早期選考はいつから始まる?企業の意図・応募方法と内定獲得のポイント

本記事では、早期選考がいつから始まるのかという疑問に答えるとともに、企業が早期選考を実施する意図、具体的な応募方法についてご紹介します。早期選考を目指すメリット・デメリット、そして内定を勝ち取るための具体的なコツまでを取り上げているので、早期選考を通じてライバルに差をつけて就活を有利に進めましょう。

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1.早期選考とは?
早期選考とは、経団連が定める一般的な就活スケジュールよりも早い時期に実施される選考のことです。就活解禁とされるのが大学3年生の3月、選考解禁が6月、内定解禁は10月というのが一般的なスケジュールですが、それよりも前のタイミングで実施されるのが早期選考です。主に外資系企業やIT企業、ベンチャー企業などを中心に、大学3年生の秋から冬にかけて行われるケースが多く見られます。
近年の就活は早期化が顕著で、早期選考の重要性も年々高まっています。株式会社インディードリクルートパートナーズが2026年卒の学生を対象とした「就職プロセス調査」によると、選考解禁日である6月1日時点での内定率は81.6%に達していると言います。特に注目すべきは「就活解禁前」の内定率で、同調査では3月1日時点で48.4%もの学生が既に内定を獲得しているというデータです。
このデータは、多くの企業が早期選考を本格的に導入し、学生側もそれを主要な就活として捉えている実態を明確に示しています。つまり、早期選考はもはや「特別なルート」ではなく、内定を獲得するための一般的なルートの一つと言えるのです。早期から準備を進め、積極的に選考へと挑戦することが、第一志望の企業から内定を得る可能性を高める鍵となるでしょう。
参考:https://www.indeedrecruit-partners.co.jp/wp-content/uploads/2025/06/20250609_VtsLfF_01.pdf
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2.早期選考はいつからいつまで?
早期選考の開始時期は企業や業界によって大きく異なりますが、一般的には大学3年生の夏以降から徐々に始まり、翌年の2月末〜3月初旬頃までに終了するのが目安です。特に近年では夏のインターンシップが実質的な選考のスタート地点となるケースが増加しています。サマーインターンに参加した学生に対し、秋から冬にかけて特別な選考ルートが案内されるという流れです。
外資系企業やコンサルティングファーム、一部のベンチャー企業では大学3年生の6月頃からサマーインターンの募集が始まり、その選考過程、もしくはインターンでの実績・勤務態度で優秀と判断された学生は、年内に早期内定を得ることもあります。日系のIT企業や大手企業でも、秋から冬(10月〜2月頃)にかけて早期選考を実施する動きが活発化しています。経団連のルールに強制力はないため、就活の準備は早めに取り掛かり、志望業界の動向を常にチェックしておくことが重要です。
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3.企業が早期選考を実施する3つの意図
企業が従来の採用スケジュールを前倒ししてまで早期選考を行う背景には、いくつかの明確な意図が存在します。企業側の視点を理解することは、就活を有利に進めるための重要なヒントになるので、下記の3つのような意図をしっかりと押さえておきましょう。
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・優秀な学生を早期に確保したい
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・採用時期の分散による負担軽減
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・志望度・マッチ度の高い人材の早期獲得
一つひとつ詳しくご紹介します。
優秀な学生を早期に確保したい
企業が早期選考を行う最も大きな理由は、優秀な学生を他社に先駆けて確保したいという強いモチベーションがあるからです。今日の就職市場は学生優位の売り手市場であり、特に専門的なスキルを持つ学生や、リーダーシップを発揮できるポテンシャルの高い学生の獲得競争は年々激化しています。
横並びの採用スケジュールでは、多くの企業が一斉に動き出すため、自社が求める人材と出会える機会が限られてしまいます。そこで他社よりも早く学生と接点を持ち、自社の魅力を伝えることで、将来の事業を担うコア人材を確実に取り込みたいと考えているのです。早期選考は、企業にとっても熾烈な人材獲得競争を勝ち抜くための重要な戦略なのです。
採用時期の分散による負担軽減
採用活動は、人事担当者にとって非常に大きな労力がかかる業務です。エントリーシート・履歴書の確認から複数回にわたる面接、内定者のフォローまで。これらの業務が特定の期間に集中すると、現場の負担は計り知れません。特に数千人規模の応募がある大手企業では、この課題はより深刻になります。
そこで早期選考を導入することで、採用活動のピークを複数回に分散させ、業務負荷を抑える狙いがあります。選考時期を分けることで、一度に対応する学生の数を抑制し、一人ひとりの学生とじっくり向き合う時間を確保しようとしているのです。その結果、人事担当者は余裕を持って選考に臨めるため、学生にとってもより丁寧なコミュニケーションを期待できるというメリットがあります。
志望度・マッチ度の高い人材の早期獲得
早期選考に応募してくる学生は、早い段階から企業研究や自己分析を進めている意欲の高い層であると企業は考えています。自社の事業内容やビジョンに強い関心を持ち、能動的に情報を集めている学生は、入社後の活躍・定着が期待できるため、企業にとって非常に魅力的な存在です。
特にインターン経由の早期選考では、学生は実際の業務や社風を体験した上で選考に進むため、企業と学生の間のミスマッチが起こりにくくなります。企業側は、自社への理解度が深く、志望度の高い学生を早期に囲い込むことで、内定辞退のリスクを低減し、確実に入社に繋げたいという意図を持っています。これは採用活動の効率化だけでなく、会社という組織全体の強化にも繋がる重要な戦略なのです。
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4.早期選考への応募方法・探し方
早期選考に関する情報は、一般的な就職情報サイトに掲載されることが少ないため、自ら積極的に探しに行く姿勢が求められます。通常の選考とは異なるルートで案内されることが多いため、アンテナを高く張り、チャンスを逃さないようにしましょう。
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・インターンシップ経由
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・企業の採用ページから直接エントリー
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・OB・OG訪問での案内
ここでは早期選考へ応募するための代表的な方法として、上記3つのアプローチを解説します。
インターンシップ経由
早期選考への最も一般的なルートとなっているのが、インターンシップ経由での案内です。特に夏や冬に開催されるインターンシップは、企業が学生の能力や人柄を見極める場として活用しており、実質的な選考の第一ステップと位置づけられることも多いです。
インターンシップで高い評価を得た学生は、参加者限定のセミナーや早期選考に招待されることが多く、中には選考プロセスの一部が免除されるケースもあります。企業側も、学生の実際の働きぶりを見た上で判断できるため、ミスマッチの少ない採用が可能になる利点があります。そのため志望する企業がインターンシップを実施している場合は、積極的に参加し、自身の能力や意欲をアピールすることが内定への近道となるでしょう。
企業の採用ページから直接エントリー
一部の企業では、自社の採用ホームページ上で直接、早期選考のエントリーを受け付けている場合があります。特に通年採用を行っている企業や、特定の職種で即戦力となる人材を求めているIT企業などで見られるケースです。
一般的な就職情報サイトには情報を掲載せず、自社サイトのみで告知することで、企業理念や事業内容を深く理解した志望度の高い学生からの応募を期待している形です。こうしたチャンスを掴めるよう、志望企業が決まっている場合は、企業の採用ページを定期的にチェックする習慣をつけましょう。メールマガジンや採用SNSアカウントに登録しておくと、選考情報を見逃すリスクを減らすことができるでしょう。
OB・OG訪問での案内
OB・OG訪問も、早期選考に繋がる重要な機会の一つです。実際にその企業で働く先輩社員から、仕事内容や社風についてリアルな話を聞けるだけでなく、場合によってはリクルーターを紹介してもらえたり、特別な選考ルートに案内されたりすることがあります。
企業によっては、OB・OG訪問を評価の一部と捉え、学生の意欲やコミュニケーション能力を測っているケースも少なくありません。訪問の際は、事前に企業研究を徹底し、具体的な質問を用意していくことで、志望度の高さをアピールすると良いでしょう。大学のキャリアセンターや、OB・OG訪問専用のマッチングサービスなどを活用して、積極的にアポイントを取り、社員との繋がりを築いておくことが早期選考のチャンスに繋がります。
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5.早期選考を受けるメリット
早期選考に挑戦することは、多くの準備が必要となる一方で、それを上回る大きなメリットが存在します。ここでは早期選考を受ける具体的なメリットについて、以下3つの観点からご紹介します。
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・内定獲得のチャンスが広がる
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・就活スケジュールに余裕が生まれる
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・自己分析・企業研究を早期に深められる
これらのメリットも踏まえながら、早期選考にチャレンジするかどうかを判断してみてください。
内定獲得のチャンスが広がる
早期選考を受ける最大のメリットは、内定を獲得できるチャンスそのものが増えることです。一般的な本選考に加えて、早期選考という別の機会を得ることで、単純に選考を受けられる企業の数が増え、内定獲得の確率を高めることができます。
また、早期選考は本選考に比べて採用枠が少ない一方で、応募してくる学生の数も限られるため、実質的な競争率が本選考よりも低い場合があります。選考の場数を踏むことで面接の雰囲気に慣れ、自身の課題を早期に発見できたりと、本選考に向けた貴重な準備にもなるので、全ての学生が一度はトライしてみる価値があります。
就活スケジュールに余裕が生まれる
早い時期に内定を一つでも獲得できていると、精神的な安心感が生まれ、その後の就活に大きな余裕をもたらします。「もう後がない」というプレッシャーから解放されることで、焦って企業を選んだり、不本意な形で就活を終えたりするリスクを減らすことができるのです。
心に余裕ができると、よりリラックスして本命企業の選考に臨めるようになり、本来の自分のパフォーマンスも発揮しやすくなります。また、学業や研究、卒業論文など、学生生活で他にやるべきことにも集中して取り組む時間を確保できるのもメリットです。
自己分析・企業研究を早期に深められる
早期選考に臨むためには、必然的に早い段階から自己分析・企業研究に取り組む必要があります。他の学生がまだ本格的に動き出していない時期に準備を始めることで、より深く自分自身と向き合い、将来のキャリアについて考える時間を確保できるのもメリットの一つです。
また、選考プロセスを通じて企業の人事担当者や社員と接する中で、業界や企業に対する理解が深まり、自分が本当にやりたいこと、向いている仕事が明確になっていきます。このように早めの段階からインプット・アウトプットを繰り返すことで、自己分析・企業研究の質をより一層深めることができるのです。
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6.早期選考を受けるデメリット
早期選考には多くのメリットがある一方で、いくつか注意すべきデメリットも存在します。ここでは早期選考を受ける際に考えられる3つのデメリットについて、具体的な対策と合わせて解説します。
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・準備不足による失敗リスクが高まる
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・オワハラや内定辞退のプレッシャー
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・本選考との両立が困難になる
焦って早期選考に進もうとする前に、一歩立ち止まってこれらのデメリットを理解しておきましょう。
準備不足による失敗リスクが高まる
早期選考は、通常の選考よりもスケジュールが前倒しで進むため、十分な準備ができないまま本番を迎えがちです。自己分析や企業研究が中途半端な状態では、面接で説得力のある受け答えができず、本来の自分の魅力を伝えきれないまま不合格となってしまう可能性が高まります。
特に第一志望の企業の早期選考に準備不足で臨んでしまうと、貴重な内定チャンスを失うことになります。また、一度不合格となった企業に、本選考で再チャレンジすることが認められないケースもあります。そのため早期選考に挑戦する際は、「お試し」気分ではなく、万全の準備を整えてから臨むという覚悟が必要です。
オワハラや内定辞退のプレッシャー
早期選考で内定を獲得した場合、企業から入社を強く迫られる「就活終われハラスメント(オワハラ)」に遭うリスクがあります。企業側としては、時間とコストをかけて選考した学生に、できるだけ自社へ入社してほしいと考えるのは自然なことです。そのため「今ここで入社を決めないと内定を取り消す」といった圧力をかけられたり、他社の選考を辞退するよう強要されたりするケースも報告されています。
また、早期に内定を承諾したものの、後から本命の企業に合格し、内定を辞退しなければならなくなった場合、大きな精神的負担を感じることにもなります。こうしたプレッシャーも早期選考のデメリットの一つと言えるでしょう。
本選考との両立が困難になる
早期選考に集中するあまり、本選考の準備がおろそかになってしまう可能性も考えられます。早期選考の対策に追われているうちに、気づけば周囲の学生は本選考の準備を終えていた、という事態にも陥りかねません。
また、早期選考を行う企業は一部に限られているため、自分の視野が狭まってしまうリスクもあります。早期選考に挑戦している企業だけに目を向けていると、世の中にある多種多様な企業や業界を知る機会を失ってしまうかもしれません。早期選考はあくまで選択肢の一つと捉え、本選考を視野に入れた上で、バランスの取れた就活のスケジュールを組むことが大切です。
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7.早期選考にいつから応募しても内定獲得に繋げるコツ
早期選考は、いつから始めても適切な準備と戦略があれば、内定獲得の大きなチャンスとなります。重要なのは、ただ早く動き出すことではなく、質の高い準備を計画的に進めることです。ここでは、早期選考を成功に導き、納得のいく形で内定を獲得するためのコツを3つ解説します。
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・自己分析・企業研究を徹底する
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・インターンや就活イベントへ積極的に参加しておく
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・選考フローに合わせた対策を行う
これらを踏まえた上で、早期選考への応募に進んでみてください。
自己分析・企業研究を徹底する
早期選考を勝ち抜く上で最も重要なのは、自己分析・企業研究を徹底的に行うことです。なぜなら、面接官は「なぜ他の企業ではなく、うちの会社なのか」「入社して何を成し遂げたいのか」という問いを通じて、あなたの志望度の高さや企業とのマッチ度を見極めようとしているからです。
自己分析では、これまでの経験を振り返り、自身の強みや価値観を言語化することが求められます。企業研究では、その企業の事業内容だけでなく、企業文化や将来のビジョンまで深く理解することが大切です。この二つを掛け合わせ、「自分の強みをこの企業でどう活かせるか」という一貫したストーリーを構築することが、説得力のあるアピールに繋がります。
インターンや就活イベントへ積極的に参加しておく
早期選考の機会を掴むためには、インターンシップや企業説明会、その他の就活イベントへ積極的に参加することが効果的です。前述の通り、企業は自社のインターン参加者を対象に、早期選考を案内するのが一般的だからです。
また、さまざまな就活イベントに参加することで、これまで知らなかった優良企業に出会えたり、Webサイトだけでは分からない社内の雰囲気を感じ取れたりします。オンライン・オフライン問わず、興味のあるイベントには積極的に足を運び、行動量を増やすことが、結果的に多くのチャンスを引き寄せることに繋がるのです。
選考フローに合わせた対策を行う
早期選考のフローは企業によってさまざまです。一般的なエントリーシート(ES)やWebテスト、面接に加え、グループディスカッションやプログラミングテストなどが課されることもあります。そのため志望企業の選考フローを事前にリサーチし、それぞれの段階に合わせた的確な対策を行うことが不可欠です。
たとえば、グループディスカッションが重視される企業であれば、協調性や論理的思考力を示す練習が必要ですし、技術面接がある場合は、自身の専門知識を分かりやすく説明するトレーニングが求められます。志望企業の過去の内定者体験談などを参考に、どのような能力が評価されるのかを把握し、重点的に対策を進めましょう。
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8.まとめ
本記事では、早期選考がいつから始まるのか、企業の意図や応募方法、内定獲得のコツに至るまでを解説しました。近年の就活は早期化が進んでおり、大学3年生の夏以降から始まる早期選考は、もはや内定獲得のメインルートの一つとなっています。
早期選考には、内定機会の増加やスケジュールに余裕が生まれるといった大きなメリットがある一方で、準備不足のリスクや精神的なプレッシャーといったデメリットも存在します。これらの両面を正しく理解した上で、徹底した自己分析と企業研究を土台に、インターンや早期選考へ積極的に参加することが成功の鍵です。
この記事で紹介したポイントを参考に、計画的に準備を進め、早期選考というチャンスを最大限に活用してください。
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