ITエンジニアのポートフォリオは何を作ればいい?【IT就活の悩み一問一答】

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Q.自社開発企業に入るにはポートフォリオが必要だと聞きました。どのようなものを作ればいいのでしょうか?

情報系学部の大学2年生です。将来は自社開発企業でITエンジニアとして働きたいと考えています。授業以外でもプログラミングの勉強を進めているのですが、本格的な開発経験はなく、ポートフォリオがまだありません。

自社開発企業を目指すならポートフォリオは必須だと知ったので、作り始めたいと考えているのですが、選考で評価されるポートフォリオは、どのようなものでしょうか?
どんなアイディアが求められるのかや、技術的な難易度もどのくらい必要なのか気になっています。

自社開発企業は選考が早いと聞いたので、今のうちから制作を始めたいです。企業から評価されたポートフォリオの特徴を教えてください。

A.「制作背景が明確か」「デプロイされているか」を重視してポートフォリオを作成しましょう。

自社開発企業への就職を目指していて、ポートフォリオの質にこだわろうとしている姿勢、素晴らしいですね!

結論から言うと、自社開発企業がポートフォリオで最も重視するのは、「オリジナリティのある背景(解決したい課題)をもって制作しているか」、そして「デプロイされ、使用イメージを確認できるか」の2点です。

1. 制作背景のオリジナリティと課題解決

企業は単に技術が使える学生ではなく、「ビジネス上の課題を発見し、それを技術で解決できるエンジニア」を求めています。

To Doリストなど、よくある課題解決ツールを作るだけでも良いのですが、評価を上げるのは「なぜそれを作ろうと思ったか」という制作背景です。「研究室での情報共有の非効率さを解決したかった」「サークルで練習の日程調整をするわずらわしさを解決するために開発した」など、具体的な課題と、それを解決するために技術を選定したロジックを明確に説明できるようにしましょう。これは、自社サービスの企画・開発プロセスを理解している証拠になります。

実際にレバテックルーキーで支援させていただいた学生は、以下のようなポートフォリオを作成して企業から高評価を得ていました。

相乗りマッチングサービスの場合

現状の課題: 家から大学まで公共交通機関で通学しているが時間がかかる。タクシーは便利だが学生には料金が高すぎる。

解決したいこと: 車を持っている人に相乗りさせてもらうマッチングサービスがあれば、時間短縮とコスト削減が両立できる。

重要観点(新規性): 既存のライドシェアアプリでは、学生の通学ルートに特化しておらず、また料金設定も学生向けではないため、このサービスでなければ満たせないニッチなニーズがある。

交流プラットフォームの場合

現状の課題: 訪日外国人が増えているのに、彼らと日本人が交流する場所があまりない。

解決したいこと: 両者がコミュニケーションを取れるプラットフォームを作ることで、文化の相互理解や語学力向上に貢献する。

重要観点(新規性): 既存のSNSや語学学習アプリでは、異文化交流を目的としたイベントや機能がないため、このサービスによって深い相互理解が可能になる。

このように、「現状の困りごと」から「解決策としてのサービス」に繋がるストーリーに加えて、「なぜそのサービスが世の中に必要なのか(既存サービスとの差別化)」まで論理的に説明できると、面接での評価は格段に高まります。

2.デプロイされ使用イメージが確認できる

自社開発企業は、作ったものが実際に動く状態にあることを重視します。そのため、あなたの作ったアプリケーションがインターネット上に公開(デプロイ)されており、採用担当者がその場でアクセスして機能やUI/UXを体験できる状態にあることが望ましいです。

完成したアプリケーションのコードだけを見せるのではなく、デプロイによって「動くプロダクト」を見せることで、採用担当者はあなたが開発からリリースまでの一連の工程を理解し、実際にプロダクトとして形にする力を持っていると判断できます。

また、デプロイされていれば、面接で実際に画面を操作しながら、技術的な工夫や課題解決の経緯を具体的に説明できるため、説得力が大きく増します。

技術的な難易度とチーム開発について

技術的な難易度については、複雑さよりも、使っている技術を選んだ理由や、エラーに直面した際の解決プロセスが重要です。シンプルなものでも、GitHubでコードが整理され、技術選定の理由が論理的に説明できれば問題ありません。

また、チーム開発経験は必須ではありませんが、長期インターンなどでチーム開発を経験しておくと、協調性やコミュニケーション能力のアピールに繋がります。

しかし、開発経験でなくても何かチームで取り組んだ経験をアピールできれば問題無いため、技術面のアピールをするには、個人で企画・開発・公開の一連の流れを経験することの優先度が高いです。

焦らず、身近な課題を解決する小さな一歩から、オリジナリティのあるポートフォリオ制作を始めていきましょう。

 

この質問の回答者

二宮プロフィール

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