
本記事では、理系学生が長期インターンに参加すべき理由から、参加しない場合のデメリット、そして多忙な研究とインターンを賢く両立させるための具体的なコツまでを、詳しく解説します。長期インターンに行けないと感じている方や、長期インターンに応募するか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
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1.理系でも長期インターンに行くべき理由5つ
まずは理系学生でも長期インターンに参加するべき理由について、以下の5つの観点からご紹介します。
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・学外でしか得られない実践力を養える
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・理系ならではの専門性を活かした実績作りができる
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・企業の現場で最新技術やトレンドを体感できる
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・異分野の人材と協働する経験が積める
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・将来のキャリアパスを具体的に描くヒントになる
多忙なスケジュールになったとしても長期インターンに行くメリットを、ここで理解しておきましょう。
学外でしか得られない実践力を養える
大学での研究は、特定のテーマを深く探求する貴重な経験ですが、企業の現場で求められる実践力とは少し異なります。長期インターンでは、企業の社員としてプロジェクトに参加し、実際の業務を通じて課題解決に取り組みます。その過程で、納期やコストといった制約の中で成果を出すことや、多様なバックグラウンドを持つチームメンバーと円滑に連携するコミュニケーション能力を磨くことが可能です。
このような経験を通じて養われるスキルは、研究室の中だけでは得られない貴重なスキルであり、理論的な知識を社会で通用する「実践力」へと昇華できることが、長期インターンに参加する最大のメリットなのです。
理系ならではの専門性を活かした実績作りができる
理系学生が持つ専門知識や論理的思考力は、多くの企業にとって非常に魅力的に映ります。長期インターンは、そうした専門性を活かして、目に見える形で実績を作る絶好の機会となります。たとえば、情報系の学生であれば実際の開発プロジェクトに貢献したり、データサイエンスを学ぶ学生であれば膨大なデータからビジネスに有益な知見を導き出したりと、将来の就活でライバルとの差別化につながる実績を残せるチャンスがあります。
大学での研究成果に加え、「企業の〇〇というプロジェクトで△△に貢献した」という具体的な実績があると、就活の際に他の学生との強力な差別化要因となります。自身の専門性がビジネスシーンでどのように役立つかを理解し、証明するためにも、一度企業の現場に飛び込んでみましょう。
企業の現場で最新技術やトレンドを体感できる
技術革新のスピードが速い現代においては、企業は常に最先端の技術やトレンドを取り入れ、ビジネスに取り組むのが当たり前になっています。大学の研究室で触れる技術とはまた違う、ビジネスの最前線で活用されている生きた技術や開発手法に触れられるのは、長期インターンの大きな魅力です。
たとえば、アジャイル開発手法を実践している現場を体験したり、最新のクラウドサービスを活用したインフラ構築に携わったりすることで、座学だけでは得られない知見が広がるチャンスがあります。業界の動向を肌で感じることで、自身の研究テーマに新たな視点をもたらしたり、将来目指すべき技術分野が明確になったりするメリットもあります。
異分野の人材と協働する経験が積める
大学の研究室では、原則として同じ専門分野の教員や学生と関わることになります。しかし、実際のビジネスの現場では、エンジニア・デザイナー・事務方・営業担当者など、全く異なる専門性や価値観を持つ人々とチームを組んでプロジェクトを進めるのが当たり前です。
長期インターンに参加することで、このような多様な人材と協働する貴重な経験を積むことができるのもメリットの一つです。自分の専門外の意見に耳を傾け、相手に自分の考えを分かりやすく伝え、共通の目標に向かって協力する姿勢は、就活で最も評価される「コミュニケーション能力」を養う上でも非常に有益です。
将来のキャリアパスを具体的に描くヒントになる
「自分の専門分野は、研究職以外にどんな仕事で活かせるのだろう?」という疑問に、明確な答えを与えてくれるのが長期インターンです。実際に企業で働くことで、仕事の具体的な内容や一日の流れ、社内の雰囲気などをリアルに知ることができます。憧れの職種が自分に合っているかを確認したり、逆にこれまで視野に入れていなかった職種に興味を持ったりすることもあるでしょう。
また、現場で働く社員の方々からキャリアに関する話を聞くことも、自身の将来を考える上で大きなヒントになります。インターンでの経験は、机上の企業研究だけでは得られない解像度の高いキャリアプランを考えるのに役立ちます。実体験に基づいたキャリアプランは、入社後のミスマッチを防ぎ、後悔のない社会人人生を歩む土台となるでしょう。
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2.理系で長期インターンに行かない場合のデメリット
続いて、理系の学生が長期インターンに行かないという選択を選んだ場合に、直面することになるデメリットを3つご紹介します。
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・現場で評価される経験値が不足しやすい
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・研究以外の社会経験が乏しくなりがち
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・進路選択の幅が狭まる可能性がある
「長期インターンに行かない」という決断を下すのは、これらのデメリットを把握してからでも遅くはありませんので、じっくりと理解を深めておきましょう。
現場で評価される経験値が不足しやすい
企業が採用選考で重視するのは、学業の成績や研究内容だけではありません。チームで成果を出した経験や、課題解決能力、コミュニケーション能力といった、ビジネスの現場で直接活かせる「実践的な経験値」が高く評価されます。長期インターンは、まさにこうした経験を積むための最適な場です。
もし長期インターンに参加しなかった場合、研究活動以外でこれらの能力をアピールする具体的なエピソードを用意しなければならなくなります。面接の場で「学生時代に最も力を入れたことは?」と問われた際にも、研究以外の引き出しが少ないと、他の学生との差別化が難しくなる可能性があります。学生という身分でありながら、社会で評価される経験を積む貴重な機会を逸してしまうことは、大きなデメリットと言えるでしょう。
研究以外の社会経験が乏しくなりがち
研究室での生活は、深く専門性を追求できる一方で、人間関係や活動範囲が限定的になりがちです。その結果、研究以外の社会との接点が少なくなり、一般的なビジネスマナーや多様な世代・立場の人とのコミュニケーションに慣れる機会を失ってしまうことがあります。
長期インターンは、社員の一員として働くことで、電話応対やメール作成、会議での振る舞いといった社会人としての基礎を自然に身につけられる場です。こうした経験がないまま社会に出ると、入社後に些細なことで戸惑ったり、周囲との円滑な関係構築に苦労したりする可能性も考えられます。研究以外の世界を知ることは、キャリア選択の視野を広げ、人間的な成長を果たす上でも非常に重要なのです。
進路選択の幅が狭まる可能性がある
理系学生が長期インターンに参加しない場合、即戦力人材を募集する業界・企業への就職を目指す際に、大きなハンディキャップを負う可能性があります。たとえばWeb業界を中心としたIT企業では、エンジニアの即戦力採用が主流となっており、実務経験や具体的なプロジェクト実績が採用の重要な判断材料となっています。多くの企業が「学生時代にどのような言語・ツールでどのような成果を上げたか」を重視するため、長期インターンで実績を積んでおかないと、面接の場で他の応募者との差別化が困難になります。
特に人気の高いWeb系企業では、インターンでの実績が合否を決める決定打となるケースも少なくありません。専門的な研究活動に集中することは素晴らしいことですが、将来のキャリア選択において、実務経験の有無が進路の幅を大きく左右することを認識しておく必要があります。とりわけIT系のエンジニアとしてのキャリアを考えるなら、長期インターンを通じた実績づくりに力を入れることが大切です。
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3.理系の長期インターンのプログラム内容とは?
理系学生向けの長期インターンで行われるプログラムは、企業の業種や職種によってさまざまですが、基本的には次のような内容を実施するのが一般的です。
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・エンジニア・開発系の実務体験
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・データ分析・AI関連のプロジェクトに従事
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・研究開発・実験のサポート業務
一つひとつのプログラム内容について詳しく解説しますので、長期インターンで具体的にどのような経験ができるのかを知る参考にしてください。
エンジニア・開発系の実務体験
IT企業やメーカーの長期インターンで最も多いのが、エンジニアやプログラマーとしての実務を体験するプログラムです。参加する学生は、開発チームの一員として、実際の製品やサービスのコーディング、テスト・デバッグなどに携わります。
学校の授業で書くコードとは異なり、チームでの開発を円滑に進めるためのバージョン管理ツール(Gitなど)を使用しつつ、コードレビューといった実践的な開発フローを学ぶことができます。また、Webアプリ開発、スマホアプリ開発、組み込みシステムの設計など、企業によって多岐にわたる分野を経験できるのも特徴です。
データ分析・AI関連のプロジェクトに従事
統計学や機械学習の知識を持つ理系学生にとって、データサイエンティストやAIエンジニアとしての長期インターンは非常に人気があります。これらのプログラムでは、企業が保有する膨大なデータを扱い、ビジネス上の課題解決を目指すケースが多いです。
理論を学ぶだけでなく、企業が扱う生のデータに触れながら適切な分析手法を選択し、得られた結果は専門家ではない相手にも分かりやすく説明するという一連のプロセスを経験できるのが大きな魅力です。
研究開発・実験のサポート業務
メーカーや製薬会社、研究所などでは、研究開発(R&D)職の長期インターンも募集されています。社員である研究者の指導のもと、新しい技術や製品を生み出すための研究プロジェクトに参加することが多いです。具体的な業務としては、文献調査や実験計画の立案、実験の実施とデータ測定、結果の分析と考察などが挙げられます。
大学の研究室と似ている部分もありますが、企業の研究はより製品化・事業化を強く意識している点が大きな違いです。企業の開発プロセスや、研究成果がどのようにビジネスに繋がっていくのかを肌で感じることができるのがメリットです。
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4.理系の長期インターンで人気のおすすめ職種
理系の長期インターンに参加するなら、募集職種でプログラムを絞り込むのもおすすめです。ここでは長期インターンで人気のおすすめ職種について、以下の3つをご紹介します。
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・エンジニア・プログラマー
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・データサイエンティスト
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・研究開発職
自分自身の専門分野を活かしつつ、企業が用意する充実したプログラムを経験できるのはどの職種なのか、じっくりと考えながら選んでみてください。
エンジニア・プログラマー
エンジニア・プログラマーは、理系学生の長期インターン先として最も人気が高い職種の一つです。情報系の学生はもちろん、物理・数学といった分野で培った論理的思考力も、ソフトウェア開発の世界で大いに活かすことができます。Webサービスやスマホアプリ、ゲーム、AI・IoTなど、活躍の場は非常に幅広く、企業の事業の根幹を支える重要な役割を担います。
IT系の長期インターンでは、開発チームの一員として実際の開発プロジェクトに携わり、現役エンジニアのコードに触れながら実践的なスキルを磨くことができるのが魅力です。
データサイエンティスト
ビッグデータやAIの活用が注目されている現代においては、データサイエンティストの需要も急速に高まっています。データサイエンティストは、統計学・数学といった理系の素養を直接的に活かせるのが大きな特徴です。
この分野の長期インターンでは、企業が保有する膨大なデータを分析し、ビジネス上の課題解決や新たな価値創造に繋がる知見を導き出すプロジェクトに参加します。専門知識を駆使して仮説を立て、モデルを構築し、その結果を検証するという科学的なアプローチが求められます。
研究開発職
自身の専門分野を深く探求し、新しい技術や製品を世に送り出したいと考える理系学生にとっては、研究開発(R&D)職は非常に魅力的なキャリアパスとなるでしょう。メーカー・製薬・化学・食品など、さまざまな業界の企業が研究開発部門を設けており、長期インターンを受け入れています。
実際のインターンでは、社員の研究者の下で、基礎研究・応用研究、製品化に向けた開発まで、企業の研究開発プロセスの一部を実際に担当するケースが多いです。大学の研究とは異なり、市場のニーズやコスト、生産性といったビジネス的な視点が求められるのが特徴です。
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5.長期インターンの探し方
いざ長期インターンに参加しようと決意しても、研究で多忙な理系学生にとって、自分に合った企業を効率的に探すのが大変に感じるかもしれません。
そんな時には、まずは大手就活サイトや長期インターン専門の求人サイトを活用するのが王道です。「理系歓迎」「リモート可」といった条件で絞り込むと、学業との両立に理解のある企業を見つけやすくなります。
また、大学のキャリアセンターも有力な情報源です。大学経由でしか募集していない優良企業や、OB・OGとの繋がりを紹介してもらえる可能性もあるからです。
研究室の教授や先輩からの紹介に頼るという手段も有効で、自分の専門分野や人柄を理解してくれている人からの推薦は、インターンの選考でも有利に働くことも少なくありません。
これらの方法を組み合わせ、諦めずに情報収集してみると、自分にマッチした最適なインターン先と出会いやすくなるでしょう。
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6.理系が研究と長期インターンを両立させるコツ
「長期インターンに興味はあるけれど、研究室が忙しくて両立するのは無理…」そんなふうに感じている理系学生は非常に多いです。しかし次のような工夫次第で、多忙な研究生活と充実した長期インターンを両立させることは十分に可能です。
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・研究計画とインターン日程のバランスを取る
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・研究室・企業とのコミュニケーションを密にする
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・時短勤務・リモートワーク制度を活用する
これらを参考に、将来のキャリアの可能性を広げる一歩を踏み出してみてください。
研究計画とインターン日程のバランスを取る
研究と長期インターンの両立を叶えるための基本は、現実的な計画を立てることです。まずは自身の研究スケジュールを正確に把握しましょう。たとえば「平日は実験で忙しいから、週2日のリモート勤務か、週末に集中して働けるインターンを探そう」といった具体的な方針が見えてきます。インターンの面接時には、研究との両立が必要であることを正直に伝え、勤務可能な曜日や時間帯を相談しておくと良いでしょう。
研究室・企業とのコミュニケーションを密にする
研究と長期インターンを両立させる上では、周囲の理解・協力が不可欠です。研究室の指導教員には、長期インターンに参加したい理由と、それが研究にどう活かせるかを誠実に伝え、許可を得ましょう。同様に、インターン先の企業にも学会発表の日程をはじめとする研究室の状況を事前に伝えておくのが大切です。普段から密にコミュニケーションをとっておくことで、予期せぬトラブルが起きた際にも、柔軟に対応してもらいやすくなるでしょう。
時短勤務・リモートワーク制度を活用する
理系学生の多忙さを理解している企業の中には、週2〜3日の勤務スタイルや、1日4〜5時間程度の時短勤務、さらには場所を選ばずに働けるリモートワーク制度を導入しているインターン先も少なくありません。これらの制度を積極的に活用することで、研究室での実験の合間を活用して業務を進めたり、移動時間を削減して効率的に働いたりすることも可能になります。企業選びの際には、給与や業務内容だけでなく、「理系学生の学業との両立に理解があるか」「柔軟な働き方が可能か」という視点を持ってインターン先を選ぶと良いでしょう。
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7.まとめ
本記事では、長期インターンに参加するのが難しいと考えている理系学生向けに、長期インターンに参加するメリットから、研究と両立させる具体的なコツまでを詳しく解説しました。研究で培った専門知識は、それだけでは社会で通用するスキルになるとは言えず、長期インターンという実践の場で、ビジネスの視点やチームで働く経験を掛け合わせることで、初めて大きな価値を持ちます。
研究が忙しいことを理由に諦めるのではなく、柔軟な働き方ができるインターン先を選び、周囲と協力しながら挑戦することで、無理なく両立する方法が見えてくることでしょう。ここで解説してきたインターンの探し方や両立のコツも参考に、長期インターン参加への第一歩を踏み出してみてください。
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