業界の知識を深めて面接に強くなろう!ベンダーの意味から就職に有利なベンダー資格まで紹介就職や転職に役立つ!IT業界のベンダーの意味を徹底解説

最終更新日:2021年6月4日

IT業界を目指している人は、「開発ベンダー」や「ITベンダー」など、ベンダーという用語をよくネット上で目にするのではないでしょうか?ベンダーは主に販売者という意味を持ち、IT業界においても製品やサービスの売り手という意味で広く使われています。
この記事では、IT業界への就職を目指す学生のために、ベンダーの意味や役割、意味が混同しやすい「サプライヤー」との違い、代表的なベンダー企業、おすすめの資格などをご紹介していきます。

1. ベンダーとは?

まずは、ベンダーの基本的な意味と、IT業界におけるベンダーの役割について解説します。

英語の「vendor」の意味

「ベンダー」とは英語で「売主」「販売者」「行商人」という意味を持ちます。
例えば、a popcorn vendorはポップコーン売りという意味です。Webブラウザで画像検索をしてみると、行商人や市場の画像が結果に表示されます。

ベンダーとは販売者のこと

英語の意味の通り、ベンダーとは販売者のことを表します。「ベンダ」とも呼ばれます。
製品やサービスを買い手、つまり消費者やユーザーに届ける役割をする会社のことです。
特に、コンピュータ系やソフトウェアなどのIT関連の製品を販売している業者を指すことが多く、販売する製品によってハードウェアベンダー、ソフトウェアベンダーなどと呼ばれます。

IT業界におけるベンダー「ITベンダー」

「ITベンダー」は、IT業界におけるベンダーの総称のことです。
ソフトウェア・ハードウェアのIT製品や、サービスを販売する会社を指します。ITベンダーでは、企業自身で製品を開発している場合もあれば、他メーカーの製品を販売している場合もあります。
つまり、ベンダーとメーカーの両方の側面を持ち合わせていることが多いのが実態です。

ITベンダーの役割

明確な定義があるわけではありませんが、買い手に製品を販売する立場として以下のような役割があります。

 
  • ・ユーザー企業の課題を解決する

    ・業務の効率化を図る

 

たとえば「勤怠管理がアナログ式の企業に対して、勤怠管理と給与計算まで一式できるアプリケーションを導入する」といったように、IT技術を活用してユーザーの課題解決と業務の効率化を行います。

2. ベンダーと混同しやすいメーカーとサプライヤーの違い

ベンダーという用語の理解をさらに深めるために、混同しやすい「メーカー」と「サプライヤー」の違いについて解説します。

メーカーは製造の役割をもつ業者のこと

「メーカー」は、製品を開発・製造する業者のことです。英語で「maker」は、創案者・作り手という意味を持ちます。
1つの製品を製造する際、メーカーが複数のサプライヤーから部品を仕入れて、製造し完成します。そしてその完成した製品をベンダーが販売することになるわけですが、このときメーカーがベンダーに製品を供給することで、サプライヤーの役割を担っていることになります。
メーカーとサプライヤーが混同しやすい理由には、この業者間の関係性にあるといえます。

サプライヤーは供給の役割をもつ業者のこと

「サプライヤー」は、メーカーが必要とする製品の部品を製造し、供給・納入する役割を担う業者のことです。
自動車業界を例にすると、部品メーカーや素材メーカーがサプライヤーに該当します。業界によってサプライヤーの業態は異なります。

3. ベンダーの種類は製品によってさまざま

ベンダーは取り扱う製品によって「ソフトウェアベンダー」「ハードウェアベンダー」「クラウドベンダー」「セキュリティベンダー」の4つに分けられています。そして取り扱う製品の幅や業態によって分けられるのが、「シングルベンダー」と「マルチベンダー」です。

ソフトウェアベンダー

ソフトウェアベンダーは、OSやアプリケーションなどのパッケージソフトを販売する会社のことです。別名でパッケージベンダーと呼ばれることもあります。
ソフトウェアは、企業が仕事をする上で欠かせないものです。営業が商品を売る際に利用する販売管理や営業支援システム、工場は生産管理システムなど、業務ごとに専門のシステムを導入することにより、円滑に仕事を進めることができます。

ハードウェアベンダー

ハードウェアベンダーは、デバイス・コンピューター・ネットワーク機器などのハードウェア製品を販売する会社のことです。

クラウドベンダー

クラウドベンダーは、クラウドコンピューティング(クラウド)をサービスとして提供する会社のことです。
クラウドとは、インターネット環境さえ整っていれば、ソフトウェアをインストールすることなくどこからでも利用できるもののことです。このサービスを、月々の利用料金を設定し、ユーザーに提供するのがクラウドベンダーの役割です。

セキュリティベンダー

セキュリティベンダーとは、ウイルス対策ソフトウェアをはじめとしたセキュリティ対策ソフトウェアを開発・販売する会社のことです。大きく分けると上述したソフトウェアベンダーに分類されます。

シングルベンダーとマルチベンダー

シングルベンダーは、ある特定の企業の製品のみを扱うベンダーのことです。また、1つの会社の製品のみを組み合わせてシステムを構築することを、シングルベンダーと表現することもあります。
特定の企業の製品のみを扱うことのメリットとしては、互換性を気にしなくていいことが挙げられます。

マルチベンダーは、複数の企業の製品を扱うベンダーのことです。
さまざまな会社の製品を組み合わせて1つのシステムを構築するという意味でも使われます。
性能がいいものを部分的に組み合わせることができるため、柔軟なシステム構築が可能になるのがマルチベンダーのメリットです。

4. ITベンダーの類義語との比較

ITベンダーには類義語が多数あります。そのほとんどはニュアンスで使い分けられていることも多いです。それぞれの意味の違いについて解説します。

システムインテグレーター(SIer)

システムインテグレーターは通称SIerといい、システム開発に関する業務を全て行う企業のことです。
システムインテグレーションとは、システムを構築する際に、ユーザーの業務を把握・分析し、ユーザーの課題を解決するようなシステムの企画、構築、運用サポートなどの業務をすべて請け負うことです。(※)
※引用元:weblio辞書

「ユーザー企業の課題を解決する」「業務の効率化を図る」という役割自体はITベンダーと変わりありませんが、業務内容に焦点を合わせると、ITベンダーよりも幅広く対応する企業のことを指します。

ITコンサルタント

ユーザー企業の全般的業務に対するアドバイスや、有効なシステム導入の支援を行う事業者のことです。一言で表すと「ITを活用し、企業の課題を解決する支援を行う専門家」です。現状の分析から提案・マネジメントまでを請け負います。

システムベンダー

システムベンダーは、ITベンダーと役割・業務内容にあまり違いはありません。特定の業態を指す用語ではなく、ITベンダーや開発ベンダーなどのシステム関連の業者を指して使用されることがあります。

開発ベンダー

開発ベンダーは、製品の開発から販売までを行う企業を指します。

ソリューションベンダー

情報システムの構築を通して、課題・要望の実現を支援する事業者のことです。システムインテグレータやITコンサルタントと同じような役割を持つ事業者ですが、それらよりも専門性の高い技術を利用して、ユーザー企業の課題とニーズを解決します。

5. ベンダーと関連したビジネス用語

ベンダーには、その用語に関連したビジネス用語がたくさん存在します。ベンダーの意味の理解をより深めるために、それぞれのニュアンスと意味を解説します。

ベンダー登録

経済産業省が運営しているIT導入補助金(※)のベンダー登録をすることにより、補助金を利用してITツールを販売できるようになる権利を取得できます。
この制度は、お手頃にITを導入したいと考えている中小企業はもちろん、ソフトウェア販売やWeb作成を行っているITベンダーにも大きなメリットがあります。
登録申請フォームから申請を行い、審査を通過することができればIT導入支援事業者として登録されます。
※参考:一般社団法人サービスデザイン推進協議会「IT導入補助金」

ベンダープレフィックス

ベンダープレフィックスとは、SafariやGoogle Chromeなどのブラウザを管理しているベンダーが、CSSの拡張機能を実装するために使用する識別子のことです。

ベンダーコード

ベンダーコードは「発売元(メーカー)を判別するコード」のことです。主に、金融・保険関連の業務や、支払い・決済などの分野で活用されます。
具体的には、ネットワーク機器に割り当てられている番号であるMACアドレスの最初の3バイトのことで、そのコードをみるだけで製造したメーカーを判別することができます。

ベンダーロックイン

ベンダーロックインは、シングルベンダーに起こり得る現象のことを表します。シングルベンダーは、ある特定の企業の製品を組み込んでシステムを構築するベンダーです。その構築方法によって、他社製品の製品も組み込みたいと検討した時に、切り替えが困難になることを、ベンダーロックインと呼びます。
このロックイン状態になってしまうと、他社製品へ乗り換えたい時に莫大な再開発コストがかかってしまうことが多くあります。

ベンダーコントロール

ベンダーコントロールとは職種のことで、社内SEの一つです。社内SEは自社のシステム構築や運用保守に関わる業務に加え、社員の問い合わせ対応を行うSEのことです。
この業務を管理者なしに継続するのは困難です。そこで、社内の部署から聞き取りでリサーチを行い、ベンダーへ伝達し、適正な運用をしているかどうかの監視を行います。
ITの全般的な知識だけでなく、エンジニアとしての技術力やリーダーシップなど幅広いスキルと高い能力が求められる仕事です。

6. 新卒におすすめのベンダー資格6選

実務経験がない学生にとって、就職活動の際に武器となるものの一つが資格です。
ここでは、学生でも取得しやすいおすすめのベンダー資格を6つ紹介します。

ベンダー資格とはなにか?

ベンダー資格とは、メーカーが自社製品に関する知識や理解度・スキルが十分にあることを認定する民間資格です。
ITにおける主要な資格の種類には、IPA(日本情報処理推進機構)が実施している基本情報技術者試験などの国家資格と、ベンダー資格の2種類があります。
ベンダー資格は、実務に役立つスキルの証明として重宝されており、持っていると就活に非常に有利です。
ベンダー資格の中でも人気の資格は以下の6つです。

MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)

通称「MOS」は、Excel・WordなどのMicrosoft Office製品の操作スキルを証明する国際資格です。
業界によって使用頻度は異なるものの、就職後パソコンのスキルは必ず必要となります。新卒はパソコンが使用できるレベルを面接だけでは把握することが難しいため、MOSを取得しておくことで面接官に「パソコン業務に関しては問題なさそうだ」という印象を与えることができ、非常に有利に働きます。

MOSの試験は、スペシャリストとエキスパートの2つのレベルに分かれていますので、自分にあったレベルを選んで受験しましょう。
また、学割が適用される場合は一般受験よりも低価格で受験できるため、学生のうちに受験しておくことをおすすめします。

レベル 受験料
スペシャリストレベル 受験料一般:10,780円(税込) 学割価格:8,580円(税込)
エキスパートレベル 受験料一般:12,980円(税込) 学割価格:10,780円(税込)

CCNA(Cisco Certified Network Associate)

CCNAは、世界の最大手ネットワーク関連機器メーカーCisco Systems社が、ネットワークエンジニアとしての技能を認定する資格です。
合格することで、同社のルータやスイッチに関する製品への理解や技術力の証明となります。加えて、基礎的なネットワーク知識があるという証明にもなるため、ネットワークエンジニアを目指している人には最適な資格です。

シスコ技術者認定試験には、5つのグレードが用意されており、CCNAは「アソシエイト」グレードに属する比較的難易度の低い試験です。

AWS認定資格

AWS認定資格は、クラウドサービスである「Amazon Web Services(AWS)」の体系的な理解と知識があることを証明する資格です。
クラウドサービスが普及している今、AWSを利用する企業も増えており、それに伴って保守・運用ができる人材の市場価値が上昇しています。
AWS認定資格は、「役割別認定資格」というAWSで動作する100以上のサービスについての知識を証明するものと、「専門知識別資格」というネットワーキング・ビッグデータ・セキュリティ・機械学習などのより専門的な技術力を証明する資格の2つに分かれます。

役割別認定資格は3つのグレードに分けて実施されていますが、まずは基礎レベルである「クラウドプラクティショナー」を取得しましょう。他グレードの認定試験を受けるための条件にもなっています。試験時間は90分で、受験料金は12,100円(税込)です。

オラクルマスター

オラクルマスターは、「Oracle Database」を扱う技術力を証明する資格です。Oracleにおいてのデータベースの管理と運用のほか、SQLのスキル、トラブルシューティングなどの知識が問われます。
オラクルマスターは世界共通の資格基準となっているため、世界中に通用する資格であることが強みの一つです。

試験のグレードは4つに分けられており、最もグレードの低いのが「オラクルマスターブロンズ」です。データベース管理者として必要な基礎的知識が問われる入門レベルの資格ですので、新卒でエンジニア経験のない人でも比較的取得しやすいでしょう。
ブロンズの他は、「オラクルマスターシルバー」「オラクルマスターゴールド」「オラクルマスタープラチナム」とグレードが上がっていきます。

Android技術者認定資格(ACE)

急速に普及したスマートフォンやタブレット市場で有名なAndroid。「このOSで使用できるアプリケーションやプラットフォームの開発ができる」ということを証明するための資格がAndroid技術者認定資格です。
Androidのアプリケーション開発スキルを証明する「アプリケーション技術者認定試験」と、プラットフォーム開発の技術力を証明する「プラットフォーム技術者認定試験」の2つに分けられています。

また、それぞれにベーシックとプロフェッショナルのレベル分けがされています。ベーシックでは、Android開発に必要な基礎的な知識が問われ、プロフェッショナルでは、業務アプリケーションを対象としたより高度で専門的な知識が問われます。
将来「アプリケーション開発がしたい」という人はアプリケーション技術者認定試験を、「オープンソース開発に携わりたい」という人はプラットフォーム技術者試験を受けましょう。

アプリケーションやプラットフォームの開発は難易度が高く、資格の取得も難しいと思われるかもしれませんが、実は学生でも開発可能なレベルかつ就職に有利な資格なので、コツコツ勉強して受験してみることをおすすめします。

オラクルJava認定資格(OJC)

オラクルJava認定資格は、プログラミング言語のJavaの知識・技術力を認定する資格です。
初級の「Bronze」、中級の「Silver」、上級の「Gold」に分けられ、Javaの習熟度をレベル別に証明できます。

初級のBronzeは実務経験がなくても、基礎的な文法やオブジェクト指向の理解があれば解くことができる問題が出題されますので、学生の方におすすめです。
また、Bronzeのみオンラインでの受験が可能です。

7. まとめ

IT業界におけるベンダーのことを総称して「ITベンダー」といい、ソフトウェアやハードウェアなどのIT製品やサービスを販売する会社のことを指します。ITベンダーには、企業自身で製品を開発している企業もあれば、他メーカーの製品を販売している企業もあり、種類はさまざまです。さらに、メーカーが自社製品に関する知識や理解度・スキルが十分にあることを認定する民間資格としてベンダー資格があり、客観的なスキルの証明として、エンジニアに重宝されています。

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