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1.SESの仕事内容とは?
SESとは”System Engineering Service”の頭文字を取ったもので、クライアント企業の要望に応じてエンジニアを派遣する契約のことを指します。SESを事業として手掛けているのが「SES企業」であり、未経験から入社しやすいことから、SES企業は就活における人気の業種の一つとなっています。
SESで働くエンジニアは、SIerと呼ばれる受託開発企業のエンジニアとほぼ同様の仕事内容に携わります。しかし上流工程の仕事内容が少なく、下流工程の仕事内容が多い傾向にあるほか、プロジェクトごとに職場が変わるので、それに伴って仕事内容も変化するのが特徴です。
客先常駐エンジニアとして派遣されて働く
SES企業で働くエンジニアは、「客先常駐エンジニア」とも呼ばれます。客先常駐とは、在籍しているSES企業のオフィスで働くのではなく、SES契約を結んだクライアント企業のオフィスに派遣されて働くことを指します。通勤の際には、毎日SESへ出社するのではなく、自宅からクライアント企業のオフィスへ出社して、退勤の際にも同様に自宅へ直帰するのが特徴です。
ただしSES企業によっては、普段は客先常駐エンジニアとして働いている社員を集め、交流会やイベントを開催するための「帰社日」が設けられていることがあります。客先常駐エンジニアは、クライアント企業に所属する社員ではなく、SES企業のオフィスに勤務するわけでもないため、組織への帰属意識が低下しやすい働き方です。そうした帰属意識の低下を補うために、帰社日を設けて社員同士が交流する場を作っているのです。
SIerで働くエンジニアとほぼ共通
SESで働くエンジニアの仕事内容は、実はSIer(受託開発企業)で働くエンジニアの仕事内容とほぼ同一です。SESエンジニアが派遣されるのは、主にSIerのクライアント企業であり、受託開発のために足りない人手を補うためにSESが利用されています。
そのためSESエンジニアが派遣されるのはSIerの開発現場ということになり、SIerで働くエンジニアと仕事内容はあまり変わらないのです。
ただしSESエンジニアは、主に開発現場での下流工程の人手不足を補うために利用されます。プログラミング作業やバグを探すテスト作業が中心となり、要件定義やシステム設計といった上流工程に携わる機会は少ないことが、SIerに所属するエンジニアとの大きな違いです。
プロジェクトごとに仕事内容は大きく変化
SESエンジニアの仕事内容は、担当するプロジェクトによって大きく変化することがあります。SES契約は、派遣される期間が決められている契約形態であり、契約が終了したら別の現場へと派遣されるのが一般的です。プロジェクトの切り替わりとともに働くオフィスが変わり、担当するシステム開発案件も刷新されます。
そのため一つの企業に在籍していながらも、担当する仕事内容は随時変化することがSESエンジニアの大きな特徴となっています。
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2.SESの仕事内容を案件事例ごとに解説
続いて、SESで働くエンジニアの仕事内容について、担当する案件ごとにご紹介します。SES企業に入社後の働き方のイメージを把握しておきたい方は、ぜひ参考にしてください。
プログラマー案件
SESの仕事内容で最も一般的なのは、プログラマー案件です。SIer勤務のプログラマーと同様の仕事内容に携わる案件で、習得したプログラミングスキルを活かしてコードを書く作業を担当します。使用するプログラミング言語は現場によって異なるため、案件ごとに異なるスキルが要求されることもあります。
プロジェクトが変わるたびに新たなプログラミング言語を習得しなければならないこともありますが、その分だけプログラマーとしてのスキルアップにつながるメリットもあります。
関連記事:新卒でプログラマーになるには?未経験でもなれる?就活に向けてやるべきこと
テスター・デバッガー案件
SESの仕事内容では、テスター・デバッガーとしての案件も多いです。プログラマーにより構築されたシステムが仕様書通りに動作するかどうか、バグや不具合は残っていないかを確認し、プログラムの品質を向上させるのが仕事です。
プログラムのテスト作業では、入念なテスト計画・テスト設計を作成し、テスターのチームが連携しながら動作確認を実施します。地道な作業の連続となるため、高い忍耐力と集中力が求められる仕事内容です。テスト結果はレポートにまとめて報告する必要があるので、文書作成スキルも必要となります。
インフラエンジニア案件
SESの仕事内容として、インフラエンジニアとしての役割が求められる現場もあります。サーバーやネットワークといったITインフラの保守・運用や監視業務を担当するのが一般的です。企業がITサービスを提供・開発するために欠かせないITインフラを守る、やりがいある仕事内容です。
具体的な仕事内容は、サーバーエンジニアやネットワークエンジニアが携わる業務と共通しています。案件によっては、クラウドエンジニアやセキュリティエンジニアの仕事内容が任されることもあります。
関連記事:インフラエンジニアとは?仕事内容・必要スキルと就活のポイントを紹介
システムエンジニア案件
SESで働くエンジニアの中には、システムエンジニアとしての仕事内容を任されることもあります。システムエンジニアは、システム開発における上流工程を担当し、クライアント企業へのヒアリングや要件定義、設計書の作成などに携わります。
主にSIer勤務のエンジニアが担当することの多い仕事内容ですが、派遣先のクライアント企業との信頼関係が構築できている場合や、高いスキル・実績が認められている場合には、SESエンジニアが担うこともあります。プログラミングスキルだけではなく、マネジメント能力やコミュニケーション能力も必要とされ、大きな責任が求められる仕事内容です。
関連記事:新卒で目指すべきなのはシステムエンジニアかプログラマーか?
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3.SES企業のエンジニアとして働くメリット
続いて、SES企業へ入社して、客先常駐エンジニアとして働くメリットについて、下記の3つの観点からご紹介します。
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・転職せずにさまざまな現場を経験できる
・企業・エンジニアとの豊富なコネクションを築ける
・未経験でも就職しやすい
一つひとつ詳しく解説しましょう。
転職せずにさまざまな現場を経験できる
SESのエンジニアとして働くメリットとして、一つの企業に在籍しながらさまざまな現場を経験できることが挙げられます。SESでは正社員のエンジニアとして採用され、SES契約でクライアント企業のオフィスへ派遣されます。似たような働き方の派遣社員よりも待遇が良いことも多いので、安定した職場環境で働けるメリットがあります。
SIerのエンジニアとして入社した場合、自社の開発現場しか経験することができず、他社で経験を積もうと思ったら転職する必要がありました。しかしSESであれば、転職活動なしで数多くの開発現場を見て回り、エンジニアとしての視野を広げることができるのです。
企業・エンジニアとの豊富なコネクションを築ける
SESで働くエンジニアは、派遣先のクライアント企業や、そこで働くエンジニアとのコネクションを築けることも大きなメリットです。プロジェクトが切り替わるごとに新たな出会いが生まれるので、人との関わりを楽しめる方であれば、幅広く人脈を開拓できる魅力があります。
SESエンジニアとして構築してきたコネクションは、将来フリーランスとして独立した際に優先的に案件を紹介してもらえるなど、大きな財産になることも多いです。ゆくゆくは起業・独立したいと考えている方にとっては、SES企業で働くメリットは非常に大きいものとなるでしょう。
未経験でも就職しやすい
SES企業は、未経験から入社するハードルが低く、内定を取りやすいのもメリットです。SES企業は豊富なエンジニアを抱えるほど派遣できるクライアント企業も多くなり、売上が安定する傾向にあります。そのため若手の未経験エンジニアを大量募集し、丁寧な研修を実施する企業が多いのです。
そのため就活時点でプログラミングスキルに自信がない方や、文系出身で就活に不安がある方は、SES企業を就職先の候補としてみるのもおすすめです。
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4.SES企業のエンジニアとして働くデメリット
SES企業には数々の入社メリットがある一方で、次のようなデメリットもあることを押さえておく必要があります。
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・帰属意識が薄れてモチベーションが下がりやすい
・プロジェクトごとの環境の変化がストレスになる
・下請け案件が多く収入水準が低い
上から順番に解説しますので、SESエンジニアの大変な面も理解したうえで、SES企業への就活に臨みましょう。
帰属意識が薄れてモチベーションが下がりやすい
SES企業で働くエンジニアは、クライアント企業のオフィスに派遣されて働くものの、クライアント企業に雇われている立場ではありません。雇用主はSES企業ではありますが、SES企業のオフィスは帰社日を除いてほとんど訪れることがなく、自分がどの組織に所属しているのかが実感しにくくなる傾向にあります。
そのため人とのつながりを重視するタイプの方は、SESエンジニアの働き方に対して孤独感を抱きやすく、ストレスによって仕事のパフォーマンスも低下してしまう可能性があります。独立志向が強く、将来はフリーランスになりたいと考えている方には大きな影響はないかもしれませんが、周囲の人とのつながりや組織への帰属意識を大切にするタイプの方は要注意です。
プロジェクトごとの環境の変化がストレスになる
SESエンジニアは、プロジェクトにアサインされるたびに異なる環境へ派遣されることになります。職場環境の変化を楽しめる方であればメリットになりえるものの、環境の変化にストレスを感じるタイプの方にとっては、致命的なデメリットになることも考えられます。
SES契約は3ヶ月〜半年ほどの短期間で終了するケースが多く、年に何回も環境の変化を経験するエンジニアも少なくありません。そうした環境でもストレスを抱えることなく、変化を楽しみながら働けるタイプなのかどうか、じっくりと自己分析しておくことが大切です。
下請け案件が多く収入水準が低い
SES企業は、IT業界の中では下請け案件が多くなる傾向があります。SESエンジニアが上流工程に携わる機会が少なく、下流工程を中心に担当するのも、下請け案件が多いことが背景にあります。その結果、同じような条件でSIerで勤務しているエンジニアと比べると、収入が低めとなることも多いのです。
また、SESでは労働時間に対して報酬が支払われる契約となりますが、みなし残業制により固定残業代が給料に含まれていることが多いです。そのため所定労働時間を超えて残業した場合にも、一定の時間までは残業代が支給されないケースが出てくることにも注意が必要です。
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5.SES企業のエンジニアのキャリアパス
最後に、SES企業に入社したエンジニアが将来選択できるキャリアパスについてもご紹介しましょう。
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・専門分野を磨いてSIerへ転職する
・プロジェクトマネージャーや管理職を目指す
・フルスタックエンジニアとして独立する
それぞれのキャリアパスを詳しく解説しますので、将来のキャリアプランを考える参考にしてみてください。
専門分野を磨いてSIerへ転職する
SES企業でエンジニアとしての経験を積んだ後は、自分にとって興味のあるプログラミング言語や開発分野を決めて、専門分野を磨いたうえでSIerへ転職するケースが多いです。SES企業で幅広い開発の現場を見て回り、自分の興味の持てる分野を見つけてから、SIerでキャリアアップを目指す方法です。
SIerに転職することで上流工程の業務を担当しやすくなり、転職市場で高く評価されるエンジニアを目指すことができます。ほかにも自社開発企業やITコンサルティング企業なども転職先の候補となるので、SES勤務を通じて自分が追求したい分野を定めておくと良いでしょう。
プロジェクトマネージャーや管理職を目指す
SES企業のエンジニアとして働いた経験を活かし、プロジェクトマネージャーや管理職など、ゼネラリスト方面の職種へステップアップする道も考えられます。開発の現場で手を動かしてプログラムを書くのではなく、プロジェクトや開発チームをマネジメントする仕事内容に携わる道です。
SES勤務を通じて、マネージャーとしての働き方に興味が出てきた方におすすめで、需要が高く高収入を期待できる働き方でもあります。システム開発プロジェクトを左右する上流工程を主に担当する立場なので、上流工程に携わる職種へステップアップしたい方にも向いています。
フルスタックエンジニアとして独立する
SES企業でさまざまな開発の現場を経験してきた実績を活かし、フルスタックエンジニアとして独立するのも一つの選択肢です。フルスタックエンジニアとは、一人でシステム開発の工程のすべてを担当できるエンジニアのことを指します。たとえばWeb開発では、フロントエンド開発・バックエンド開発の両方を担当できるフルスタックエンジニアは、主にベンチャー企業から非常に重宝されている存在です。
SESエンジニアとして豊富な経験を積んできた方であれば、フルスタックエンジニアとしてのキャリアも目指しやすくなるでしょう。一人で何人分ものエンジニアの仕事内容を担当し、高収入を得ることも可能なので、将来のキャリアビジョンの一つとして検討してみることをおすすめします。
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6.まとめ
SES企業での仕事内容は、派遣されるSIerに勤務するエンジニアとほぼ共通しています。客先常駐エンジニアとしてアサインされるプロジェクトによって仕事内容は大きく変わるものの、特殊な仕事内容を任されることは少ないです。ただし、SESエンジニアには上流工程の業務が任されることは少なく、プログラマー案件やテスター案件など、下流工程を担当する仕事内容が多くなる傾向があります。
SES企業に勤めるメリットとして、一つの企業に在籍して転職することなく多くの現場を経験できることや、多くの企業・エンジニアとコネクションを築けることが挙げられます。一方で組織への帰属意識が薄れ、モチベーションが下がりやすい点や、環境の変化がストレスになりやすい点に注意が必要です。
本記事で解説してきたSESの仕事内容・キャリアパスも参考にしながら、後悔のない就活に臨みましょう。
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