ユーザーにとっていいものを作るために。彼はなぜセーフィーで努力を惜しまず成長を続けられるのか

■企業紹介
「映像から未来をつくる」をビジョンに、世界中のカメラをクラウド化し、自分のため、社会のために誰もが活用できる映像プラットフォームを提供する企業。クラウド録画型映像プラットフォーム『Safie(セーフィー)』の開発・運営および関連サービスを展開している。
■お話を伺った方
職種 エンジニア
名前 土田 真哉(つちだ しんや)さん
九州工業大学大学院工学研究院 機械知能工学研究系 制御工学コースを卒業後、2023年にセーフィー株式会社に入社。現在は開発本部に所属し、フロントエンドエンジニアとして自社製品の開発を担当。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
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1.機械工学からソフトウェア開発の道へ。モノづくりの成長環境を求めてセーフィーへ
――元々体育会系だったとお伺いしたのですが、学生の頃はスポーツに力を入れていたのですか?
土田 子どものころから運動が好きだったので、小学3年生から大学3年生までバドミントンに打ち込んでいました。体の力をどうラケットに伝達して打てばいいのか研究したり、強い選手のプレーを分析して戦術を立てたりすることが好きでしたね。自主トレを積み重ねた分上達していく感覚が楽しかったので、ずっと練習を続けて高校総体にも出場しました。
――大学では機械工学を専攻されていたと伺いました。
土田 高校生のころは理系科目が得意で、特に物理が好きだったのですが、得意な理科系を活かした仕事をしたいなと漠然と考えていました。特に理科系の分野の中で一番興味が湧いたのが機械工学系の分野だったので、機械工学を専攻に選びました。機械工学に関心が湧いたのは、機械の内部の仕組みやそれを支える技術を知りたいと思ったからです。純粋な好奇心に身を任せて進路を選んだところが大きいですね。
研究は大学院まで進んで最後まで力を注ぎました。ロボットアームと深層学習ベースのコンピュータービジョンの研究室に所属していたのですが、私が研究室に入った年は研究室が立ち上がって1年目の年だったので、研究のための環境構築に大学4年生の頃から携わっていましたね。当時は大学院に進学せずに学部での就職を検討したこともあったのですが、研究を通じて自分の技術力を高めたい、最後まで研究をやり切らないと自分の気持ちとしてスッキリしないといった理由から、大学院の進学を決めました。
――機械工学を専攻する中で、どういった経緯からエンジニアに関心をもったのでしょうか。
土田 元々、大学入学当初から将来は世の中の役に立つ仕事をしたいと思っていて、そうした中で大学時代に自主的に取り組み始めたのがプログラミングでした。高校時代まではバドミントンをずっと続けてきたのですが、「世の中の役に立つか」の軸からはバドミントンは少しずれるなと感じていて。プログラミングなら手に職をつけられるし、世の中の役に立つようなスキルだなと感じて、独学で開発を始めたのがきっかけです。
大学3年のときには開発経験を積みたいと思って、地元の北九州市の企業で1ヵ月間インターンに参加し、航空系の機械を扱う事業でAIを活用する部署でエンジニアとして経験を積みました。今思うと都内の企業のインターンにオンラインで参加する方法もあったのですが、当時はそういう情報が入ってこなかったので分からず、聞ける人もいなかったので、大学に貼り出されていたインターン募集に自分で応募しました。
――現在はWeb開発をされていますが、機械工学ではなく、ソフトウェアの道へ進もうと思った理由は何だったのでしょうか?
土田 機械工学の勉強も好きで楽しく続けていたのですが、正直なところ勉強を続けた結果プロフェッショナルな社会人として活躍できるのか自信が無かったんです。だから機械系ではない別のキャリアを、情報収集も兼ねて検討していました。そうするうちにエンジニアの志望度が次第に上がっていったんです。
エンジニアになりたいと思ったきっかけは大きく2つあります。1つは先程もお話したのですが、エンジニアという職業が手に職をつけられて、かつ世の中に貢献できるという点です。もう1つは、大学の研究室での経験です。大学の研究室の立ち上げ業務の一環でロボットアームが動作するようにするための環境構築を行ったのですが、自分が書いたプログラムの通りにロボットが動くという体験がとても印象に残っているんです。そのときの喜びがとても大きくて、「開発」の魅力を強く感じるようになりました。こうした理由で、ソフトウェア開発に魅力を感じるようになり、エンジニアとしてのキャリアを意識するようになりました。
――就活はどのように進められていたのでしょうか?
土田 就活では最初はメーカーを中心に探していて、特にロボットアームの研究室に所属していたので、ロボットを扱っている大手企業も見ていました。ただ、そういった会社では自分に任せてもらえる業務範囲が細分化されていて限定的なことに気づき、徐々に自分の中で引っかかるようになりました。自分としては若い頃から貪欲に様々な領域にチャレンジしていきたいという志向性があったので、そう考えると企業規模が小さく若手からどんどんチャレンジできて成長できる企業の方が合っているかなと。
そこで、徐々にベンチャー企業に志望企業の範囲を広げて探すようになりました。研究室をはじめ周りで同じような企業を受けている人もおらず、誰にも相談できなかったので、試行錯誤しながら就活を進めました。ほかの人が選ばない道を行くのは不安ですし、怖さもありましたが、自分が納得する道を進めない方がもっと怖いと思ったので、覚悟を決めてベンチャー企業で就職活動を進めようと決意しました。
――情報がない中で試行錯誤されていたんですね。どのようなきっかけでセーフィー株式会社を知って、応募されたのでしょうか。
土田 セーフィーは当時使っていたエージェントサービスから紹介された企業の1つで、会社説明会に行ったことが応募のきっかけになりました。セーフィーに魅力を感じたのは、社会インフラを支える技術力と、モノづくりを担っているという点ですね。大学に入学したころから抱いていた、「自分の仕事で社会に貢献したい」という思いとマッチしていたので、セーフィーを第一志望として就活をしました。モノづくりに関われること自体が自分にとっての喜びなので、スキルさえあれば将来的にハードウェアとソフトウェアの両方を担当できるところも魅力でした。
また幅広い役割で活躍できる環境があることも魅力の1つでしたね。最初は特定の専門領域に絞って自分の専門性を磨いていくというキャリアの進め方もあると思うのですが、私はユーザーのためになるものを作るためにまずは広く知見を広げたいと考えていました。そういった観点でもセーフィーが自分にとって良い環境だと感じましたね。

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2.最初から上手くいくことはない。バドミントンで培ったマインドセットで挫折を乗り越えた
――入社後のお話を伺いたいのですが、まず研修の内容についてお聞かせください
土田 最初の2ヵ月間は座学を受けて、研修最後の1ヵ月半くらいで実際に開発を行うという流れでした。
座学では1日6~7時間ほどオンライン講座で勉強をしていました。ずっと情報をインプットし続けるのは辛かったのですが、実務が始まるときにベースとなる知識はどうしても必要になるので、研修期間中にしっかり基礎知識を身に付けられたのは、今思えば本当に良かったなと思います。
最後の1ヵ月半は、新卒5名でチームを組んで『librarian(ライブラリアン)』という顔認証による本の貸し出しツールを開発しました。そもそも何を開発するのかを決めるところから実際に開発するところまで、全てを新卒エンジニアで行う課題だったので、本の貸出ツールを開発すると決めるところから新卒同士で話し合って決めましたね。開発はフロントエンド担当2名、サーバーサイド担当2名、デバイス担当1名で役割分担して進める形で、きちんとドキュメントを作りながら丁寧に開発を進めていきました。
研修中は新卒一人ひとりに先輩社員がトレーナーとして付いてくれたので、分からないまま放り出されるということは全くなかったですね。私はフロントエンドを担当していたので、同じフロントエンドエンジニアの先輩が付いてくれました。
私の場合はまず自分で作業を進めてみて、分からないところが出てきたら先輩に聞くというスタンスだったのですが、トレーナーによっては毎日30分間相談の時間を設ける人もいたようで、メンバーそれぞれに合わせたアプローチをしてくれました。
――実際にソフトウェア開発に挑戦してみて、ギャップなどは感じましたか?
土田 学生時代にやってきた開発の経験が通用しない部分があったので、そこに衝撃を受けました。自分ではそれまでかなり開発を頑張ってきた自負があったので、余計にショックでしたね。
エンジニアとしてモノづくりするときは、研究室での開発よりもさらに多くの視点を持って開発をする必要があるんです。大学のときは動くものを作ることが最終目標でしたが、実際に開発をしてみると、そもそもどういう設計で開発していくのが良いのかや、様々なユーザーが使うことを想定して作られているのかを考える必要があります。そういったことを十分に考慮しながら開発することができるほどのレベルには全く達していなかったことに気付かされました。
――実力不足を痛感すると普通は心が折れると思うのですが、どのように乗り越えたのでしょうか?
土田 最初からうまくいくはずがないと分かっていたので、自分の実力不足を知ることは一人前のエンジニアになる上で必要なステップだと捉えました。バドミントンをやっていたころも、最初は思い通りに打てない所からスタートしたので、初心に立ち返った気持ちで始めようと考えました。バドミントンに打ち込んでいたころの経験が、心の強さに繋がっていると思います。
――研修後に担当された業務についてもお聞かせください。
土田 入社後初めての実務は、カレンダー系の入力フォームのUI開発でした。これはエンジニアとして最初の壁にぶつかった仕事だと思います。
このときの開発ではカレンダーをユーザーにより便利に活用してもらうために、ユーザーの操作に応じて内部で様々な処理を実行するような仕様になっていました。そうした複雑なロジックをたくさん入れるようなUI開発が初めての経験だったので、最初にロジックを整理してどのように開発をするのか設計するところからつまずいてしまいました。実際にロジックを整理し開発するとなったときも、コードが複雑でわかりにくくなってしまい、結果的にすべてやり直しになることも多々ありました。初めての業務は慣れないことも多く苦労しましたが、上長のサポートのおかげで乗り越えることができました。特に最初の半年ほどは上長にみっちりサポートいただきながら開発していましたね。
――初仕事を乗り越えて、その次は『Safie Manager』の開発を担当されたと伺ったのですが、そちらの業務についてもお聞かせいただけますか?
土田 Safie Managerという、多台数カメラの管理系ツールのフロントエンド部分を担当しました。Safie Managerは、複数のカメラに対して、映像を見る権利をどのユーザーに与えるかといった設定ができるビジネス管理ツールです。使用するユーザーやデバイスが多い状況でどういうUIにすれば便利にできるか、そういった試行錯誤が難しかったですね。
――これまでの業務の中で、一番大変だったことを教えてください
土田 2年目に入る直前の3月から8月にかけて取り組んだ、リプレイスの開発ですね。このプロジェクトでは、コンポーネントの設計書やテスト仕様書を作成し、事前に計画を立てて実装に取り組むという新しい開発プロセスに挑戦しました。しかし、「良い設計」が何かを理解することが難しかったり、複雑に考えすぎる自分のクセからシンプルで一貫性のある設計ができなかったり、レビューでも他のエンジニアから指摘されたことに対して十分な説明ができなかったり、かなり苦労しましたね。当初の想定よりもかなりの時間を費やしてしまいました。
実装面では、学生時代に「とりあえず動くコード」を書いていた影響で、エンジニアとしてコードの意図や理由を説明できないケースが多々発生してしまいました。さらに実際に開発したものをモンキーテストしてみるとたくさんのバグが見つかってしまい、開発したものの完成度の低さに無力感を覚えました。自分の作っていたものがプロが開発するレベルに全く到達していないことを痛感してとても辛かったです。
――それらの苦難はどのようにして乗り越えたのでしょうか?
土田 まずは良い設計とは何かを知るために、とにかく技術書を読み込んで、良い設計と悪い設計をインプットしました。累計で5冊ぐらいはしっかりと技術書を読み込みましたね。また、インプットした上で実際に自分でもコードを書いてみてアウトプットを行い、インプットした内容を追体験することをやっていました。
もう1つ行ったことは、開発する中でもらった指摘を毎回抽象化することですね。ミスの原因について、どういう考えが自分に足りなかったのか、どんな進め方が原因で開発がうまく進まなくなってしまったのかを、応用可能なレベルになるまで抽象化するようにしました。例えば一見すると単純なケアレスミスに見えることも、その要因を深ぼってみるとケアレスミスを生んでいる根本原因のようなものが存在するんです。
もらった指摘を応用できる形に抽象化して振り返り、得た知識を自分の中に落とし込んでアウトプットするというサイクルを回すことでミスを減らしていき、プロジェクトを乗り越えていきました。
――逆に一番楽しかったことはなんでしょうか?
土田 ここ1ヵ月半で取り組んでいた新規リリース画面開発ですね。実装に取り組む前からコンポーネントの設計や全体の構想を頭の中で描けるようになって、特定のユースケースで問題が発生しそうな部分も事前に考慮もできるようになってきたので、自分の中で成長を感じられたのが嬉しかったです。経験豊富なエンジニアの方は最初から開発の道筋が分かるという話を聞いていたので、その感覚を追体験できたことが素直に嬉しかったです。
――成長できた要因は何でしょうか?
土田 これまで受けたフィードバックや、業務時間外での自己研鑽が成長の糧になりました。入社して初めて取り組んだカレンダーUI開発やリプレイスプロジェクトでのフィードバックを含め、いただいた指摘を吸収してきたこと、自主的に技術書を読み込みインプットを継続したことで、毎日少しずつでも改善を続けられたことが良かったのかなと思います。
私にとってエンジニアの仕事とは、「ユーザーにとって良いものを作ること」なんです。それが土台となる目的としてあり、それを達成するためには個人として力量を上げ、チームに目標達成に向けて働きかけることが必要だと思っています。そういった自分の中での目標に向かってやらなくてはいけないことを地道にやり続け行動量を担保した結果、今があると感じています。

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3.社員の挑戦を応援する企業文化と、スキルアップを後押しするサポート体制が魅力
――今後の展望についてお聞かせください。
土田 今後はフルスタックに領域を広げていき、技術力とマネジメントスキルを兼ね備えた「プレイングマネージャー」として、チームの開発を牽引するエンジニア像を目指しています。
技術力の観点で言うと、現在はWeb開発で主にフロントエンドの領域を担当していますが、ゆくゆくはバックエンドやインフラ領域にもチャレンジしフルスタックに開発できるようになりたいですし、大学時代の経験を活かしてデバイスの開発もやってみたいと考えています。また、現在はアーキテクチャ設計にも強い関心があります。特にエンジニアチーム全体の開発生産性を向上させていくために、チーム規模が大きくなっても技術的負債が生じにくいアーキテクチャを追求し、開発しやすさを維持できることを追求していきたいです。
さらに技術力だけでなくマネジメントの観点からも、開発チームをリードするエンジニアになりたいと思っています。今の上司がタスクの分解とアサインが上手く、そのおかげでスケジュール通りに開発が終わったことを実際に目の当たりにして、すごくプロフェッショナリズムを感じたんですよね。そのときに、よりよいモノを作るためには技術だけでなく、プロジェクトオーナーとしてのマネジメントスキルも必要だと実感しました。技術力とマネジメントを両立させて、将来はプロジェクトを成功に導けるエンジニアを目指したいです。
――エントリーを悩んでいる学生さんに伝えたいことはありますか?
土田 いいモノを作るという目的意識はどのチームにも共通しているので、その軸から大きくずれないような意見であれば新人の方の意見であってもきちんと受け入れてくれる環境だと思います。また、挑戦的なタスクを上司の方からどんどん振ってくれるので、難易度が高めの業務に早くから積極的に挑戦できます。私はベンチャー企業というと、自分で仕事を作って仕事を取りに行くようなイメージがあったのですが、実際のところセーフィーでは上司から難易度の高いチャレンジを割り振ってくれるようなところがあり、そこは私にとっては非常に助かりました。自己成長を自ら管理するのは難易度が高いと思うのですが、セーフィーではベンチャー企業ならではのチャレンジングな業務を任せてもらいつつ、早期から成長機会を会社としてマネジメントしてくれているところが、とても魅力的だと思います。難易度の高い業務にアサインされた際も、充実したサポート体制のもと、段階的に指導を受けながら成長できるので、そこも安心できるポイントです。
――新卒の方に期待することはありますか?
土田 新卒エンジニアにはエネルギッシュさを持ち続けてほしいと思っています。今セーフィーの開発組織は変化が必要なフェーズに入っており、システムやアプリケーションの規模が大きくなっていく中で、それに対応する柔軟性と挑戦を続ける熱意ある姿勢が求められています。新卒エンジニアの皆さんには、そういった変化を恐れない組織の起爆剤になるような役割を期待しています。周囲を巻き込みながら共に目標を達成する推進力やリーダーシップ、フロンティアスピリットを発揮できる人材が、これからのセーフィーの成長を引っ張る存在になるはずです。そういった方と互いに刺激し合いながら仕事ができると嬉しいです。
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