定しないオープンコースまたは技術職を指定したコース別採用にも応募可能です。
Cランク(偏差値40〜49)
ここからはエンジニアの就職偏差値40〜49に相当する、平均よりもやや入社難易度が低めのIT企業をご紹介します。努力なしで入社できる企業では決してありませんが、十分な就活対策に取り組み、入社後に必要なスキルを習得しておけば、内定獲得のチャンスは高まるでしょう。
富士ソフト株式会社
SIerの中でも特定の親会社・グループに依存しない独立系SIerとして知られる企業であり、エンジニアとして就職することでさまざまなプロジェクトに携わることのできる就職先です。技術系では、システムエンジニア・インフラエンジニアなどの職種を募集しており、いずれも幅広いキャリアパスを歩める仕事なので、どのようなキャリアプランを持った方にも適した就職先です。
トランスコスモス株式会社
コールセンターやBPO事業を中心に、ITアウトソーシング領域に強みを持つIT企業です。DX化への支援にも力を入れているほか、Web開発や組み込みシステム開発など、幅広い分野の開発実績を持ちます。新卒採用においても、Webエンジニアや組み込みエンジニアをはじめとして、DXエンジニアやITアーキテクトなどの仕事を選ぶことができます。
株式会社システナ
自動運転技術や車載システム、IoT関連やモバイル機器向けのシステム開発などに力を入れているIT企業です。全学部全学科採用を行っていることから、情報系・理系出身でない方でもエンジニア就職を目指せる就職先です。ただしTOEICのスコア、もしくは技術課題による選考があるため、十分な就活対策に取り組んでおきましょう。
TIS株式会社
クレジットカードの基幹システムをはじめとして、金融・公共・通信などさまざまな業界におけるシステム開発を手掛けている独立系SIerです。200名規模の大量募集を実施しており、適性検査・面談が中心の選考なので、入社難易度は低めとなっています。
株式会社両備システムズ
岡山に拠点を置く、医療・金融業界向けの業務システム開発を得意とするIT企業です。地域密着型の採用で競争倍率が低く、エンジニア職の内定が狙いやすいのが特徴です。オンライン開催のオープン・カンパニーには気軽に参加できるため、積極的にエントリーして業界研究・企業研究に活かしてみましょう。
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2.就活で注目される「就職偏差値」とは?
本記事ではここまでエンジニア志望の就活生向けに、就職偏差値ごとの企業をご紹介してきました。そもそも就職偏差値とは、企業の入社難易度を示すために使われる指標の一つです。受験でも用いられる学力偏差値と同様に、平均を50として、それより高い数値ほど入社難易度が高いことを示します。IT業界における就職偏差値は、企業の知名度やブランド力、内定者の学歴や採用倍率などによって左右されます。
ただし、就職偏差値はあくまでも参考指標であり、特定の大学や就活サイトなどが公式に発表しているデータではありません。実際の入社難易度は、企業の採用方針や募集職種、就活生との相性によっても大きく変化します。
そのため就職偏差値だけで就職先を決めるのではなく、企業研究や自己分析にしっかりと取り組んだ上で、就活を進める必要があります。
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3.就職偏差値の高い企業のエンジニア内定を取るためのポイント
最後に、就職偏差値の高い企業のエンジニア内定を取るために、実践したいポイントをご紹介します。
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・プログラミング言語を習得する
・アルバイト・インターンで実務経験を積む
・IT系の国家資格を取得する
・個人開発にチャレンジする
・IT業界に強い就活サイトを活用する
一つひとつ順番に解説しますので、エンジニア就活の参考にしてみてください。
プログラミング言語を習得する
就職偏差値の高いIT企業にエンジニアとして就職するためには、少なくとも一つのプログラミング言語を習得しておくことが重要です。Web系のエンジニアを目指すならHTML/CSSやJavaScript、スマホアプリ開発に携わるエンジニアを目指すならSwiftやKotlinなどの言語を習得しておくと良いでしょう。動画サイトや書籍で知識としてインプットするだけではなく、自身でコードを書いて動かしてみるなど、実践的なプログラミングスキルを身につけることが重要です。
アルバイト・インターンで実務経験を積む
就職偏差値の高いIT企業のエンジニア内定を取るために、アルバイトやインターンで実務経験を積むことも効果的です。アルバイト・インターンでの実務経験がある学生は、即戦力として活躍できるスキルや、開発プロジェクトの流れが身についているため、どのIT企業からも高く評価される傾向にあります。また、実務経験を積むことは、IT業界やエンジニアという職種への理解を深めることにも役立つので、気になる企業のインターンには積極的に応募してみましょう。
IT系の国家資格を取得する
エンジニアとして就職偏差値の高いIT企業に入るためには、IT系の国家資格を取得することも有効です。特に「ITパスポート試験」「基本情報技術者試験」などの国家資格は、エンジニアとしての基礎知識や高い志望意欲をアピールするために役立ちます。資格取得に向けた学習を通じて、IT業界の知識を体系的に身につけながら、選考でのアピール材料として活用できるので、就活対策の第一歩として取り組んでみてください。
個人開発にチャレンジする
就職偏差値の高いIT企業のエンジニア内定を取るために、身につけたプログラミングスキルやIT資格を活かして、個人開発にチャレンジするのも良いでしょう。自身の興味・関心をベースとしてプロジェクトを企画し、設計から実装、テストまで一貫して取り組むことにより、即戦力として活躍できるスキルを持った人材としてアピールできます。個人開発を通じて大変だったことや苦労したことをエピソードとして紹介すると、面接で高く評価されるチャンスにも繋がるので、ぜひ試してみてください。
IT業界に強い就活サイトを活用する
就職偏差値の高い難関IT企業に入社するために、エンジニア向けにIT業界に特化した就活サイトを活用することもおすすめです。IT業界に強い就活サイトなら、エンジニア系職種を細かく分類して求人情報が掲載されているだけでなく、IT企業ならではの選考対策ノウハウも充実しています。IT業界に精通したアドバイザーによる面接対策やES添削を受けられるメリットもあるので、総合型の就活サイトしか使ってこなかった方は、IT業界に特化した就活サイトにも登録してみてください。
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4.まとめ
本記事では新卒エンジニアを目指す就活生向けに、ランク別の就職偏差値ごとに具体的な企業を紹介しながら、高偏差値企業への就職を目指すための具体的なポイントを解説してきました。入社難易度が高い人気IT企業からの内定を取るためには、プログラミング言語を勉強したりアルバイト・インターンで実務経験を積んだりするのが効果的です。
IT系の国家資格を取得することや、個人開発にチャレンジすることも、エンジニア就職の一助になるでしょう。ただし、就職偏差値はあくまでも目安であり、企業研究や自己分析をしっかりと行った上で、自分とのマッチ度の高い就職先を選ぶことが重要になることを押さえておきましょう。
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