早期選考はとりあえず受けるべきか?応募メリットや準備不足を避けるための対策

周りの友人たちがインターンシップ経由で選考に進んでいると聞き、「自分も何か始めなければ」と焦りを感じている方もいるかもしれません。
本記事では、そんな早期選考に関するさまざまな疑問に答えるべく、その実態からメリット・デメリット、準備不足を避けてチャンスを最大限に活かすための具体的な対策までを解説します。後悔のないキャリア選択の第一歩として、早期選考を受けるべきか迷った時は、ぜひ参考にしてください。

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1.早期選考はとりあえず受けるべきか?
就活の早期化が進むなか、「早期選考はとりあえず受けるべきか」と悩む学生は多いでしょう。結論から言うと、準備が整っているなら積極的に挑戦すべきです。
株式会社インディードリクルートパートナーズの調査によると、2026年卒学生の内定率は選考解禁の2025年6月1日時点で81.6%に達しています。就活解禁の3月1日時点でも、内定を獲得している学生は48.4%の割合となっています。これは多くの学生が早期選考を利用している証拠であり、早期の行動が有利に働く可能性を示唆しています。
たとえ第一志望でなくても、早期選考は本番に向けた貴重な練習の場となります。面接に慣れ、自身の弱点を早期に把握できる点は大きなメリットです。同調査でも、「早めに活動を始めたことで主体的に企業を選ぶことができた」という意見が集まっているほどです。
一方で、準備不足のまま「とりあえず」で応募し、悪い印象を与えるリスクも考慮した方が良いでしょう。早期選考を受けない場合、その分じっくり準備に時間を充てて本選考に備えられるため、一概に不利とは言えません。「就活の早期化によって、学業に集中できていないときがあったと感じた」と答えた学生も存在し、自分のペースで準備を進めることの大切さがうかがえます。
あくまでも自分自身の準備度合いを客観的に判断し、周りに流されるのではなく戦略的に早期選考を活用しましょう。
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2.早期選考とは?
そもそも早期選考とは、経団連が定める一般的な採用選考の解禁時期(大学4年生の6月1日以降)よりも早くに開始される選考プロセスのことを指します。主に大学3年生の夏から冬にかけて、インターンシップ参加者やOB・OG訪問を行った学生などを対象に、企業が独自の日程で実施します。
その目的は、優秀な人材を他社に先駆けて確保することにあります。特に優秀な学生が集まりやすい外資系企業やメガベンチャー、IT業界などで活発に行われる傾向があります。本選考とは異なり、一部の選考ステップが免除されるといった優遇措置が取られるケースも少なくありません。
ただし、全ての企業が実施しているわけではなく、案内方法も非公開の場合が多いため、学生側からの能動的な情報収集が不可欠です。この特別な選考ルートを正しく理解し、戦略的に活用することが、多様化する就活を成功させるための重要な鍵となります。
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3.早期選考を受けるメリット
周囲の就活生よりも早く行動を起こして早期選考を受けることにより、次のようなメリットを手に入れることができます。
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・本選考に向けて精神的な余裕が生まれる
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・自分の弱みを早めに補える
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・内定者インターンに参加できる
一つひとつ順番に解説しますので、早期選考を受けるべきかを考える判断材料にしてみてください。
本選考に向けて精神的な余裕が生まれる
早期選考を受ける最大のメリットは、早い段階で内定を獲得することで得られる精神的な余裕にあります。就活は、周囲の状況が見えにくい中で進めるため、精神的な負担が大きくなりがちです。特に友人たちが次々と内定を得ていく状況では、焦りや不安が募ることも少なくありません。
しかし、早い時期に一つでも内定を確保できれば、「万が一の時でも行く場所がある」という安心感が生まれます。この心の余裕は、その後の就活に大きなプラスの影響をもたらします。たとえば本命企業の選考に、よりリラックスして臨むことができるようになるのも大きなメリットです。緊張が和らぐことで、面接でも本来の自分らしさを発揮しやすくなり、結果的に良い評価につながる可能性が高まるでしょう。
自分の弱みを早めに補える
早期選考は、本選考が始まる前に、自身の就活における弱点や改善点を具体的に把握できる絶好の機会です。自己分析や面接練習だけでは見えてこない、実践的な課題を発見できます。
たとえば、「グループディスカッションでうまく発言できなかった」「面接官の深掘り質問に的確に答えられなかった」といった経験は、本番さながらの緊張感の中でしか得られません。早期選考でこうした失敗を経験しておけば、何が足りなかったのかを具体的に分析し、本命企業の選考までにしっかりと対策を練る時間を確保できます。エントリーシートの書き方から、面接での受け答え、立ち居振る舞いに至るまで、早期選考での失敗・後悔は、自己の課題を客観的に知る上で非常に貴重な情報源となります。
いわば、早期選考は本番に向けた質の高い「模擬試験」と捉えることができます。早めに弱点を克服することで、その後の就活を有利に進めることが可能になるのです。
内定者インターンに参加できる
早期選考を経て内定を獲得した場合、入社前に「内定者インターン」に参加できる機会を得られることがあります。これは、通常のインターンシップとは異なり、より実践的な業務に携わったり、社員と同じような環境で働いたりする貴重な経験です。
内定者インターンに参加することで、入社後の仕事内容や職場の雰囲気を深く理解することができます。その結果、入社してから「思っていた仕事と違った」といったミスマッチを防ぐことにつながります。また、同期となる他の内定者や、将来の上司・先輩となる社員と早期に人間関係を築ける点も大きなメリットです。入社前から社内に知り合いがいるという安心感は、社会人生活をスムーズにスタートさせる上で大きな助けとなるでしょう。
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4.早期選考を受けるデメリット
一方で早期選考を受ける場合には、次のようなデメリットを背負うことになる点も考慮しましょう。
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・準備不足で不利になることも
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・意欲的なライバルが多く競争率が高まる
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・本選考へのエントリーが不可になる可能性
これらのデメリットにも注意しながら、戦略的に早期選考を活用してみてください。
準備不足で不利になることも
早期選考はメリットが多い一方で、準備が不十分なまま臨むと、かえって不利になる可能性があります。早期選考にエントリーする学生は、就活への意識が高く、早くから準備を進めている層が中心です。そのため自己分析や企業研究が浅い状態で参加すると、他の学生との差が浮き彫りになり、採用担当者に「準備不足」「志望度が低い」といったネガティブな印象を与えかねません。
特にエントリーシートの内容が薄かったり、面接で企業の事業内容に関する基本的な質問に答えられなかったりすると、その後の評価に大きく影響します。一度悪い印象を与えてしまうと、それを覆すのは容易ではありません。最悪の場合、その企業の本選考に再挑戦する道が閉ざされてしまうリスクも考えられます。早期選考はあくまで「本番」の一つであると認識し、「とりあえず受けてみよう」という軽い気持ちで臨むのではなく、万全の準備を整えてから挑戦することが重要です。
意欲的なライバルが多く競争率が高まる
早期選考は、一般的な選考ルートとは異なり、参加できる学生が限られています。インターンシップで高い評価を得た学生や、特定のスキルを持つ学生など、企業が「ぜひ採用したい」と考える優秀な層が中心となるため、必然的にライバルのレベルは高くなります。
周りを見渡せば、早くからキャリアプランを考え、積極的に行動してきた意欲的な学生ばかりです。そのような環境下では、生半可な準備では太刀打ちできません。グループディスカッションや面接では、論理的思考力やコミュニケーション能力など、高いレベルでのアウトプットが求められます。通常の選考以上に厳しい競争に身を置くことになるため、自信を喪失してしまう可能性も否定できません。こうした高い競争率を理解したうえで、自分の強みを明確にし、他の学生にはない魅力をアピールできるかどうかが、選考を突破する鍵となります。
本選考へのエントリーが不可になる可能性
早期選考に挑戦する際に最も注意すべきなのが、早期選考を受けた場合に、同じ企業の本選考に応募できなくなる可能性があることです。企業の方針にもよりますが、「選考への応募は一度きり」というルールを設けているケースは少なくありません。
これは企業側が効率的な採用活動を行うために、同じ学生を何度も評価する手間を省きたいという意図があるためです。もし第一志望や志望度の高い企業がこの方針を採用していた場合、準備不足の状態で早期選考に落ちてしまうと、再挑戦の機会そのものを失ってしまいます。そのため、応募する企業の募集要項や過去の選考情報を事前にしっかりと確認し、「再応募が可能か」を把握しておくことが不可欠です。
貴重なチャンスを無駄にしないためにも、特に本命企業群の早期選考に臨む際は、これが最後の機会であるという覚悟を持って、万全の対策を講じる必要があります。
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5.早期選考で準備不足を避けるための対策
準備不足のまま早期選考に進み、選考に落ちてしまって第一志望の企業への道が閉ざされてしまうのを防ぐためにも、次のような対策に取り組んでおくことが大切です。
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・自己分析・企業研究を済ませてから選考に臨む
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・本選考と同レベルでES対策・面接対策に取り組む
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・長期インターンで現場からの評価を得る
それぞれ詳しくご紹介しますので、準備不足を避けるための指針として活用してください。
自己分析・企業研究を済ませてから選考に臨む
早期選考で準備不足という事態を避けるための基本は、自己分析と企業研究を徹底的に行うことです。これらは就活の根幹であり、ここが疎かになっていると、どれだけES対策や面接練習を重ねても説得力のあるアピールはできません。
自己分析では、これまでの経験を振り返り、自分の強み・弱み、価値観、興味の方向性を深く掘り下げます。「なぜこの業界に興味を持ったのか」「なぜこの企業でなければならないのか」という問いに、自分自身の実体験に基づいた明確な答えを用意できるようにしましょう。
一方の企業研究では、その企業の事業内容や理念、将来の展望、競合他社との違いなどを多角的に調べ上げます。公式サイトや採用ページだけでなく、ニュース記事やIR情報、OB・OG訪問などを通じて、生きた情報を収集することが重要です。
この二つの分析が深くできていれば、エントリーシートや面接で一貫性のある自分だけの志望動機を語り、他の学生との差別化を図ることができるでしょう。
本選考と同レベルでES対策・面э面接対策に取り組む
「早期選考だから」と油断せず、本選考と同じ、あるいはそれ以上の熱量でエントリーシート(ES)や面接の対策に取り組むことも不可欠です。早期選考は、決して本選考の「お試し」ではありません。むしろ優秀な学生が集まるため、より高いレベルの準備が求められるという意識で受けるべきです。
ES対策では、自己分析と企業研究で得た内容を基に、企業の求める人物像と自身の強みが合致することを論理的に示しましょう。第三者に添削を依頼し、客観的な視点でブラッシュアップを重ねるのも有効です。面接対策では、定番の質問はもちろん、「なぜ早期選考に応募したのか」といった特有の質問への回答も準備しておく必要があります。模擬面接を繰り返し行い、話す内容だけでなく、表情や声のトーン、姿勢といった非言語的な部分も意識して練習することが大切です。
長期インターンで現場からの評価を得る
早期選考への切符を手に入れるための有効な手段として、長期インターンへの参加が挙げられます。特に3ヶ月以上にわたる長期インターンでは、単なる仕事体験にとどまらず、実務に近い責任ある業務を任される機会が多くなります。
その中で具体的な成果を出したり、主体的に課題解決に取り組む姿勢を見せたりすることで、現場の社員から直接高い評価を得ることができます。この「現場からの評価」は、採用担当者にとって非常に信頼性の高い情報となり、早期選考への案内につながる可能性が大きく高まります。
また、長期間一つの企業で働くことで、企業の文化や価値観を肌で感じることができ、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。さらにインターンでの経験自体が、自己PRや志望動機を語る上での強力な武器となります。具体的なエピソードを交えて語ることで、他の学生にはないリアリティと説得力を持たせることができるでしょう。
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6.理想の就活を進めるための早期選考の探し方
最後に、後悔のない就活を進めるために早期選考をどう探したらいいのかをご紹介します。
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・インターン経由での案内を受ける
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・OB・OG訪問で紹介してもらう
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・企業の公式HP・SNSをチェックする
早期選考は決して簡単に応募できるわけではありませんが、これらの方法を活用しながら、早期内定を獲得するチャンスを掴みましょう。
インターン経由での案内を受ける
早期選考の情報を得る最も一般的な方法は、インターンに参加することです。多くの企業は、インターンシップを単なる仕事体験の場としてではなく、優秀な学生を見極め、早期に囲い込むための採用活動の一環と位置付けています。
特に数週間にわたるサマーインターンや、数ヶ月単位の長期インターンでは、学生の能力や人柄をじっくりと評価することができます。プログラム期間中に高いパフォーマンスを発揮したり、社員と良好な関係を築いたりすることで、参加者限定の早期選考ルートに招待されるケースが非常に多いです。企業側としても、自社の業務や文化をある程度理解している学生を採用する方が、入社後のミスマッチが少ないというメリットがあります。
そのため、志望する業界や企業が明確な場合は、積極的にインターンシップに応募し、そこで成果を出すことが、理想のキャリアへの近道と言えるでしょう。
OB・OG訪問で紹介してもらう
OB・OG訪問も、早期選考の情報を得るための有力な手段の一つです。実際にその企業で働いている先輩社員から、会社の雰囲気や仕事内容に関するリアルな話を聞けるだけでなく、時には特別な選考ルートを紹介してもらえることがあります。
企業によっては、社員が推薦した優秀な学生を対象とした「リクルーター面談」や、非公開の早期選考を実施している場合があります。OB・OG訪問の場で、あなたの熱意や能力が評価されれば、担当のリクルーターを紹介してもらえたり、選考にエントリーするための特別な案内を受けられたりする可能性があるのです。ただし、そのためには、訪問前に徹底した企業研究を行い、鋭い質問を準備しておくことが不可欠です。単に情報を受け取るだけでなく、「この後輩は優秀だ」と先輩に認めてもらうことが重要です。
企業の公式HP・SNSをチェックする
インターンシップやOB・OG訪問といったクローズドなルートだけでなく、企業の公式ホームページや公式SNSも、早期選考の情報源として見逃せません。近年、企業は採用活動の透明性を高めるため、あるいはより多くの学生にアプローチするために、公式媒体で早期選考に関する情報を発信するケースが増えています。
特に採用に特化した特設サイトや、X(旧Twitter)、LINEなどの公式アカウントでは、最新の採用情報がリアルタイムで更新されることが多いです。これらの媒体を定期的にチェックし、メールマガジンや採用LINEに登録しておくことで、エントリーの開始時期や説明会の告知など、重要な情報を見逃さずにキャッチできます。また、SNSでは採用担当者の考えや社風が伝わるようなカジュアルな情報発信も行われているため、企業理解を深める上でも役立つでしょう。
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7.まとめ
本記事では、就活における早期選考について、その実態からメリット・デメリット、そして成功させるための対策までを徹底解説してきました。早期選考は、早い段階で内定を獲得し精神的な余裕を得られる、そして自身の弱点を早期に補えるといった大きなメリットがある一方で、準備不足のままでは不利になり、競争率も高いという側面も持ち合わせています。
重要なのは、「とりあえず受ける」のではなく、自己分析と企業研究を徹底し、万全の準備を整えた上で「戦略的に活用する」という姿勢です。第一志望の企業でなくとも、本番に向けた貴重な実践の場と捉え、経験を積む目的で挑戦することは非常に有益です。
インターンシップへの参加やOB・OG訪問、公式サイトのチェックなど、情報収集のアンテナを常に張り巡らせ、自ら積極的に機会を掴みに行く能動的な行動が求められます。この記事で解説してきた内容を参考に、周りの情報に流されることなく、自分自身のペースと計画で就活を進めてみてください。
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