
そこで本記事では、基本情報技術者試験が意味ないと言われる理由について5つの観点からご紹介します。基本情報技術者試験を取得するメリットや積極的に取るべき人の特徴についても解説しているので、就活対策の参考として役立ててください。
- 1.基本情報技術者試験が意味ないと言われる5つの理由
- 2.基本情報技術者試験を取得するメリット
- 3.基本情報技術者試験がおすすめな人の特徴
- 4.基本情報技術者試験を効率的に取るための勉強方法
- 5.まとめ
1.基本情報技術者試験が意味ないと言われる5つの理由
基本情報技術者試験が「取得しても意味ない」と言われる背景には、以下の5つの理由が考えられます。
-
・就活では人気が高く差別化が難しいから
・難易度が低いイメージがあるから
・出題内容が最新トレンドに合わないことが多いから
・プログラミングスキルの証明にはならないから
・IT企業では実務経験が重視されるから
一つずつ順番に解説しますので、これから基本情報技術者試験を勉強するかどうかの参考にしてみてください。
就活では人気が高く差別化が難しいから
基本情報技術者試験が意味ないと言われる理由として、就活では非常に人気の高い資格であり、ライバルとの差別化が難しいことが挙げられます。基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門に位置付けられることもあり、IT業界を目指す就活生からは高い人気を誇ります。特に大手企業やメガベンチャーに応募する場合、企業に応募する就活生の多くが基本情報技術者試験を保有している状態になり、周囲の応募者に埋もれてしまう可能性が高いのです。
IT業界では、もともと保有資格よりもこれまでの開発経験や実績が重視される傾向にあります。基本情報技術者試験を取得するために勉強する時間を使うなら、実践的なプログラミングスキルを磨き、個人開発に取り組んだり、IT企業のインターンでシステム開発の現場を経験したりした方が就活を有利に進めやすくなります。
こうした背景から、基本情報技術者試験を積極的に取るのは意味がないと言われることがあるのです。
難易度が低いイメージがあるから
基本情報技術者試験は業界での知名度が高い資格ではあるものの、資格自体の名称や難易度のイメージから、取得するハードルが低く誰でも取れる資格のような印象を持たれがちです。IT企業の面接官にとっても、基本情報技術者試験は取得するハードルの低い初心者向けの資格であり、履歴書に書かれていても好印象につながらないと判断するケースは少なくありません。
しかし実際には、基本情報技術者試験は未経験・初心者から容易に取得できる難易度ではなく、合格率も約40%台と低めに分類されます。こうした事実を十分に理解している企業からは、新卒採用の段階で基本情報技術者試験を保有していることは、非常にポジティブに評価されます。
そのため基本情報技術者試験を取得しても意味がないということはなく、就活を有利に進められる可能性は十分に考えられるのです。
出題内容が最新トレンドに合わないことが多いから
基本情報技術者試験は、最新のIT業界のトレンドに追いついていないことを理由に、取得しても意味がないと言われることがあります。システム開発で必要とされる最新のプログラミング言語や業界トレンドが出題範囲に含まれていないため、取得したとしてもエンジニアやプログラマーとして即活躍できるわけではないと考えられているのです。確かにIT業界の変化は激しく、現役エンジニアであっても最新のトレンドを追い続けるのは簡単なことではありません。
しかしIT業界で必要とされる基礎的なIT技術や土台となるIT知識は、いつの時代も変わらない性質があります。注目度の高いプログラミング言語や最新の開発ツールを使う上で欠かせない最も基礎となる知識が問われるのが、基本情報技術者試験の特徴なのです。そのため時代遅れだからという理由で基本情報技術者試験を取らないのはナンセンスと言えるでしょう。
プログラミングスキルの証明にはならないから
基本情報技術者試験が意味ないと言われる理由として、プログラミングスキルの証明にならないことが挙げられます。基本情報技術者試験は、科目Bの出題範囲にプログラミングの基礎を問う問題が含まれますが、特定のプログラミング言語を扱うスキルに長けていることを証明できる資格ではありません。しかし、システム開発の現場では、開発する製品に応じたプログラミング言語の習得が求められ、新卒採用においても高いプログラミングスキルを持った人物は高く評価される傾向にあります。
だからこそ、基本情報技術者試験だけで就活を有利に進めるのは難しく、即戦力として活躍できることを証明するようなプログラミングスキルを身につける必要があるのです。IT業界では、「Ruby技術者認定試験」や「HTML5プロフェッショナル認定試験」など、各プログラミング言語ごとの認定資格が豊富に用意されています。
保有資格でライバルとの差別化を図るなら、こうしたプログラミング言語ごとの認定資格の取得も視野に入れてみると良いでしょう。
IT企業では実務経験が重視されるから
基本情報技術者試験に限らずIT業界では、保有資格の有無よりも、これまでの開発経験や実績が評価されやすい傾向にあります。たとえ難易度の高い難関資格を保有していたとしても、入社後の開発現場で即戦力として活躍できるような個人開発の経験やインターン経験がある学生の方が、高く評価されやすいのです。
そのため、すでに高いプログラミングスキルを身につけていて、開発経験も豊富な方に対しては、あえて基本情報技術者試験を取得しても意味はないとアドバイスされることがあります。こちらのケースはネガティブな意味ではなく、ポジティブな意味でのアドバイスであり、保有資格を増やすよりも今のプログラミングスキルをさらに伸ばした方が、就活では有利になるのも事実です。
こうした背景も踏まえて、資格取得を目指すのか、プログラミングスキルを磨くことに力を入れるのかを検討してみると良いでしょう。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
2.基本情報技術者試験を取得するメリット
基本情報技術者試験は、取得しても意味ないと言われることがある一方で、就活においては以下のようなメリットが期待できる資格でもあります。
-
・IT業界で必要なIT知識を効率的に学べる
・資格手当により収入がアップする
・高い志望意欲をアピールできる
一つずつ詳しく解説しますので、基本情報技術者試験を学ぶかどうかを考える参考にしてみてください。
IT業界で必要なIT知識を効率的に学べる
基本情報技術者試験を勉強することは、IT業界で必要となるIT知識の基礎を効率的に学べるメリットがあります。基本情報技術者試験は国家資格の一つとして、幅広い分野のIT知識を漏れなくチェックするための試験内容となっています。そうした基本情報技術者試験に合格するための勉強に取り組むことは、市販の入門書や動画サイトを使ってIT知識を学ぶ場合と比べて、体系的にまとめられた出題範囲の中でより効率的にインプット学習に取り組めるメリットがあるのです。
たとえ基本情報技術者試験の資格が意味ないと言われるような、競争率の高い大手企業やメガベンチャーへの就職を目指す場合にも、入社後に必要となる知識を効率的に学ぶための手段として資格試験を活用するのがおすすめです。企業の選考でライバルと差別化するための資格としてではなく、基本的なIT知識を効率的に学ぶための手段としてであれば、どんな就活生にもおすすめできる資格となっています。
資格手当により収入がアップする
基本情報技術者試験は、IT企業が資格手当や報奨金を設定するボーダーラインとなっているケースが多いです。基本情報技術者試験よりも難易度が低いITパスポート試験やMOSでは資格手当が支給されないが、基本情報技術者試験を含めた難易度の高い資格には資格手当を支給している企業が多いのです。資格手当は月5,000円程度、報奨金は月3万円程度を設定している企業が一般的で、資格取得を通じて将来の年収アップに直結するメリットが得られます。
基本情報技術者試験で学んだ知識をベースとして、より上位に位置する応用情報技術者試験やITストラテジスト試験、プロジェクトマネージャ試験などの資格を取得することができれば、さらに資格手当が充実する可能性が高いです。基本情報技術者試験の受験料は7,500円(税込み)であり、独学で市販の参考書・問題集を活用して勉強すれば、費用を抑えながら資格を取得して将来の年収アップを目指すこともできます。
このように費用対効果に優れた資格であることも、就活の場では高い人気を誇る一因なのです。
高い志望意欲をアピールできる
基本情報技術者試験を取得するメリットとして、企業の面接でIT業界に対する高い志望意欲をアピールできることが挙げられます。基本情報技術者試験はIT系の国家資格の中では難関資格というわけではありませんが、文系や未経験から合格を目指す場合には、長期的な学習スケジュールを立てた上で勉強に取り組まなければなりません。
こうした長期的な視野を持ってIT業界に必要な資格を取得する姿勢は、IT業界に対する高い志望意欲の表れであると評価されやすいのです。そのため面接の場でも、保有資格として積極的にアピールするというよりも、基本情報技術者試験の勉強に取り組む上で苦労したことや大変だったエピソードについて自己PRに取り入れると、より魅力的なアピールにつながるのでぜひ実践してみてください。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
3.基本情報技術者試験がおすすめな人の特徴
ここからは基本情報技術者試験を取る意味がある方、勉強することをおすすめしたい人の特徴についてご紹介します。
-
・文系・未経験からIT業界を目指す人
・資格手当が充実した企業に就職する人
・上位資格の取得を目指す人
これらの項目に当てはまる人ほど基本情報技術者試験を取る意義が大きくなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
文系・未経験からIT業界を目指す人
基本情報技術者試験を取るのがおすすめな人の特徴として、文系・未経験からIT業界を目指す人が挙げられます。文系・未経験でIT系の知識をほとんど持たない方にとっては、基本情報技術者試験は幅広くIT知識を習得するのに最適な資格です。何の目標も定めることなく独学で勉強するよりも、基本情報技術者試験の合格というゴールを決めていた方が、高いモチベーションを維持しながら勉強に取り組めるでしょう。
また、企業の選考においては、情報系出身の方が基本情報技術者試験をアピールする場合と比べて、文系出身の方が基本情報技術者試験を取得したことをアピールする場合には、面接官からの印象が良くなるメリットもあります。文系出身にも関わらず未知の分野を学ぼうとする姿勢から、高い志望意欲を持った人物であると評価されやすくなるからです。
資格手当が充実した企業に就職する人
基本情報技術者試験は、資格手当が充実した企業への就職を目指す人にも最適な資格です。基本情報技術者試験を取得することで月5,000円の資格手当が支給されるなどの制度がある場合、就活対策として取得しておくことで、選考で有利に働く可能性があることに加えて、入社後の初任給がアップする効果が期待できます。一石二鳥のメリットが得られるので、就活対策をスタートする段階で最初に取得することをおすすめします。
資格手当が用意された企業かどうかを調べるために、事前に大体の第一志望群を絞り込んでおく必要があります。資格対策に取り組む前に、入社したい企業を具体的にリストアップしておくと効果的です。
上位資格の取得を目指す人
基本情報技術者試験は、IPAが実施する応用情報技術者試験やプロジェクトマネージャ試験など、より上位の資格取得を目指す方にも向いています。IT系の難関資格を取得するための基礎知識を効率的に身につけられるので、徐々にステップアップしながら就職や転職に役立つ保有資格を増やすことができます。
特に応用情報技術者試験に合格した場合、ITストラテジスト試験やプロジェクトマネージャ試験などの上位資格を受験する際に、一部の科目が免除される制度を利用できます。IT業界で歩みたいキャリアパスに応じて、最終的に取得したいIT資格を定めた上で、どのようなロードマップで資格対策に取り組めば良いのかプランを立てておくと良いでしょう。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
4.基本情報技術者試験を効率的に取るための勉強方法
最後に、基本情報技術者試験を効率的に取得するための勉強方法をご紹介します。
-
・公式HPのサンプル・公開問題に目を通しておく
・学習サイトや動画サイトで基礎を身につける
・独学が苦手な場合は資格講座を利用する
上記の試験対策を実践しながら、なるべく短期間かつ費用を抑えながら資格取得を目指してみてください。
公式HPのサンプル・公開問題に目を通しておく
基本情報技術者試験を目指すなら、まずは公式ホームページでチェックできるサンプル問題・公開問題に目を通しておくことをおすすめします。基本情報技術者試験の本番でどのようなレベルの問題が出題されるのか、そのためにどのくらいの勉強量に取り組めば良いのかを把握する上で、実際に出題されている問題をチェックするのは非常に有効だからです。
テキストや参考書を使ってインプット学習に取り組む際にも、問題を解きながら勉強するアウトプット学習を通じて、記憶の定着を図ると良いでしょう。
学習サイトや動画サイトで基礎を身につける
文系未経験から基本情報技術者試験を目指す際には、基礎的なIT知識についての理解を深めるために、オンライン上の学習サイトや動画サイトを活用することをおすすめします。基本情報技術者試験を勉強する初心者向けに、イラストやアニメーションを使ってIT技術について解説してくれるコンテンツを活用することで、資格対策の勉強に挫折しにくくなるメリットがあります。
試験範囲全体の基礎的な理解が深まった段階で、参考書やテキストを使った本格的な勉強に取り組む流れを意識すると、スムーズに学習を進められるはずです。
独学が苦手な場合は資格講座を利用する
独学が苦手な方や独学に挫折した経験がある方は、基本情報技術者試験に対応した資格講座を利用するのも一つの選択肢です。基本情報技術者試験の勉強に取り組むにあたって、困った時にすぐに相談できる講師がいることは、IT系に詳しくない方が無理なく資格対策に取り組むために役立ちます。
基本情報技術者試験は就活で人気の資格であることから、カリキュラムに力を入れている専門学校や通信講座も多いので、予算やサポート内容に合わせて最適なスクールを選んでみてください。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
5.まとめ
基本情報技術者試験が意味ないと言われる理由には、以下の5つが挙げられます。
-
・就活では人気が高く差別化が難しいから
・難易度が低いイメージがあるから
・出題内容が最新トレンドに合わないことが多いから
・プログラミングスキルの証明にはならないから
・IT企業では実務経験が重視されるから
一方で基本情報技術者試験を取得するメリットには、IT業界で必要となるIT知識を効率的に学べることや、資格手当を用意している企業であれば収入アップに直結することなどが挙げられます。文系未経験からIT業界を目指す人や、上位資格の取得も視野に入れている人にとっては、特におすすめできる資格となっています。
こうしたメリットも踏まえた上で、基本情報技術者試験を取るかどうかを考えてみてください。
ITエンジニアを目指す新卒学生向け就活エージェントならレバテックルーキー
レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。
就活アドバイザーに相談してみる