就活のグループディスカッションとは?役割や進め方と本番対策を解説

就活のグループディスカッションとは?役割や進め方と本番対策を解説
就活の選考プロセスにおいて、多くの企業が取り入れている「グループディスカッション」。エントリーシートや面接だけでは測れない、あなたの個性や能力を見極めるための重要なステップに位置付けられる選考です。

しかし、初めてグループディスカッションに参加する場合、「一体何を見られているのだろう」「どう振る舞えば良いのか分からない」と、不安や苦手意識を抱くことも少なくないでしょう。対策の立て方すら難しいと感じるかもしれません。

そこで本記事では、グループディスカッションの流れ・形式・役割などの基本的な知識から、企業が評価するポイント、効果的な対策方法、そして本番で好印象を与えるための立ち回り方までを詳しく解説します。
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1. 就活のグループディスカッションとは?

就活におけるグループディスカッションとは、与えられたテーマについて複数の学生がグループで議論し、制限時間内に結論を導き出す形式の選考です。個人面接が「一対一」での対話を通じて個人の深掘りを行うのに対し、グループディスカッションは「集団の中でのあなた」を評価する場といえます。

企業の採用担当者は、5〜8人程度のグループでの議論の様子を観察し、他者と協力する際の学生の振る舞いを評価します。具体的には、チームに貢献しようとする姿勢、周囲の意見を尊重しつつ自分の考えを論理的に伝える力、議論を円滑に進めるための協調性など。

ここで重要なのは、必ずしも奇抜なアイデアや完璧な結論そのものが求められているわけではないという点です。むしろ、結論に至るまでのプロセスで、あなたがどのようにチームに働きかけ、貢献したかが重視されます。そのため単に知識が豊富であることや、発言が多いことだけが評価につながるわけではないことに注意が必要です。

グループディスカッションの一般的な流れ

グループディスカッションでは多くの場合、テンプレートとも言える手順に沿って進行されます。

まずは採用担当者からテーマと制限時間が発表され、簡単な自己紹介から始まります。次に議論を円滑に進めるための「役割分担」を決定。司会・書記・タイムキーパーなどが主な役割です。その後「議論」の時間に移り、テーマに対する定義の共有や、現状分析を行い、全員の目線合わせをする流れになります。

議論が中盤に差し掛かったら、具体的なアイデアを出し合い、それぞれの意見を戦わせながら、グループとしての意見を集約していきます。最終的にグループ内での議論の結果をまとめ、発表の準備を行います。最後にグループの代表者が結論を発表し、ディスカッションは終了です。

グループディスカッションの種類と形式

グループディスカッションには、いくつかの種類・形式が存在し、企業によって採用されるものは異なります。代表的なのが、与えられた課題に対して自由に解決策を議論する「自由討論形式」です。グループディスカッションでは最も一般的な形式で、学生の主体性や発想力が試されます。

賛成と反対の立場に分かれて議論を行う「ディベート形式」もあります。ここでは論理的思考力や相手を説得する力が重要になります。また、複数の選択肢の中から最適なものを一つ選び出す「選択肢形式」や、架空のビジネスシナリオに基づいて戦略を立案する「ケーススタディ形式」も存在します。

どの形式のグループディスカッションであっても、基本的な進め方や評価されるポイントは共通しているため、まずは基本的な流れをしっかりと押さえておくことが大切です。

グループディスカッションでの役割

グループディスカッションでは、議論を効率的に進めるために、いくつかの役割を分担することが一般的です。主な役割としては、まずは議論全体の進行を管理する「司会(ファシリテーター)」が挙げられます。メンバーに話を振ったり、意見をまとめたり、議論が脱線しないように軌道修正する重要なポジションです。

ほかにも議論の内容を記録する「書記」、グループディスカッションの時間配分を管理する「タイムキーパー」、グループディスカッションの最後に結論を発表する「発表者」も重要な役割です。これらの役割にはそれぞれ向き不向きがありますが、どの役割を担当することになったとしても、チームの結論に貢献しようとする姿勢が大切です。役割に固執しすぎず、状況に応じて柔軟に立ち回ることも意識しましょう。

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2. グループディスカッションを実施する目的

企業が選考過程にグループディスカッションを取り入れることには、明確な目的があります。その目的を理解した上でグループディスカッションの立ち回りを考えることが、好印象を獲得するコツです。
 

  • ・コミュニケーション能力を評価したい

  • ・チームワークや協調性を見極めたい

  • ・論理的思考力と発言力を確認したい


ここでは企業がグループディスカッションを実施する目的について、上記3つの観点から深掘りしながらご紹介します。

コミュニケーション能力を評価したい

企業がグループディスカッションで最も重視する点の一つが、コミュニケーション能力です。ただし、これは単に「話す力」だけを指すのではありません。相手の意見を正確に理解するための「傾聴力」、自分の考えを分かりやすく伝える「説明力」、そして議論を円滑に進めるための「協調性」など、総合的な能力が含まれます。

特に自分とは異なる意見を持つ相手を尊重し、その考えの背景を理解しようと努める姿勢は高く評価されます。社会人としての仕事の現場では、多様な価値観を持つ人々と協力してプロジェクトを進める場面が珍しくないからです。グループディスカッションは、あなたがそうした環境で円滑な人間関係を築き、チームの一員として機能できるかを確かめるための場なのです。

チームワークや協調性を見極めたい

社会人として会社に属して働く上では、個人の能力だけで完結する仕事はほとんどありません。多くの場合、同僚や他部署のメンバー、さらには社外のパートナーと協力しながら、チームとして成果を出すことが求められます。そのため企業はグループディスカッションを通して、学生がチームの一員としてどれだけ貢献できるか、その協調性を見極めようとしています。

自分の意見を主張するだけでなく、議論全体の流れを読み、チームが目標達成に向かうために今自分が何をすべきかを考えて行動できるかが問われます。たとえば、議論が停滞している際に新たな視点を提供したり、意見が対立した際に双方の意見をまとめるような調整役を担ったりといった行動は、チームへの貢献意欲の表れとして高く評価されるでしょう。

論理的思考力と発言力を確認したい

グループディスカッションでは、限られた時間の中で、与えられたテーマに対する結論を導き出す必要があります。そのためには、物事を筋道立てて考える論理的思考力が不可欠です。現状を正しく分析し、課題の原因を特定した上で、説得力のある解決策を導き出すプロセスは、まさにビジネスの基本と言えます。企業は学生の発言の一つひとつから、その思考の深さや論理の組み立て方を見ています。

また、どれだけ優れた考えを持っていても、それを他者に伝えられなければ意味がありません。自分の意見を、感情的になることなく、客観的な根拠やデータを基に、誰にでも分かりやすく説明する発言力も高く評価されます。論理的思考力や発言力は、職種を問わず、社会人として活躍するための基本的なスキルだからです。

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3. グループディスカッションの対策・練習のコツ

グループディスカッションは、ぶっつけ本番で臨むには少しハードルの高い選考形式です。しかし、事前に対策や練習を重ねることで、誰でも自信を持って参加できる選考形式でもあります。ただ漠然と練習するのではなく、ポイントを押さえて効率的に準備を進めることが大切です。
 

  • ・事前に頻出テーマについて情報収集をしておく

  • ・論理的に話す練習をする

  • ・時間配分を意識した議論の進め方を身につける

  • ・初めてのGDで不安なら模擬練習やイメトレを重ねる


ここではグループディスカッションを突破するために有効な上記4つの対策を紹介します。

事前に頻出テーマについて情報収集をしておく

グループディスカッションで扱われるテーマは多岐にわたりますが、一定の傾向があるのも事実です。事前に頻出テーマに目を通しておき、自分なりの考えを整理しておくだけで、本番では精神的な余裕を持って参加できるようになるでしょう。頻出テーマを一覧でまとめると、下記の通りです。
 

  • ・少子高齢化社会における企業の役割

  • ・若者の投票率を上げるには

  • ・AIの進化が社会に与える影響

  • ・当社の売上を2倍にするための新規事業を提案せよ

  • ・新しいスマートフォンの機能を考えよ


これらのテーマについて、日頃からニュースや新聞に目を通し、自分なりの意見を持っておくことが大切です。完璧な答えを用意する必要はありませんので、様々なテーマに触れ、考える習慣をつけておきましょう。

論理的に話す練習をする

グループディスカッションでは、自分の意見を相手に分かりやすく、かつ説得力を持って伝える能力が求められます。そのために有効なのが、「PREP法」とよばれるフレームワークを意識して話す練習です。PREP法とは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の頭文字を取ったもので、この順番で話を組み立てることで、非常に論理的で分かりやすく説明できるようになるフレームワークです。

普段の友人との会話や、大学のゼミでの発表などで、このPREP法を意識した論理的な話し方を練習してみると良いでしょう。「結論から言うと〇〇です。なぜなら〜」という話し方を癖づけることで、グループディスカッション本番でも、慌てずに自分の考えを整理して、論理的な話し方を発揮できるようになるでしょう。

時間配分を意識した議論の進め方を身につける

グループディスカッションには原則として、制限時間が設けられています。限られた時間内に議論を深め、結論を導き出すためには、時間配分を意識することが極めて重要です。議論を始める前に、まず全体の時間を確認し、「最初の5分で役割と定義の確認、次の15分でアイデア出し、その後の10分で意見の集約とまとめ、最後の5分で発表準備」といったように、大まかなタイムスケジュールをチームで共有するのが有効です。

グループディスカッション本番でタイムキーパーの役割になった場合はもちろん、そうでなくとも常に時間を意識し、「そろそろアイデアをまとめる時間ではないですか?」など、議論の進行を促す発言ができると、チームへの貢献度が高まります。時間内に結論を出すという目標から逆算して、今何をすべきかを考える習慣をつけましょう。

初めてのGDで不安なら模擬練習やイメトレを重ねる

どれだけ知識を詰め込んでも、実践経験がなければ不安は残るものです。特に初めてグループディスカッションに臨む場合は、大学のキャリアセンターや就活エージェントが主催する模擬練習に積極的に参加することをおすすめします。他の学生と実際に議論を交わし、フィードバックをもらう経験は、何よりも実践的な学びになります。

模擬練習への参加が難しい場合でも、友人同士で集まって練習したり、一人で過去のテーマについて考えるイメージトレーニングを重ねたりするだけでも効果的です。事前にグループディスカッションの雰囲気に慣れ、自分なりの議論への参加スタイルを確立することが大切です。場数を踏むことで、本番でも過度に緊張することなく、自然体で振る舞えるようになるでしょう。

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4. グループディスカッションで好印象を与える立ち回り方

続いて、グループディスカッションにおいて企業からの好印象を獲得するための、効果的な立ち回り方を3つ紹介します。
 

  • ・積極的に発言しつつ他者の意見も尊重する

  • ・議論を整理し方向性を示すファシリテーターの役割を担う

  • ・具体的な根拠やデータを用いて発言に説得力を持たせる


これらのテクニックも駆使しながら、グループディスカッション本番に臨んでみてください。

積極的に発言しつつ他者の意見も尊重する

グループディスカッションにおいて、積極的に自分の意見を発信することはもちろん大切です。しかし、それ以上に重要なのが、他者の意見に耳を傾け、尊重する姿勢です。他のメンバーが発言している際には相槌を打ち、うなずいたりしながら、「あなたの話を真剣に聞いています」というメッセージを伝えましょう。

また、意見を述べ終えた人に対して、「〇〇さんの意見は、△△という点で非常に興味深いですね」といったように、肯定的なフィードバックを返すことで、議論の雰囲気を和らげ、他のメンバーの発言を促すこともできます。自分の意見を言うだけに意識を向けるのではなく、他者の意見を引き出し、議論を活性化させる姿勢を見せるのがコツです。

議論を整理し方向性を示すファシリテーターの役割を担う

グループディスカッションで議論が白熱してくると、話が脱線したり、論点がずれてしまったりすることがあります。そのような状況で価値を発揮するのが、議論を客観的に整理し、進むべき方向性を示すファシリテーター的な役割です。

たとえ司会という明確な役割についていなくても、「ここまでの議論をまとめると、論点はAとBの2つに絞られますね」「時間も限られているので、まずはAの論点から議論を深めていきませんか?」といったように、議論の交通整理役を担うことで、チーム全体に大きく貢献できます。このような発言は、あなたが常に議論の全体像を俯瞰し、目的達成のために冷静に思考できる人物であることを示す強力なアピールになるでしょう。

具体的な根拠やデータを用いて発言に説得力を持たせる

自分の意見を述べる際には、「なんとなくそう思う」といった曖昧な表現では、他のメンバーの共感を得ることは難しいでしょう。自分の発言に説得力を持たせ、議論の質を高めるためには、具体的な根拠や客観的なデータを用いて説明することが有効です。

たとえば、「若者の〇〇離れが進んでいる」と主張するのであれば、「最近の調査によると、10代の〜に関する消費額は5年前に比べて30%減少しているというデータがあります」といったように、具体的な数字を交えて話すことで、発言の信憑性は格段に高まります。もちろんすべての発言にデータが必要なわけではありませんが、自身の経験談などを交えながら、できるだけ具体的な根拠を示すことを意識するだけで、論理的思考力の高さをアピールすることができるでしょう。

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5. グループディスカッションで気をつけたい注意点

最後に、グループディスカッションに参加する上で、採用担当者の評価を下げてしまう可能性のあるNG行動をご紹介しましょう。
 

  • ・一人で話し続けたり他者の発言を遮ったりしない

  • ・感情的になったり攻撃的な態度を取らない

  • ・議論に参加せず黙り込んでしまわない


これらのポイントを事前に理解した上で、本番で無用な減点を避けるように心がけましょう。

一人で話し続けたり他者の発言を遮ったりしない

自分の知識や意見をアピールしたいという気持ちが強くなるあまり、一人で延々と話し続けてしまうのは典型的なNG行動です。グループディスカッションはチームで結論を出す場であり、個人の発表会ではありません。一人が長く話しすぎると、他のメンバーが発言する機会を奪ってしまい、チーム全体の議論が停滞する原因となります。

常に時間配分を意識しつつ、自分の発言は要点をまとめて簡潔に伝えることを心がけましょう。同様に、他者の発言を途中で遮る行為も厳禁です。たとえ反対意見であったとしても、まずは相手の話を最後まで聞き、その上で「〇〇さんのご意見も理解できます。その上で、私は△△という視点も重要だと考えます」のように、一度相手の意見を受け止める姿勢を示すことが、円滑なコミュニケーションの基本です。

感情的になったり攻撃的な態度を取らない

グループディスカッションで議論が白熱してくると、意見が対立する場面も出てきます。そのような状況で重要になるのが、冷静さを保ち、感情的にならないことです。自分の意見が否定されたからといってムキになったり、相手を言い負かそうと攻撃的な口調になったりするのは控えましょう。

採用担当者はグループディスカッションを通じて、学生のストレス耐性や対人関係の構築能力も見ています。意見の対立は、議論を深めるための良い機会と捉え、「なぜそのように考えるのですか?」と相手の意見の背景を尋ねるなど、建設的な対話を心がける姿勢を意識しましょう。異なる意見はあくまで「アイデア」に対するものであり、人格を否定するものではないということを忘れないようにしてください。

議論に参加せず黙り込んでしまわない

積極的な発言が苦手だったり、他のメンバーの意見のレベルの高さに圧倒されたりして、グループディスカッションの議論の輪に入れず黙り込んでしまう学生もいます。しかし何も発言しなければ、採用担当者はあなたの思考力や協調性を評価することができません。

たとえ気の利いた意見が言えなくても、「〇〇さんの意見について、もう少し詳しく教えていただけますか?」と質問をしたり、「皆さんの意見を聞いて、私は△△が重要だと感じました」と、議論の流れを要約するだけでも、十分にチームに貢献できます。大切なのは、議論に主体的に関わろうとする姿勢を見せることです。相槌を打ったり、メモを取ったりするだけでなく、短い言葉でも良いので何かしらの形で自分の存在感を示すことを意識しましょう。

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6. まとめ

就活におけるグループディスカッションについて、本記事では企業の目的から具体的な対策、そして本番での立ち回り方までを網羅的に解説しました。グループディスカッションは、単なる議論の能力を試す場ではなく、あなたのコミュニケーション能力や協調性、論理的思考力といった、社会人として不可欠な素養を多角的に評価する選考プロセスです。

ここで紹介してきた対策・練習のコツや、好印象の立ち回り方を参考に、自信を持ってグループディスカッション本番に臨んでください。

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