応用情報技術者試験が意味ないと言われる5つの理由!取得メリットや取るべき人の特徴も

応用情報技術者試験が意味ないと言われる5つの理由!取得メリットや取るべき人の特徴も
応用情報技術者試験は、IT系の国家資格では難関資格とされる難易度であり、取得すれば就職・転職の際に有利に働く資格としても評価されています。合格率は20%台と低めで膨大な勉強時間が求められる資格ですが、一度取得できればその後のキャリア形成でも有利に働くでしょう。

しかし一方で、「応用情報技術者試験は意味ない」と言われることがあるのも事実です。IT系の国家資格の中では難易度が高く、知名度も高い資格にも関わらず、なぜネガティブな意見が集まるのでしょうか。

本記事では、応用情報技術者試験が意味ないと言われる理由を5つの観点からご紹介しながら、資格取得のメリットや積極的に受験すべき人の特徴についてもご紹介します。

1.応用情報技術者試験が意味ないと言われる5つの理由

応用情報技術者試験を勉強するのは意味がないと言われる理由に考えられるのは、以下の5つです。
 

  • ・難易度が高く学習効率が悪いから

    ・専門分野・独占業務がないから

    ・プログラミング・ビジネススキルの証明にならないから

    ・IT業界以外では評価されにくいから

    ・エンジニアは経験・実績が評価されやすいから


それぞれ順番に解説しますので、ネガティブな意見の背景にある根拠を理解しておきましょう。

難易度が高く学習効率が悪いから

応用情報技術者試験は、実務経験を持たない学生にとっては非常に難易度が高く、学習効率が悪化しやすいため、就活対策で取るのは意味ないと言われることがあります。応用情報技術者試験はIT系未経験から取得するには500時間もの勉強量が必要と言われることもあり、就活生にとっては資格対策が大きな負担になりやすいのです。これだけの時間を一つの資格対策だけに費やすよりも、プログラミングスキルを磨いたり、TOEICのスコアを伸ばしたり、あるいはアルバイト・インターンでIT企業の仕事を経験したりした方が、就活で有利に働く可能性も高いです。

応用情報技術者試験の資格自体は決して意味ない資格というわけではないが、費用対効果や効率性を考えると、就活対策で目指すのはおすすめしないという意見は少なくないのです。就活と並行して応用情報技術者試験の勉強は続けつつ、ITエンジニアとして就職後、スキルアップを兼ねて応用情報技術者試験の取得を目指すのがおすすめです。

専門分野・独占業務がないから

応用情報技術者試験はIT系の国家資格ではあるものの、司法書士や宅建士、社労士のように独占業務が認められている資格ではないことを理由として、取得するのは意味ないと言われることがあります。応用情報技術者試験の資格がなければ就職できない職種も存在せず、ほかの難関国家資格と比べるとランクが落ちるように感じられるかもしれません。

しかし応用情報技術者試験は、IT業界では非常に知名度が高く、ITエンジニアなら取得のために多大な努力を必要とする資格であることをよく知っています。そのため就職・転職で評価されやすいことは間違いなく、将来のキャリア形成でも有利に働きます。そのため独占業務がないことを不安に感じる必要はなく、積極的に資格取得に取り組むことをおすすめします。

プログラミング・ビジネススキルの証明にならないから

応用情報技術者試験の資格があるだけでは、実践的なプログラミングスキル・ビジネススキルを持っていることの証明にならないことを指して、取得しても意味ないと言われることもあります。IT業界で特に必要とされるのは、システム開発の現場で活かせるプログラミングスキルや、クライアント企業と円滑にやり取りするためのコミュニケーションスキルです。これらのスキルをアピールできなければ、どれだけ華やかな履歴書を用意したとしても、企業からの評価が上がりにくいのは事実です。

そのためIT業界を目指す就活では、プログラミングスキルやビジネススキルのアピールに力を入れる必要はあるものの、だからと言って応用情報技術者試験の資格がまったく意味がないわけではありません。応用情報技術者試験の資格をアピールしつつ、高いプログラミングスキルやコミュニケーションスキルを持っていることをアピールすることが、最も好印象を得られることを覚えておきましょう。

IT業界以外では評価されにくいから

IT業界以外では評価されにくい資格であることを理由に、応用情報技術者試験を勉強するのは意味ないと指摘されることもあります。応用情報技術者試験は、IT業界では高い知名度を誇り、就職・転職で評価されやすい資格ですが、IT業界以外では高評価を得にくいのは事実です。IT業界以外に就職するなら、ITパスポート試験や情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験があるだけでも有利に働きます。

IT業界以外への就職も視野に入れているのであれば、確かに応用情報技術者試験を取得するのは避けた方が良いでしょう。応用情報技術者試験は経験豊富な現役エンジニア向けの資格なので、ITエンジニアとして就職した後に応用情報技術者試験の取得を目指しても遅くはありません。

エンジニアは経験・実績が評価されやすいから

応用情報技術者試験に限らずIT資格全般が意味ないと言われる理由として、エンジニアの採用では経験・実績が評価されやすいことが挙げられます。多くのIT企業では、応募者の保有資格よりも過去の開発経験・実績を重視する傾向にあり、新卒採用においても個人開発に取り組んだ経験がある人や、インターンでシステム開発の現場を経験している人の方が、応用情報技術者試験を持っている人よりも評価されやすい傾向にあります。

そのため応用情報技術者試験の取得だけに力を入れるのは、就活対策としては意味が薄くなってしまうのは事実です。応用情報技術者試験に合格した上で、個人開発の経験や開発現場で働く経験を積むことができると、大手企業やメガベンチャーを含めてさまざまな人気企業からの内定を目指せるでしょう。

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2.応用情報技術者試験の基本情報

そもそも応用情報技術者試験とは、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が運営する国家資格の一つであり、4段階の難易度のうちレベル3に分類される難関資格です。春・秋の年2回の試験日程が設けられており、筆記による試験が行われます。受験資格は設けられていないので、「基本情報技術者試験に合格しないと、応用情報技術者試験を受けられない」というわけではありません。

応用情報技術者試験の合格率は20%ほどとなっており、特に午後に行われる記述式の試験が鬼門となっています。IT系の知識や実務経験があれば独学でも合格可能な資格ではあるものの、IT系初心者の方が合格を目指すのであれば、資格スクールのコース・通信講座を利用した方が効率的に勉強しやすい資格となっています。

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3.応用情報技術者試験を取得するメリット

ここからは応用情報技術者試験を取得するメリットについて、以下の5つの観点から解説します。
 

  • ・高度なIT知識を網羅的に学べる

    ・国家資格の一部科目が免除される

    ・就職・転職でのアピール材料になる

    ・午後試験を通じて実践的なスキルが身につく

    ・資格手当・報奨金が支給されやすい


これらのメリットを踏まえ、IT業界を目指すのであれば、応用情報技術者試験は決して意味ない資格ではないことを理解しておきましょう。

高度なIT知識を網羅的に学べる

応用情報技術者試験を受験するメリットとして、高度なIT知識を網羅的に学べることが挙げられます。国家資格として体系的にまとまったシラバスをもとに試験が行われるため、資格対策の参考書や過去問はITエンジニアに必要な知識が網羅的にまとまっているという特徴があります。そうした教材を使って資格対策に取り組めるので、効率的にIT知識を学ぶのに最適なのです。市販されているエンジニア向けの入門書などを使ってIT技術について学ぶ場合と比べれば、応用情報技術者試験を活用した方が記憶に定着させやすくなるでしょう。

また、応用情報技術者試験は年2回の明確な試験日程が決まっていることもあって、ゴールが明確で試験勉強のモチベーションを維持しやすいのもメリットに挙げられます。

国家資格の一部科目が免除される

応用情報技術者試験を取得すると、IPAのレベル4に分類される高度試験や、中小企業診断士などの別の国家資格において、一部科目の免除を受けられるメリットがあります。たとえば上位資格の一つである情報処理安全確保支援士試験では、午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後の3つの時間帯で試験が行われますが、応用情報技術者試験を取得して2年間は午前Ⅰの試験が免除されて試験科目を一つ減らすことができるのです。

その結果、試験合格のハードルが下がり、最難関資格の難易度を下げて受験できるメリットがあります。応用情報技術者試験の合格をゴールとするのではなく、上位資格の取得や別の国家資格の取得も視野に入れている場合には、この免除制度は非常に魅力的なものとなるでしょう。

就職・転職でのアピール材料になる

応用情報技術者試験の資格は、就職・転職での強力なアピール材料になるメリットもあります。応用情報技術者試験はIT系の国家資格の中でも難易度の高い難関資格に分類されるため、取得できる人材の数は限られており、希少性の高い資格です。強力なライバルが集まる大手企業やメガベンチャーを除けば、多くのIT企業でライバルとの差別化を図ることができるでしょう。

ただし応用情報技術者試験の資格があるだけですぐに内定を獲得できるとは限らず、人物面や企業との相性、プログラミングスキルや開発経験などもチェックされることが多いです。そのためプログラミングスキルを磨いたり、面接対策に力を入れたりすることも欠かさないようにしましょう。

午後試験を通じて実践的なスキルが身につく

応用情報技術者試験の中でも難易度の高い午後の記述試験では、暗記学習で身につけられるIT知識にとどまらない実践的なスキルを身につけられるメリットがあります。四肢択一で回答できる午前試験と比べると、午後試験の記述式では応用力・実践力が問われる構成となっているため、合格ラインを突破できるスキルを身につけることで、ITエンジニアとして入社後も即戦力として活躍できる資質を培うことができるのです。

これは未経験・初心者からIT企業に応募する場合に、実務経験が不足している点をカバーできるだけのアピールポイントとなります。文系出身の方やIT系未経験の方など、経験不足の方ほど応用情報技術者試験を取得するメリットは大きくなるのです。

資格手当・報奨金が支給されやすい

応用情報技術者試験は、多くのIT企業で資格手当・報奨金の対象となっており、収入アップに直結するメリットがあります。資格手当の金額は企業によって異なりますが、月1万円ほどの支給額が設定されていることが多く、資格を取得することで年12万円の収入アップも期待できます。充実した資格手当を用意しているIT企業に入社する場合には、選考でのアピールポイントになるだけではなく、入社後にはすぐに収入アップという形でリターンが得られる資格なのです。

ITパスポート試験や基本情報技術者試験と比べて難易度が高い難関資格ということもあり、高額な資格手当・報奨金を設定しているケースも多く、7,500円(税込)の受験料とテキスト代のみの独学で費用を抑えながら合格を果たすことができれば、非常に費用対効果に優れた自己投資になるでしょう。

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4.応用情報技術者試験を取る意味がある人の特徴

最後に、応用情報技術者試験を取る意味がある人、資格取得に向いている人の特徴についてもご紹介します。
 

  • ・科目免除対象の国家資格を受ける予定がある人

    ・文系・初心者からIT業界を目指す人

    ・IT業界でステップアップを叶えたい人


一つひとつ詳しく解説しますので、自分に当てはまるポイントがあるかどうかをチェックしてみてください。

科目免除対象の国家資格を受ける予定がある人

応用情報技術者試験は、科目免除の対象となる国家資格を受ける予定がある人には非常に意義のある資格となります。IPAの高度資格や情報処理安全確保支援士試験など、応用情報技術者試験で学んだ知識を活かしつつ科目免除を利用できる資格を目指す場合には、最難関資格の取得ハードルを大きく下げることも可能です。中小企業診断士や弁理士の受験科目も一部免除されるため、これらの資格を目指す予定がある方にも適しています。

ただし、科目免除の申請ができるのは、応用情報技術者試験を取得してから2年間であることに注意しましょう。応用情報技術者試験に合格してからすぐに次の資格の合格を目指せるよう、短期集中的に資格対策に取り組むことをおすすめします。

文系・初心者からIT業界を目指す人

応用情報技術者試験は、文系・初心者からIT業界を目指す方にも適しています。資格なしで独学することは難しい専門的なIT知識を学ぶことができるほか、未経験から応用情報技術者試験に合格する実績をアピールすることで、ITエンジニアとしての資質の高さを伝えるのに役立つからです。難関資格を長期的な学習スケジュールを立てながら取得した経験は、IT業界への高い志望意欲を持っていることのアピールにもなります。

ただし応用情報技術者試験の資格自体が、経験豊富なITエンジニアを対象としているため、未経験からの場合は非常に合格のハードルが高くなることを理解した上で、資格対策に取り組むようにしましょう。

IT業界でステップアップを叶えたい人

応用情報技術者試験は、IT業界においてより専門性の高い職種を目指したり、高収入の求人に転職したりと、業界内でのステップアップを目指したい方にも最適です。応用情報技術者試験の資格は、社内の人事考課や転職活動でも評価されやすい資格なので、実務経験や開発実績とともにアピールすることで、理想の働き方を実現しやすくなるメリットもあります。

応用情報技術者試験で学んだ知識や、前述の科目免除のメリットも活かして、さらなる上位職種を取得しておくこともキャリアアップのためには有効です。IT業界で今後も長く活躍していきたい人ほど意味のある資格なので、積極的に合格を目指してみてください。

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5.まとめ

応用情報技術者試験を勉強するのは意味ないと言われる理由として、本記事では以下の5つをご紹介してきました。
 

  • ・難易度が高く学習効率が悪いから

    ・専門分野・独占業務がないから

    ・プログラミング・ビジネススキルの証明にならないから

    ・IT業界以外では評価されにくいから

    ・エンジニアは経験・実績が評価されやすいから


一方で応用情報技術者試験を勉強するメリットとして、高度なIT知識を網羅的に学べることや上位の国家資格の一部科目が免除になる点、資格手当・報奨金で収入アップにつながりやすい点などが挙げられます。科目免除の対象となる国家試験をこれから受ける予定がある方や、文系・初心者からIT業界を目指す方にとっては大きな意味のある資格ですので、積極的に受験することをおすすめします。

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