システムエンジニアは忙しい?プログラマーとの比較や激務を回避する方法も

システムエンジニアは忙しい?プログラマーとの比較や激務を回避する方法も
IT業界への就活に取り組んでいると、「システムエンジニア(SE)は忙しい」という意見を多く目にするかもしれません。多忙すぎてプライベートの時間も取れないようであれば、システムエンジニアではなく別の職種を目指そうと考える方も多いでしょう。 確かにシステムエンジニアは、システム開発の現場では上流工程を担当する忙しい職種ではあるものの、将来のキャリアパスの選択肢が多い職業であり、企業によっては非常に働きやすい環境が整っていることもあります。 本記事では、システムエンジニアが忙しいと言われる理由を詳しく解説しながら、プログラマーとの比較もご紹介します。激務を回避する具体的な方法や、働きやすい就職先選びのコツもご紹介しているので、システムエンジニアとしてのキャリアを考える際の参考にしてみてください。

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1.システムエンジニアが忙しいと言われる5つの理由

システムエンジニアが忙しいと言われる背景には、以下の5つの理由が挙げられます。
 

  • ・人手不足の現場が多いから

    ・プロジェクトの出戻りや仕様変更が発生するから

    ・納期直前のデスマーチが常態化しているから

    ・急なトラブルに対応する必要があるから

    ・プロジェクトマネジメントのために多くの人とやり取りするから


それぞれ順番に解説しますので、システムエンジニアの働き方や大変さを理解する参考にしてみてください。

人手不足の現場が多いから

IT業界全体で深刻な人手不足が続いており、これがシステムエンジニアの多忙さの最大の要因となっています。経済産業省の調査によると、2030年には最大79万人のIT人材が不足するという予測が出ています。

人手不足が深刻になった結果、システムエンジニア一人当たりの業務量が増加し、本来複数人で分担すべき作業を少数で対応せざるを得ない状況が生まれています。特に経験豊富なシステムエンジニアには負担が集中しやすく、長時間労働につながるケースが増えているのです。また、急な案件や緊急対応時にも限られた人員で対応する必要があるため、残業や休日出勤が常態化している現場も少なくありません。こうした背景から、システムエンジニアは忙しい職種というイメージが根強くあるのです。

プロジェクトの出戻りや仕様変更が発生するから

システム開発では、プロジェクトの途中で仕様変更や出戻りが頻繁に発生し、これがシステムエンジニアの忙しさの一因になっています。クライアント企業からの追加要求や、開発途中での仕様の見直し、テスト段階での不具合発見などにより、既に完成した設計書の修正や、プログラムの大幅な変更が必要になることがあります。

たとえば、設計段階でクライアント企業に提案した仕様が、実装段階で技術的に困難であることが判明し、設計からやり直すケースなどです。これらの修正作業は、当初の計画にない追加業務となるため、納期を守るために残業や休日出勤で対応することも多くなります。変更に伴う影響範囲の調査や、開発チームへの説明・調整も必要となり、システムエンジニアの負担はさらに重くなってしまうのです。

納期直前のデスマーチが常態化しているから

IT業界では、いわゆる「デスマーチ」と呼ばれる、納期直前の極度に忙しい期間が常態化しており、これがシステムエンジニアが激務とされる要因の一つです。デスマーチとは、プロジェクトの終盤で発生する長時間労働や休日出勤が続く状況のことです。開発の遅れや品質不足により、納期を守るために無理なスケジュールで作業を進めなければならない状態でもあります。

たとえば、連日深夜まで残業し、土日も出勤して、テストやバグ修正を行うような働き方です。このような状況が発生する背景には、無理な納期設定や、プロジェクトマネジメントの不備、リスク管理の甘さなどがあります。一度デスマーチが発生すると、チーム全体の士気が下がり、次の案件のスケジュールもタイトになるなど、さらなる忙しさを生む悪循環につながってしまいます。

急なトラブルに対応する必要があるから

システムエンジニアは、稼働中のシステムで発生する急なトラブルに対応する必要がある点も、忙しいと言われる一因となっています。システム障害やセキュリティインシデント、データベースの異常などは、いつ発生するか予測できるものではありません。特に金融システムやECサイトなど、システム停止が許されない現場では、深夜・休日でも緊急対応が求められることがあります。

仮に深夜にサーバーがダウンした場合、即座に原因を調査し、復旧作業を行う必要が出てくるでしょう。このような緊急対応は、通常の業務に加えて発生するため、システムエンジニアの負担が大幅に増加してしまうのです。また、トラブル対応後には、原因分析や再発防止策の検討、報告書の作成などの作業も必要となり、さらに業務量が増すことになります。

プロジェクトマネジメントのために多くの人とやり取りするから

システムエンジニアは、クライアント企業やプロジェクトマネージャー、プログラマー、インフラエンジニアなど、さまざまな立場の人々と連携する仕事でもあります。要件定義ではクライアント企業との打ち合わせ、設計段階では開発チームとの調整など、プロジェクトの各段階で異なる相手とのやり取りが発生することが忙しいとされる原因の一つです。

また、プロジェクトで問題が発生した際には、システムエンジニアが中心となって解決策を探し、クライアント企業やチームメンバーとの調整を行うことになります。このような調整業務はタイトなスケジュールの中で行われることが多く、ストレスの原因となることも多いのです。

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2.システムエンジニアとプログラマーより忙しいのは?

システムエンジニアは確かに忙しい職種ですが、一方でプログラマーも忙しい仕事であると言われます。ここではシステムエンジニアとプログラマー、どちらの方が忙しいのかを比較しながらご紹介します。どちらも就職する企業や開発現場によって大きく差はあるものの、一つの目安として参考にしてみてください。

激務で忙しい現場が多いのはプログラマー

一般的に、単純な作業量や労働時間の長さという観点では、プログラマーの方が忙しくなりやすい傾向があります。

プログラマーは、システムエンジニアが作成した設計書にもとづいてプログラムを実装する役割を担っており、コーディングやテスト・デバッグなどの作業が中心となります。これらの作業は、納期が迫ると長時間の作業が必要となり、深夜まで残業することが珍しくありません。特に下請け企業のプログラマーは、厳しい納期と薄給のもとで作業することが多く、激務になりがちです。

また、プログラマーは技術的な問題に直面した際、解決するまで作業を続ける必要があり、予定していた作業時間を大幅に超過することもあります。たとえば、複雑なバグの原因特定に数日を要したり、パフォーマンス改善のために試行錯誤を繰り返したりするケースが挙げられます。

システムエンジニアは調整役としての多忙さがある

一方でシステムエンジニアは、技術的な作業に加えて、プロジェクト全体の調整役としての責任を負うため、異なる種類の多忙さがあります。

システムエンジニアの業務は、要件定義、設計、プロジェクトマネジメントなど多岐にわたります。これらの業務は、必ずしも長時間労働を要するものではありませんが、常に複数のタスクを並行して進める必要があり、精神的な負担が大きくなります。たとえば、午前中はクライアント企業との打ち合わせ、午後は設計書の作成、夕方はチームミーティングといったように、一日の中でさまざまな種類の業務をこなす必要があります。

こうした調整役としての忙しさがあるので、プログラマーよりもシステムエンジニアの方が忙しいと感じる方も多く、単純な比較は難しいのが実情です。

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3.システムエンジニアが激務を回避するための方法

ここからは、システムエンジニアとして働く中で激務を回避するためにできる3つの方法についてご紹介します。
 

  • ・仕事の進め方を見直す

    ・プロジェクト異動を希望する

    ・社内SEやフリーランスとして働く


これらの方法も取り入れながら、システムエンジニアとして働きやすい環境を手に入れましょう。

仕事の進め方を見直す

システムエンジニアが激務を回避するためには、まずは自分の仕事の進め方を客観的に見直し、効率化を図ることをおすすめします。タスクの優先順位を明確にし、重要度や緊急度の高い仕事を優先して取り組み、楽に取り組める仕事ばかり優先しないように心がけるだけでも、働き方の効率は向上します。

繰り返し同じ作業を行う定型業務については、ツールやテンプレートを活用して自動化・効率化を進めることも有効です。設計書や仕様書のテンプレートを作成したり、プログラマーに依頼して単純作業を自動化するためのスクリプトを作成してもらったりするのも、大幅な業務効率化につながります。こうした仕事の進め方を見直すことで、働く時間を減らし、残業・休日出勤を抑制することができるでしょう。

プロジェクト異動を希望する

システムエンジニアの忙しさの原因が、現在のプロジェクト自体にある場合は、他のプロジェクトへの異動を希望することも有効な選択肢です。無理な納期設定や人手不足、クライアント企業の無理な要求など、プロジェクト自体に問題がある場合には、個人の努力だけでは解決が困難です。このような状況にあるなら、上司や人事部門に相談し、より働きやすいプロジェクトへの異動を希望するのも良いでしょう。

異動が認められない場合や、企業全体でブラックな体質がある場合には、異なる企業への転職も選択肢に入ります。多忙な環境で心身の健康を損ねてしまう前に、なるべく働きやすい環境を探してみましょう。

社内SEやフリーランスとして働く

システムエンジニアが根本的に働き方を変えたい場合は、社内SEへの転職やフリーランスとしての独立を検討するのも効果的です。社内SEは、自社のシステム開発や運用を担当する職種で、一般的にSIerやSES企業よりも働きやすい環境が用意されている傾向があります。納期に追われることが少なく、長期的な視点でシステムの改善に取り組めるため、ワークライフバランスを重視する方にも適しています。

フリーランスとして働く場合は、案件や働く時間を自分でコントロールできるため、激務を避けた働き方を実現しやすくなります。ただし、収入の安定性や福利厚生の面では会社員に劣り、自己管理が不十分だと納期直前の長時間労働が発生しやすくなるリスクもあるため、十分な準備と計画が必要です。

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4.システムエンジニアとして働きやすい就職先選びのコツ

最後に、システムエンジニアとして忙しい現場を避け、長期的なキャリア形成を進めるために、押さえておきたい就職先選びのコツを解説します。
 

  • ・元請け・一次請けを受注する大手企業を選ぶ

    ・残業が少なく有給取得率が高い企業を選ぶ

    ・社員からの口コミを参考にする


これらのポイントを踏まえながら、これからの就活に臨んでみてください。

元請け・一次請けを受注する大手企業を選ぶ

システムエンジニアとして働きやすい就職先を選ぶためには、元請け・一次請けを受注する大手企業を見極めるのが有効です。IT業界では、現在でも多重下請け構造が残っており、下請け企業になればなるほど薄給で激務を任される傾向が強くなります。そうではなく、できるだけ上流工程を担当できる企業を選ぶことが、激務回避のポイントです。

IT業界では、大手企業が受注したプロジェクトを、複数の下請け企業に再委託するのが一般的です。これを「多重下請け構造」と呼び、下請け企業ほど利益率が低く、厳しい納期と予算の中で作業することになり、結果として激務になりやすくなるのです。一方で元請け・一次請けの企業は、プロジェクト全体をコントロールする立場にあり、比較的余裕のあるスケジュールで作業できることが多いです。

元請け・一次請けかどうかを見極めるためには、その企業の取引先にIT企業が並んでいるか、それともメーカーや自治体・商社などの非IT企業が並んでいるかを確認するのが有効です。大手IT企業との取引が多い場合は下請け企業の可能性が高く、非IT企業との取引が多い場合はユーザー企業と直接やり取りしている元請け・一次請けの可能性が高いと判断できます。

残業が少なく有給取得率が高い企業を選ぶ

システムエンジニアとして働きやすい就職先を選ぶために、残業時間や有給取得率など、企業が公開しているデータを参考にするのも有効です。残業時間や有給取得率は、企業の規模によっては公開が義務付けられているため、企業の採用ホームページや求人サイトでチェックしやすい項目となっています。目安としては、月平均残業時間が20時間以下、有給取得率が70%以上の企業は、比較的働きやすい環境にあると判断できます。

また、フレックスタイム制度やテレワーク制度など、柔軟な働き方を認める制度が整っている企業も、優先的に選ぶと良いでしょう。これらの制度が整備されている企業は、従業員のワークライフバランスを重視している傾向にあり、システムエンジニアとしての激務を避けやすくなるからです。面接の際には、実際の労働時間や休暇取得の状況について具体的に質問してみるのも良いでしょう。

社員からの口コミを参考にする

システムエンジニアが働きやすい職場を選ぶために、企業の公式情報だけではなく実際に働いている社員・元社員からのリアルな口コミを参考にするのもおすすめです。SNSや口コミサイトを活用して、残業時間、休日出勤、上司や同僚との関係、キャリア支援制度などについて、複数の口コミを比較検討しながら企業選びを進めてみましょう。

ただし、口コミ情報はポジティブなものが少なく、ネガティブな意見が集まりやすい性質があるため、一つの意見だけに偏ることなく、複数の口コミ・情報源から総合的に判断することが大切です。最終的には、会社説明会やインターン、面接などの機会を通じて、自分の目で企業の雰囲気や働き方を確認することをおすすめします。

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5.まとめ

システムエンジニアが忙しいと言われる背景として、ここでは以下の5つをご紹介してきました。
 

  • ・人手不足の現場が多いから

    ・プロジェクトの出戻りや仕様変更が発生するから

    ・納期直前のデスマーチが常態化しているから

    ・急なトラブルに対応する必要があるから

    ・プロジェクトマネジメントのために多くの人とやり取りするから


プログラマーと比較すると、システムエンジニアは調整役としての精神的負担が大きい一方で、プログラマーは作業量の多さが原因で物理的な激務になりやすい傾向があります。

システムエンジニアが激務を回避するためには、仕事の進め方を見直したり、プロジェクトの異動を希望したりするのが有効です。また、就職先選びでは、元請け・一次請け企業を見極め、残業時間や有給取得率をリサーチした上で、企業を選ぶことをおすすめします。

本記事の内容を参考に、システムエンジニアとして働きやすい企業選びに取り組んでみてください。

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