内定承諾書に法的な拘束力はないものの、辞退すればトラブルに巻き込まれるおそれも内定承諾書を提出したあとも就活を続けてOK? 内定辞退の方法やマナーも解説

最終更新日:2021年8月31日

内定承諾書を企業に提出したあと、就活を継続してよいものかどうか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。就活を続けてトラブルになったら、と不安になる方もいるでしょう。
本記事では、内定承諾書を提出したあとも就活を続けてよいのか、詳しく解説します。併せて、内定辞退の方法やマナーもご紹介します。

1. 内定承諾書を提出したあとも就活を続けていいの?

まずは、内定承諾書がどのようなものなのか、理解しておく必要があります。どのような性質をもつ書類なのか、企業へ提出する目的は何なのかをまず理解しましょう。

そもそも内定承諾書とは?

内定を承諾し、入社の意思を示すための書類です。「内定誓約書」または「入社承諾書」などと呼ばれることもあります。企業側が内定を出した就活生に対し送付する書類であり、受け取った者は入社の意思があれば署名捺印のうえ提出します。

試験や面接に受かった求職者が、必ずしも入社してくれるとは限りません。企業としては、今後の採用計画もあるため、本当に入社の意思があるのかどうか確認する必要があり、そのために用いられます。

なお、この文書には内定が取り消しとなる事由についても記載されています。きちんと目を通しておきましょう。

内定承諾書を出す目的

入社意思を確認する目的があります。似たものに「内定通知書」がありますが、これは応募者に内定が出たことを通知するものです。内定承諾書は大抵内定通知書とともに送付されてきます。

企業が内定承諾書の提出を求めるのは、採用活動に関して判断を下すためであることも覚えておきましょう。多くの企業では、採用人数を限定しています。入社の確約により規定の人数に達すれば、他の人に不採用を通知することができます。それ以降採用活動を続ける必要もなくなります。
逆に、内定を通知した応募者の中に入社を断る人が出てくれば、会社は不採用予定だった人に採用通知を出すことになるかもしれません。

内定承諾書を出したあとでも辞退できるの? 就活は続けていい?

内定通知書には、「正当な理由なく内定を辞退しません」のような文言を記載しているケースが少なくありません。そのため、提出してしまうと辞退できないのでは、訴えられてしまうのでは、と不安になる方もいるようです。

結論からお話しすれば、この書類に法的な拘束力はありません。そのため、企業へ提出したとしても、内定の辞退や就活の継続は可能です。

ただ、入社を取りやめるときは、2週間前までに申し出なければなりません。これは、民法で定められていることです。これについては、のちほど詳しくお話しします。

2. 提出後に就活を続けるメリット

志望度の高い企業の選考を受けられる、じっくりと考えて就職先を決められるなどのメリットが挙げられます。ここでは、書類の提出後に就活を続けるメリットについて、詳しくお話ししましょう。

志望度が高い企業の選考を受けることができる

就活を続けるかどうか迷ってしまう方の多くは、本命の企業が別にあるケースがほとんどです。第一志望で内定が出たのなら、多くの方はそのまま入社の意思を固めるでしょう。逆に、第一志望でなければ、本命の企業へ望みをつなげたいと考えるのが普通です。

就活を継続すれば、自分が本当に入社したい企業へ採用してもらえる可能性があります。第一志望ではなくとも、もっと志望度の高い企業へ就職できるかもしれません。

どの企業に就職するかじっくり考える時間ができる

複数社から内定が出たケースで、しかもその中に志望度の高い企業が含まれていないと、就活を続けるかどうかで悩んでしまいがちです。このようなケースにおいて就活を続ければ、じっくりと考えたうえで結論を出せます。

就職は、人生における大きなイベントのひとつです。人によっては、ここが人生の分岐点となってしまうこともあります。じっくりと考え抜き、自分の力を発揮できる職場、モチベーションを高く保って働ける会社を選べるのはメリットといえるでしょう。

3. 提出後に就活を続けるデメリット

メリットだけでなく、デメリットがあることも理解しておきましょう。トラブルに巻き込まれる可能性がある、出身大学や教授に迷惑をかけるおそれがある、などが挙げられます。詳しく見ていきましょう。

内定辞退のトラブルに巻き込まれる可能性がある

企業としては、人材の採用にコストと手間を費やしています。そのため、入社を辞退したい旨を伝えても、企業側が納得してくれず、引き止められてしまう可能性があります。

また、入社しなければ賠償金や違約金を請求する、といわれてしまうトラブルも考えられます。大変なことになるのではないかと怖くなり、辞退を思い留まろうとする方も中にはいるでしょう。

内定承諾書に法的な拘束力はなく、これらの要求にも基本的に応じる必要はありません。ただ、こうしたトラブルに巻き込まれるおそれがあることは、覚えておきましょう。

推薦入社の場合は大学や教授に迷惑を掛ける

入社を断った場合、企業側から出身大学や教授へ連絡される可能性があります。大学や教授の顔へ泥を塗ることになり、迷惑をかけるおそれがあることを理解しておきましょう。

また、自身が内定を辞退することで、出身大学の信用が失われてしまう可能性もあります。企業側にネガティブなイメージをもたれてしまい、今後その大学から志望者を採用しない、といったことにもなりかねません。後輩たちにも迷惑をかけてしまいます。

4. 内定辞退のマナーとポイント

トラブルに発展させないためには、マナーやポイントがあります。マナーやポイントを正しく押さえておけば、トラブルに巻き込まれる可能性が減り、スムーズに話を進めやすくなるはずです。

電話で連絡する

言いにくい内容を伝えるのは勇気が要りますが、きちんと電話で連絡し、自分の言葉で意思を伝えることが大切です。
近年、メールやLINEなどのコミュニケーションツールが普及したこともあり、近年では電話を苦手とする若者が増えているそうです。メールだけで済ませたくなるかもしれませんが、担当者へ電話するのは社会人のマナーといえます。

電話で伝えるときは、長々と話すのではなく、最初に辞退する旨を伝えましょう。また、電話のあとにメールでフォローを入れることも忘れないでください。メールでフォローすれば、きちんと連絡を入れた記録も残せます。

できるだけ早めに連絡する

企業側にも都合があるため、なるべく早めに連絡することを心がけましょう。遅くとも、入社の2週間前までに連絡してください。2週間前までのルールは、民法627条できちんと定められています。ギリギリになってしまうと、法的なトラブルに発展する可能性があるため注意が必要です。

誠意をもって対応する

法的な拘束力こそないものの、企業に迷惑をかけることには違いありません。採用計画を狂わせてしまい、無駄なコストを費やさせてしまったことを理解しましょう。そのため、入社を取りやめる際には、誠意ある対応をしなくてはなりません。

誠意を示すため、できるだけ早く電話で意思を伝え、迷惑をかけてしまったことを謝罪しましょう。また、併せてお詫びの手紙を書くのもおすすめです。今後、その企業とビジネスで関わり合う可能性もあります。誠意のある対応をしておけば、露骨に悪い扱いをされることもないでしょう。

5. 内定辞退のトラブルに巻き込まれたらどうする?

どんなに注意していても、トラブルに巻き込まれてしまう可能性はあります。このようなときは、自分だけで解決しようとするのではなく、大学のキャリアセンターや弁護士などへ相談しましょう。

大学のキャリアセンターへ相談する

学生の就職を支援するため学内に設置されているキャリアセンター(または就職課)では、就職に関するさまざまな相談も受け付けています。企業とトラブルになったときは、まずキャリアセンターへ相談してみましょう。多くの場合、専属のカウンセラーが在籍しており、適切なアドバイスを受けられます。

労働問題に強い弁護士へ相談する

企業側が、賠償金や違約金を請求してきた、恫喝めいたことをいってきた、といったケースでは、弁護士への相談をおすすめします。労働問題に強い弁護士なら、法的な観点から解決策をアドバイスしてくれるでしょう。ケースによっては、弁護士が代理人となり企業と話し合うほうがいいこともあります。

6. まとめ

内定承諾書には法的な拘束力がないため、辞退も就活の継続も可能です。ただ、メリットとデメリットどちらも存在することは理解しておきましょう。本記事でお伝えしたように、トラブルへ発展したときは、ひとりで抱え込まずに専門家へ相談することが大切です。

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