印象に残る自己PR動画の作り方！1分・30秒の例文と撮影のコツ

• 1. Web面接で自己PR動画を求める企業は増加中
• 2. 自己PR動画で企業がチェックしているポイントとは？
• 3. 印象に残る自己PR動画の作り方5ステップ
• 4. 1分・30秒の自己PR動画の例文
• 5. 自己PR動画を撮影・編集する時の注意点
• 6. まとめ

1. Web面接で自己PR動画を求める企業は増加中

近年、就活における選考プロセスでは、自己PR動画の提出を求める企業が増加しています。この背景には、新型コロナウイルスの影響でオンライン面接が普及し、非対面での採用活動が一般的になったことが挙げられます。企業側は自己PR動画を通じて、エントリーシートなどの書類だけでは判断しきれない応募者の人柄やコミュニケーション能力、仕事への熱意をより深く理解しようとしているのです。

特に多くの応募者が集まる人気企業や、個性を重視するIT業界では、効率的に候補者を絞り込み、自社の社風に合った人材を見つけるための効果的な手段として、自己PR動画が活用される傾向にあります。今後もこの傾向は続くと考えられ、動画対策は就活を成功させる上で欠かせない要素の一つになりつつあります。

2. 自己PR動画で企業がチェックしているポイントとは？

企業が自己PR動画を通じて何を知りたいのか、その判断基準や評価ポイントを理解することは、効果的な動画を作成するための第一歩になります。ただ自己紹介をするだけでなく、採用担当者の視点を意識し、企業が求める情報を的確に伝えましょう。

• ・学生の人柄・雰囲気

• ・相手の立場になった話し方・伝え方ができているか

• ・志望度・熱意が高い応募者かどうか

ここでは上記3つのチェックポイントを解説しますので、これらを取り入れながら、ライバルと差をつける自己PR動画を作成してみてください。

学生の人柄・雰囲気

自己PR動画で企業が最も重視しているのは、応募者の人柄や雰囲気です。エントリーシートの文字情報だけでは伝わらない、表情や話し方のトーン、身振り手振りなどから、「一緒に働きたいと思える人物か」「自社のチームに馴染めそうか」といったポイントを見ています。

特にIT業界のエンジニア職では、チームでの開発作業が多いため、協調性やコミュニケーション能力が求められます。自己PR動画を通じて、明るく誠実な印象や、物事に前向きに取り組む姿勢を伝えることができれば、内定に大きく近づくことができるでしょう。無理に自分を偽り、飾る必要はありませんが、はきはきとした口調で自信を持った表情を心がけるだけでも、ポジティブな人柄を印象づけることができます。

相手の立場になった話し方・伝え方ができているか

自己PR動画での話の内容はもちろんのこと、「どのように話すか」という伝え方も重要な評価ポイントです。採用担当者は、学生が聞き手のことを考えて、分かりやすく話すことができるかを見ています。専門用語を多用しすぎることなく、誰にでも理解できる言葉を選んでいるか。話の構成は論理的で、結論から先に話すことで聞き手がストレスなく内容を理解できる工夫がされているか。

こうしたポイントは、入社後の業務におけるコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力を測る指標にもなります。動画という短い時間の中で、自分の言いたいことを簡潔に、かつ的確に伝えるスキルは、業界・職種を問わず役立つ重要な能力なのです。

志望度・熱意が高い応募者かどうか

自己PR動画は、その企業に入社したいという強い意志や熱意をアピールする絶好の機会です。動画の内容に志望企業や業界についてよく研究していることがうかがえる要素を盛り込むことで、他の応募者との差別化を図ることができます。たとえば、「貴社の〇〇というプロダクトの△△という点に感銘を受けました」といった具体的な話や、その企業の理念と自身の価値観を結びつけた自己PRは、志望度の高さを効果的に示します。

また、動画全体が雑な仕上がりではなく丁寧に作られていること、熱意のこもった話し方からも、あなたの真剣な気持ちは伝わります。多くの応募者の中から「この人と一緒に働きたい」と思わせるような、情熱あふれる動画を目指しましょう。

3. 印象に残る自己PR動画の作り方5ステップ

印象に残る自己PR動画を作成するためには、いきなり撮影を始めるのではなく、計画的にステップを踏んで準備を進めることが成功のカギです。伝えたい内容を整理し、構成を練り、撮影環境を整えるなどの事前準備が、動画のクオリティを大きく左右するからです。

• ・自己PRとして話す内容をまとめておく

• ・台本を作成して時間配分を決める

• ・撮影環境と服装・身だしなみを整える

• ・実際に撮影し内容をチェックする

• ・企業指定の方法で提出する

ここでは、自己PR動画を効果的に作成するための手順を上記5つのステップに分けて解説します。

自己PRとして話す内容をまとめておく

印象に残る自己PR動画を作るための最初のステップは、動画で何を話すか、その内容を固めておくことです。まずは過去の経験を振り返り、自分の強みや長所、ガクチカ（学生時代に力を入れたこと）などを書き出してみましょう。その中から、応募する企業の事業内容や求める人物像と関連性の高いエピソードを選び出します。

たとえばエンジニア職であれば、「チームでの目標達成経験」や「論理的思考力を発揮した経験」「自主的にプログラミングを学んだ経験」などがアピール材料になります。伝えたいポイントが定まったら、それを裏付ける具体的なエピソードを交えながら、簡潔にまとめることを意識しましょう。話すテーマは、1つか2つに絞るのがおすすめです。

台本を作成して時間配分を決める

自己PR動画で話す内容が決まったら、次に台本を作成して時間配分をシミュレーションしてみましょう。1分や30秒など、指定された時間に収まるように、話す内容を具体的な言葉に起こしておきます。自己PR動画の基本構成は、以下の5つでまとめるのがポイントです。

• 1.挨拶と自己紹介

• 2.結論（自分の強み）

• 3.具体的なエピソード

• 4.入社後の貢献意欲

• 5.締めの挨拶

それぞれのパートにどれくらいの時間を割り振るかを決め、全体の時間配分を計画しましょう。たとえば1分の動画なら、導入10秒、本題40秒、締め10秒といった具合です。実際に声に出して読んでみて、時間内に収まるか、不自然な言い回しがないかを確認する作業を繰り返すことで、スムーズに撮影しやすくなるでしょう。

撮影環境と服装・身だしなみを整える

自己PR動画の印象は、撮影環境と学生の身だしなみで大きく変わります。撮影場所は、なるべく静かで、背景がすっきりしている場所を選びましょう。自宅の白い壁の前などが最適ですが、もし難しい場合は、無地の布やカーテンを背景にするのも良い方法です。生活感のあるものが映り込まないように注意してください。

服装は、男女ともにスーツが無難で、企業の指定がない限り、面接に行く時と同じ服装を心がけましょう。清潔感が何よりも大切なので、シャツのシワやネクタイの曲がりにも気を配ります。女性のメイクは派手すぎず、健康的で明るい印象に見えるナチュラルメイクが基本です。ネイルは何も施さないのが無難ですが、少なくとも肌なじみの良いシンプルな色を選び、派手なカラーやデザインは避けてください。

実際に撮影し内容をチェックする

次に、実際に自己PR動画の撮影に進みましょう。スマートフォンで撮影する場合は、三脚などで固定し、手ブレを防ぐのがコツです。画角は、胸から上が映る「バストアップ」が基本です。企業からの指定がなければ、横向きで撮影する方が一般的で、パソコンから視聴した時に見やすく、安定した構図になります。

撮影中は、カメラのレンズをまっすぐに見つめ、動画をチェックする採用担当者に好印象を与えられるように心がけましょう。カメラの下などにカンペを用意してしまうと、相手を見下ろしているような印象になるのでご注意ください。撮影時の表情は口角を少し上げて、にこやかな表情を保ちます。身振り手振りを加えると、熱意が伝わりやすくなりますが、大げさになりすぎないように気をつけてください。

撮影が終わったら必ず内容をチェックして、音声がクリアに聞こえるか、表情が硬すぎないかなどを確認しつつ、納得がいくまで撮り直しましょう。

企業指定の方法で提出する

自己PR動画が完成したら、ルールを守って企業へ提出します。企業によって提出方法はさまざまで、指定のウェブサイトにアップロードする場合や、メールに添付して送る場合、YouTubeなどの動画共有サイトに限定公開でアップロードして、そのURLを提出する場合などがあります。募集要項をよく確認し、ファイル形式（MP4など）やファイルサイズの上限、ファイル名の付け方といったルールを必ず守ってください。

指定と違う形式で提出してしまうと、動画が再生できずに選考で不利になったり、「指示をきちんと読めない人」というマイナスの評価につながったりする可能性があるので、提出前には必ずチェックを行いましょう。

4. 1分・30秒の自己PR動画の例文

続いて、1分/30秒指定の自己PR動画の例文をそれぞれご紹介します。1分や30秒という短い時間の中で、自分の魅力を最大限に伝えるために、どのような言葉を選んだら良いのか、文字数はどのくらいが目安なのかを参考にしてみてください。

1分の自己PR動画の例文

こんにちは、〇〇大学〇〇学部の〇〇〇〇です。私の強みは、目標達成のために周囲を巻き込みながら粘り強く努力できることです。

大学時代、プログラミングサークルで、チームでのアプリ開発コンテストに参加しました。当初、メンバー間の意見の対立で開発は難航しましたが、私はそれぞれの意見の良い点を組み合わせた新しいアイデアを提案し、全員が納得できる目標を再設定しました。また、毎日短いミーティングを開き、進捗共有と課題解決の場を設けることで、チームの一体感を高めました。

その結果、私たちのチームは地区予選を突破し、本選で審査員特別賞を受賞することができました。 この経験で培った「課題発見力」と「チームをまとめる力」は、貴社でエンジニアとして働く上で、多くのメンバーと協力しながら、より良いプロダクトを開発するために必ず活かせると考えています。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。（393文字）

30秒の自己PR動画の例文

こんにちは、〇〇大学の〇〇〇〇と申します。私の強みは、未経験の分野にも積極的に挑戦し、知識を吸収する探求心です。

大学2年生のとき、プログラミングに興味を持ち、独学で学習を始めました。オンライン教材や技術書を活用し、簡単なWebアプリケーションを自分で開発できるまでになりました。 この探求心を活かし、貴社に入社後は、常に新しい技術を学び続け、事業に貢献できるエンジニアになりたいです。本日はありがとうございました。（208文字）

5. 自己PR動画を撮影・編集する時の注意点

最後に、自己PR動画を提出する際に気をつけたい、撮影・編集時の注意点を5つご紹介します。どれだけ話す内容が良くても、動画の品質が低かったり、基本的なマナーが守られていなかったりすると、採用担当者にマイナスの印象を与えてしまいかねません。

• ・ES・履歴書と同じ内容に揃えるのが基本

• ・エンタメ系・面白い内容よりも企業の視点に立った内容に

• ・クリアな音声と画質に配慮する

• ・指定のルールや時間制限を守る

• ・編集は最小限に抑える

これらのポイントを順番に解説しますので、より完成度の高い自己PR動画を目指しましょう。

ES・履歴書と同じ内容に揃えるのが基本

自己PR動画で話す内容は、エントリーシートや履歴書に記載した自己PRと一貫性を持たせることが基本です。書類と動画でアピールする強みやエピソードが全く異なると、採用担当者はどちらが本当の学生を表しているのか、混乱してしまうからです。ただし、全く同じ文章を読み上げるだけでは、動画にする意味がありません。

自己PR動画では、応募書類で書ききれなかったエピソードの背景や、その経験を通じて感じたこと、そしてあなたの人柄が伝わるような表情や話し方を加えることで、内容に深みを持たせるのがおすすめです。たとえば、エントリーシートで「論理的思考力が強みです」と書いたなら、動画ではそれを裏付けるエピソードを落ち着いた口調で話す、といった工夫が効果的です。

エンタメ系・面白い内容よりも企業の視点に立った内容に

「印象に残る動画にしたい」と思うあまり、過度な演出やエンターテイメント性の高い内容に走ってしまうのは避けるべきです。自己PR動画は、あなたの個性を伝える場ではありますが、あくまでフォーマルな採用選考の一環です。企業が知りたいのは、あなたの面白い一面ではなく、「入社後に活躍してくれる人材かどうか」です。

そのため奇抜な自己紹介や特技の披露よりも、自分の強み・経験が、その企業でどのように活かせるのかを誠実に伝えることが重要です。もちろんユーモアを交えることが完全にNGというわけではありませんが、基本的にはビジネスの場にふさわしい、真面目な姿勢で臨むことが大切です。

クリアな音声と画質に配慮する

動画の内容がどんなに素晴らしくても、音声が聞き取りにくかったり、画質が荒かったりすると、それだけで評価は下がってしまいます。撮影は静かな環境で行い、マイク付きのイヤホンを使うなどして、クリアな音声を録る工夫をしましょう。また、明るい場所で撮影し、顔がはっきりと見えるようにすることも大切です。

また、伝えたいキーワードを強調するためにフリップ（スケッチブックなど）を使うのも効果的です。ただし持ち方や見せ方には注意が必要で、胸の高さに構えつつ、カメラの正面に向けるように持ちましょう。

スムーズに自己PR動画を撮影するために台本（カンペ）を用意する際には、目線が泳いで不自然になってしまわないように気をつけてください。カメラの横など、なるべく視線が外れない位置に置き、キーワードを確認する程度にしましょう。丸暗記した文章を話すのではなく、自分の言葉で語りかけるように話すことが、自然で熱意のある話し方につながります。

指定のルールや時間制限を守る

企業から自己PR動画の長さやファイル形式、提出方法などについて明確な指定がある場合は、それを必ず守りましょう。「1分程度」と書かれている場合、55秒から65秒くらいの範囲に収めるのが一般的です。時間を大幅に超えたり、逆に短すぎたりすると、「指示を守れない」「志望度が低い」と判断されかねません。

また、ファイル名に氏名や大学名を入れるように指示されている場合も多いので、細部まで注意深く確認することが大切です。ルールを守ることは、社会人としての基本的なマナーであり、そうした姿勢も評価の対象になっていると心得ましょう。

編集は最小限に抑える

自己PR動画の編集では、不要な部分をカットしたり、テロップで名前や大学名を入れたりする程度に留め、過度な加工は避けましょう。派手なエフェクトやBGMは、ビジネスの場にはふさわしくなく、かえって内容が伝わりにくくなる可能性があります。

企業が見たいのは動画の編集スキルではなく、あくまでも学生自身の人柄や熱意です。編集に時間をかけるよりも、話す内容を練り上げたり、表情や話し方の練習をしたりする方がずっと効果的です。主役はあなた自身であり、動画は自分をアピールする手段であると考えて、シンプルで分かりやすい編集を心がけましょう。

6. まとめ

自己PR動画は、エントリーシートや面接だけでは伝えきれない、あなたの個性や熱意を採用担当者に直接届けることができる強力なツールです。事前準備をしっかり行い、企業の視点を意識することで、選考で有利に働く自己PR動画を作ることができます。

この記事で紹介した動画作成の5ステップと注意点、1分/30秒の例文も参考にしながら、自分の魅力や強みを最大限アピールできるような自己PR動画を作成してみてください。

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