システムエンジニアにおすすめなプログラミング言語とは?プログラマーとの違いも解説

プログラミングを専門とするプログラマーほどの高度なスキルは必要ではないものの、就活対策に取り組むならプログラミング学習は不可欠と言えるでしょう。
本記事では、システムエンジニアにとってのプログラミング学習の重要性と、習得すべきおすすめの言語について詳しく解説します。また、プログラマーとの違いや、プログラミング以外に必要なスキルについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

- 1.システムエンジニアはプログラミング初心者でも就職できる職種
- 2.システムエンジニアとは
- 3.システムエンジニアにプログラミング学習が不可欠な理由
- 4.システムエンジニアにおすすめなプログラミング言語5つ
- 5.システムエンジニアに必要なプログラミング以外のスキル
- 6.まとめ
1.システムエンジニアはプログラミング初心者でも就職できる職種
システムエンジニアはIT系の職種の中では、プログラミング初心者からでも就職しやすい職種の一つです。多くのIT企業では、新卒採用や未経験者の採用において、プログラミングスキルよりも論理的思考力やコミュニケーション能力を重視する傾向があります。プログラミングスキルを持っているのが望ましいものの、コミュニケーション能力が乏しければ内定は見送られる可能性が高いでしょう。
また、入社後の研修制度が充実している企業が多く、基礎的なプログラミング知識から実務に必要なスキルまで段階的に学習できる環境が整っています。そのため文系出身でプログラミングに触れたことがない方であっても、システムエンジニアとして就職することは不可能ではありません。
ただし、プログラミングの基礎知識があることで、非現実的な設計・提案を防げるようになるほか、キャリアアップにも有利に働くので、就活中または就職直後の早い段階でプログラミング学習に取り組むことをおすすめします。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
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2.システムエンジニアとは
システムエンジニアとは、システム開発プロジェクトにおいて、要件定義・設計・テスト・マネジメントなどの上流工程を担当する職種です。開発現場でプログラミング作業に携わることは少なく、プログラマーと比べると仕事内容・役割・必要スキルにも違いがあります。
主に上流工程を担当する職種
システムエンジニアは、システム開発プロジェクトにおいて主に上流工程を担当する職種です。具体的には、クライアント企業の要求・要望を分析してプロジェクトの方向性をまとめる要件定義、システム全体の構成や各機能の詳細を決める基本設計・詳細設計、そしてプロジェクト全体のマネジメントなどが主な業務となります。
また、完成したシステムが要件を満たしているかを確認するテスト工程や、システム導入後の運用・保守も重要な仕事です。これらの工程では、プログラミング言語やIT知識に加えて、クライアント企業の経営課題を正確に理解し、ITを活用して解決へ導くことが求められます。
プログラミング作業に従事する機会は少ない
システムエンジニアが担当するのは、設計やマネジメント業務が中心となるため、実際にコードを書くプログラミング作業に従事する機会は比較的少ないのが現実です。多くの現場では、設計書・仕様書を作成した後は、プログラマーがその設計書にもとづいてコーディング作業を行います。
しかし小規模なプロジェクトやベンチャー企業などの人員が限られている現場では、システムエンジニアがプログラマーの仕事も兼任することがあります。また、客先でのデモや検証のための簡単なプログラムを書く場面もあります。プログラマーが作成したコードのレビューや、テスト・デバッグ作業でプログラミング知識が必要になることも多く、システムエンジニアとして長く活躍するならコードを理解する能力は必須といえるでしょう。
システムエンジニアとプログラマーの違い
システムエンジニアとプログラマーの最大の違いは、担当する工程と求められるスキルにあります。システムエンジニアは要件定義から設計、テスト・デバッグまでの幅広い工程を担当し、クライアント企業とのコミュニケーションやプロジェクトマネジメントスキルが重視されます。一方でプログラマーは、主にコーディング作業に特化し、高いプログラミングスキルと技術的な知見が求められます。
キャリアパスにも違いがあり、システムエンジニアはプロジェクトマネージャーやITコンサルタントへの道が開けやすく、プログラマーは特定の分野のスペシャリスト・エキスパートを目指すことが一般的です。ただし現場によってはシステムエンジニア・プログラマーの定義があいまいなことも多く、小規模なチームでは両方の仕事を兼ねるエンジニアがいることも珍しくありません。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
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3.システムエンジニアにプログラミング学習が不可欠な理由
次に、システムエンジニアにプログラミング学習が不可欠な理由について、以下の3つの観点から解説します。
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・非現実的な設計・提案を防げるから
・より正確な工数・スケジュールの見積もりができるから
・コードレビューを通じた品質管理で求められるから
これらの根拠を踏まえた上で、就活を見据えたプログラミング学習に取り組んでみましょう。
非現実的な設計・提案を防げるから
システムエンジニアがプログラミングの知識を身につけることで、現実的に実現が難しい設計や開発チームの負担を考慮しない提案を行うことを防げる効果があります。プログラミング知識が乏しい場合、理論上は可能でも実装が極めて困難な機能を設計・提案してしまう可能性があります。
こうした事態を避けるためにも、基礎的なプログラミングスキルを身につけておき、設計段階から円滑なプロジェクト進行に貢献することが求められるのです。そうすることで、開発途中でクライアント企業からの仕様変更が依頼されるなどのプロジェクトの手戻りを防ぎつつ、開発効率の向上・コスト削減にもつながります。
より正確な工数・スケジュールの見積もりができるから
システム開発の現場でのプログラミング経験を持つシステムエンジニアは、開発工数やスケジュールをより正確に見積もることができます。実際にコードを書いた経験があれば、提案する機能の実装にどのくらいの時間が必要か、どのような課題が発生する可能性があるかを具体的にイメージできるからです。
開発現場を経験するエンジニアとして要件定義・設計業務に取り組むことで、楽観的すぎる見積もりを避け、適度な余裕を持たせた現実的なスケジュールを作成することができるでしょう。その結果、プロジェクトの遅れや厳しすぎる納期による現場負担を軽減し、クライアント企業との信頼関係を構築することも可能になります。
コードレビューを通じた品質管理で求められるから
システムエンジニアにプログラミングスキルが求められる背景として、納品するプログラムの品質管理を担うコードレビューで必要とされることも理由の一つです。プログラミングの知識を活かして、コードの読みやすさ、保守性、セキュリティ対策などの課題を指摘しつつ、より品質の高いシステムを実現することができます。
また、最初に作成した設計書・仕様書の意図が正しく実装されているか、パフォーマンス上の問題がないかなど、設計者の視点からのレビューも可能になります。コードレビューを通じて開発システムの品質向上に貢献できることは、システムエンジニアとしての市場価値を大きく高めてくれるでしょう。
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4.システムエンジニアにおすすめなプログラミング言語5つ
システムエンジニアが習得しておきたいプログラミング言語として、おすすめされることが多いのは以下の5つです。
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・Python
・Java
・JavaScript
・Ruby
・C言語
それぞれの言語の特徴や学びやすさについてご紹介しますので、就活を見据えたプログラミング学習に活かしてみてください。
Python
Pythonは、システムエンジニアが最初に学ぶプログラミング言語として特におすすめです。シンプルで読みやすい構文により、プログラミング初心者でも短期間で基本的な概念を習得できるメリットがあるからです。データ分析、機械学習、Webアプリ開発、自動化スクリプトなど、幅広い分野で活用できる汎用性を備えた言語であり、高い将来性が見込まれることも魅力です。
システムエンジニアの業務においては、データ処理・分析作業も多く発生するので、Pythonの豊富なライブラリを活かして定型業務を自動化できると、大幅な業務効率化につながります。また、AI・機械学習分野での需要が急速に拡大している言語でもあるので、これらの分野に強いシステムエンジニアを目指したい方にもおすすめです。
Java
Javaは、企業向けの業務システム開発において最も広く使用されているプログラミング言語の一つです。オブジェクト指向の概念を学ぶのに適しており、大規模なシステム開発で重要となる設計思想を身につけることができます。「Write once, run anywhere」の理念にもとづいた言語であり、異なるプラットフォーム間での互換性が高く、企業の基幹システムで多く採用されています。
IT業界では長い歴史と豊富な実績を持つ言語なので、開発フレームワークが充実しており、短期間で効率的に開発するのにも適しています。JavaはAndroidアプリ開発にも使用できる言語なので、汎用性の高い言語を学びたい方や、スマホアプリ開発の分野にも挑戦してみたい方におすすめです。大手SIerを中心として求人数が多く、転職市場での需要も安定しているので、長期的なキャリア形成の観点からも習得するメリットの多い言語です。
JavaScript
JavaScriptは、Web開発において必須の言語であり、ユーザーの目に見える部分のフロントエンド開発、ユーザーの目に見えない部分のサーバーサイド開発まで幅広くカバーできるのが大きな特徴です。HTML/CSSといった初心者向けの言語とともに使用される機会が多く、近年のWebシステム開発ではJavaScriptの知識が不可欠となっています。
Node.jsに代表されるフレームワークの普及により、従来ではフロントエンド開発で用いられていたJavaScriptがサーバーサイドでも使用されるようになり、一つの言語でWeb開発全体を担当できるようになりました。React、Vue.js、Angularなどのフレームワークが充実しており、効率的な開発環境を構築することも可能です。また、JavaScriptはブラウザ上で直接実行できるため、学習環境を構築しやすく、初心者でも学習に取り組みやすい言語となっています。
Ruby
Rubyは、「プログラマーの幸福」を重視して設計された言語で、まるで自然言語のように直感的で書きやすい構文となっているのが特徴です。特にWebアプリ開発で人気の高い言語であり、「Ruby on Rails」と呼ばれるフレームワークにより、短期間で高品質なWebアプリを開発できる魅力があります。主にスタートアップ企業や中小企業でのWebサービス開発で使用されており、素早い開発スピードが求められる現場で人気です。
読みやすい構文で書かれるコードは、チーム開発で多くのエンジニアが携わる現場とも相性が良く、システムエンジニアが設計したシステムをプログラマーが実装する際の連携もスムーズに行えます。また、Rubyは日本で開発された言語であることから、日本語の情報が豊富で学習しやすい環境が整っているのも、プログラミング初心者の方にとっては大きなメリットとなるでしょう。
C言語
C言語は、プログラミングの基礎概念を深く理解するのに最適な言語です。コンピュータが動作する原理やプログラムの実行メカニズムなど、プログラミングの概念を掘り下げるならC言語が適しています。多くのプログラミング言語の開発でも用いられているC言語に精通しておくことは、新たな言語を学ぶ際にも役立つでしょう。
組み込みシステムやゲーム開発の分野では現在でも広く使用されており、IoT機器や制御システムの開発では欠かせない言語となっています。C言語の習得難易度は高めで、プログラミング初心者が最初に選択する言語としては不向きですが、プログラミングの本質的な理解を深めたい方におすすめです。
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5.システムエンジニアに必要なプログラミング以外のスキル
最後に、システムエンジニアに必要とされる、プログラミング以外のスキルについて解説します。
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・コミュニケーションスキル
・プレゼン・ヒアリングスキル
・問題解決スキル
これらのスキルを習得しておくことは、未経験からシステムエンジニアを目指す際に有利に働きますので、ぜひ参考にしてみてください。
コミュニケーションスキル
システムエンジニアにとって、コミュニケーションスキルは技術力と同じかそれ以上に重要なスキルです。クライアント企業の要求を正確に汲み取り、技術的な提案を分かりやすく説明する能力があると、システムエンジニアとして高く評価されます。特にIT知識の少ないクライアント企業に対して、専門用語を使わずにプロジェクト概要を伝える技術は欠かせません。
また、開発チーム内での情報連携や進捗共有、問題発生時の迅速な報告など、プロジェクトを円滑に進めるためのコミュニケーションを取ることも重要です。システムエンジニアは、異なる部署や外部のパートナー企業との調整業務も多く発生するので、相手の立場を理解し、Win-Winの関係を築く交渉力が必要とされます。
プレゼン・ヒアリングスキル
システムエンジニアは、クライアント企業への提案・プレゼンや要件定義・要件整理を行う機会が多い仕事でもあります。専門的な概念をわかりやすく伝えるプレゼンスキルがあれば、自然と説得力が生まれ、案件獲得や予算承認にもつながります。
また、プロジェクト開始後の仕様変更や手戻りを防ぐためにも、クライアント企業の真の要求を引き出すヒアリングスキルが役立ちます。クライアント企業の担当者が言語化できていない曖昧な要求を、具体化して提案する深掘り能力があると、取引先との信頼関係構築にもつながります。
問題解決スキル
システム開発プロジェクトでは、バグ・不具合の発生やスケジュール遅延など、さまざまなトラブルが発生します。システムエンジニアには、これらの問題を迅速かつ的確に解決する能力が求められます。チームメンバーとのやり取りを重ねながら問題の本質を把握しつつ、根本原因を特定しながら解決する姿勢が必要です。
一つのトラブルを乗り越えた後にも、同様の問題が再発するのを防ぐための仕組み作りに取り組みながら、円滑なプロジェクト進行を支えなければなりません。問題解決スキルは一朝一夕に身につくものではないため、日頃から問題解決スキルを磨く意識を持ちながら、課題・トラブルへ対処する経験を積むことが大切です。
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6.まとめ
システムエンジニアにとってプログラミングスキルは、より効果的な設計・提案を行い、プロジェクトを成功に導くために不可欠なスキルです。システムエンジニアが新たに学ぶなら、Python、Java、JavaScript、Rubyなどの言語が良いでしょう。
また、システムエンジニアには、プログラミングスキルやIT知識だけでなく、コミュニケーションスキルやプレゼン・ヒアリングスキル、問題解決スキルなど、プロジェクトを円滑に進めるためのビジネススキルも欠かせません。
これらのスキルをバランス良く身につけることで、市場価値の高いシステムエンジニアを目指すことができるので、ぜひ今後の就活やキャリアアップの参考にしてみてください。
ITエンジニアを目指す新卒学生向け就活エージェントならレバテックルーキー
レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。
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